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Interstage Shunsaku Data Manager 導入・運用ガイド

4.3.1 サーチデータの再配置

データの削除やsearcherの増設または縮退などにより、searcherごとのデータ量やサーチデータファイルのデータ量に偏りが大きくなった場合は、サーチデータの再配置が必要になります。
サーチデータを再配置することにより、searcherごとのデータ量の偏りを解消することができます。
Shunsakuの検索速度は、サーチデータの最大データ量を持つsearcherに依存します。searcherごとのデータ量の偏りが大きい場合には、サーチデータの再配置を行います。データ量の偏りを解消することにより、最大データ量が減少するため、検索性能が向上します。

サーチデータの再配置を行うかどうかの判断は、以下の情報を参考にしてください。

サーチデータ量(DataSize)、フラグメンテーション率(Fragments)およびサーチデータファイルの使用量(DataFileSize)の情報は、shundstateコマンドのp diskオプションを実行することにより参照できます。

参考

フラグメンテーションとは、データの断片化を意味します。断片化とは、データが分散して配置された状態で、その比率に応じてアクセス効率も劣化します。

フラグメンテーション率は、searcher用動作環境ファイルのSearchDataFileFolderパラメタで指定したサーチデータファイルに格納されている必要なデータと、削除および更新によって不要となったデータの割合を示しています。

フラグメンテーション率が大きいほど、ディスクの使用量が増加します。たとえば、フラグメンテーション率が75%であれば必要なデータは25%(100%-75%)のため、ディスク使用量は実際のデータ量の4倍(100%÷25%)になります。

ディスクの空き容量やディスク性能をもとに、サーチデータの再配置を行うか否かを判断してください。


図4.4 サーチデータを再配置する場合の運用例


サーチデータの再配置は、以下の手順で行います。

  1. shundstateコマンドを実行し、接続searcher情報からsearcherごとのサーチデータ量(DataSize)、フラグメンテーション率(Fragments)またはサーチデータファイルの使用量(DataFileSize)を確認します。

    shundstate -s director識別子 -p disk

  2. searcherごとのデータ量に偏りが見られる場合、shundresendコマンドを実行し、サーチデータの再配置を行います。

    shundresend -s director識別子

  3. shundstateコマンドを実行し、接続searcher情報から、searcherごとのサーチデータのデータ量が均等になった、または、サーチデータファイルを使用しているsearcherがなくなったことを確認します。

    shundstate -s director識別子 -p disk

参照

shundstateコマンドの出力表示については、“6.2.3 director運用情報のモニタリング”を参照してください。

注意

shundresendコマンドとアプリケーション、shundresendコマンドと他のコマンドとの競合関係については、“付録E 競合関係”を参照してください。