ディレクタデータファイルを配置した共用ディスクが故障した場合、ディスクの交換後、運用サーバでディレクタデータファイルのリカバリを実施します。
以下に、PRIMECLUSTERを使用した場合のディレクタデータファイルの復旧手順を示します。
注意
ディレクタデータファイルのリカバリを行う場合には、すべてのアプリケーションをあらかじめ停止し、データの検索および更新が行われないようにしてください。
クラスタアプリケーションの状態を確認します。
Web-Based Admin Viewでクラスタアプリケーションの状態を確認します。
Shunsakuのクラスタアプリケーションが[online]になっている場合は、Web-Based Admin Viewからクラスタアプリケーションを停止させます。
共用ディスクを交換します。
障害が発生した共用ディスクを交換します。その後、ボリュームの構成状態を復元します。
GDSリソースを活性化させます。
ディレクタデータファイルを復旧するため、GDSリソースを活性化させます。
これにより、運用サーバから共用ディスク上のファイルシステムが認識できるようになります。
GDSリソースの活性化の手順は、“8.5.2 GDSリソースの活性”を参照してください。
ディレクタデータファイル格納域を作成します。
共用ディスク上のファイルシステムにディレクタデータファイルを格納するためのディレクトリが存在しない場合は、ディレクトリを作成します。
ディレクトリは以下のOSコマンドを使用して作成します。
mkdir ディレクタデータファイル格納ディレクトリ
GDSリソースを非活性化させます。
活性化させたGDSリソースを非活性にします。
GDSリソースの非活性の手順は、“8.5.5 GDSリソースの非活性”を参照してください。
アプリケーションが停止していることを確認し、Shunsakuのクラスタアプリケーションを起動します。
Web-Based Admin Viewからクラスタアプリケーションを起動します。
ディレクタデータファイルを復旧します。
ディレクタサーバの運用サーバから、shundrecoverコマンドを指定して実行し、ディレクタデータファイルを復旧します。
shundrecoverコマンドのbオプションを指定して実行し、リカバリ開始宣言をします。
shundrecover -s director識別子 -b
OSによるコピー機能を使用して、ディレクタデータファイルのバックアップデータをディレクタデータファイルに複写します。
cp ディレクタデータファイルのバックアップデータの格納先 ディレクタデータファイルの配置先
shundrecoverコマンドのeオプションを指定して実行し、リカバリ終了宣言をします。
shundrecover -s director識別子 -e
これにより、Shunsakuはオペレーションログファイルを使用して最新状態までディレクタデータファイルを復旧します。
以下に例を示します。
director識別子“shund1”
バックアップデータ“/backup/shund1/”配下
ディレクタデータファイルのディレクトリ名“/share1/shunsk/shund1”
shundrecover -s shund1 -b cp /backup/shund1/* /share1/shunsk/shund1/ shundrecover -s shund1 -e
以上で、ディレクタデータファイルの復旧が完了し、業務を再開することができます。