名前
otspendlist - インダウト状態のトランザクションの回収
形式
otspendlist { -s | -n リソース定義名}
機能説明
otspendlistコマンドは、リソース管理プログラムの未解決トランザクションを回収する場合に使用します。
以下に、otspendlistコマンドのオプションを説明します。
OTSシステム側の未解決トランザクションリストを表示します。本コマンドを実行する場合、OTSシステムが動作していなければいけません。
指定されたリソース定義名で起動したリソース管理プログラムの未解決トランザクションリストを表示します。本コマンドを実行する場合、関連するデータベース、リソース管理プログラムが動作していなければいけません。
リソース管理プログラムの未解決トランザクションを解決する場合、OTSシステムおよびリソース管理プログラムの未解決トランザクションの一覧を比較し、以下のようにリソース管理プログラムのcommit、rollbackを決定する必要があります。もしcommitするべきところをrollbackした場合はデータベースに矛盾が発生するため細心の注意が必要です。
OTSシステムに同一の未解決トランザクションが存在するか | リソース管理プログラム側での操作 |
---|---|
存在する | commit |
存在しない | rollback |
サブコマンド
以下に、otspendlistコマンドのサブコマンドを説明します。
処理中のトランザクションの一覧を表示します。出力内容を以下に示します。
トランザクション一覧の項番
トランザクションごとに割り振られる識別子
トランザクション回収操作後の状態。以下の状態があります。
Commited: コミットした
RollBack: ロールバックした
deleted : 削除した
表示なし: トランザクション回収操作を行っていない
トランザクション回収操作の結果。以下の状態があります。
成功時 : Normal
異常時 : Error
表示なし: トランザクション回収操作を行っていない
nで指定するトランザクションをcommitします。nにはトランザクションの一覧で表示されるNoを指定します。またnにallを指定することにより、すべてのトランザクションをcommitすることができます。本コマンドは、リソース管理プログラムの未解決トランザクションリスト表示時に有効です。
nで指定するトランザクションをrollbackします。nにはトランザクションの一覧で表示されるNoを指定します。またnにallを指定することにより、すべてのトランザクションをrollbackすることができます。
本コマンドは、リソース管理プログラムの未解決トランザクション一覧表示時に有効です。
nで指定するトランザクションログを削除します。nにはトランザクションの一覧で表示されるNoを指定します。またnにallを指定することにより、すべてのトランザクションログを削除することができます。本コマンドは、OTSシステムの未解決トランザクションリスト表示時に有効です。
通常OTSシステムの未解決トランザクションはリカバリ処理が完了した時点で削除されるので、通常は削除する必要はありませんが、以下の場合に削除する必要があります。
対象のリソース管理プログラムを別ホストに移動しました。
対象のリソース管理プログラムを削除しました。
トランザクション一覧画面を下スクロールします。
表示中の未解決トランザクション一覧をfilenameで指定したファイルに保存します。
filenameに指定できるパス名の最大長は251バイトです。
補助文字を含むパス名は指定できません。
otspendlistコマンドのサブコマンド一覧を出力します。
otspendlistコマンドを終了します。
注意事項
本コマンドは、管理者権限だけが実行可能です。
otspendlistコマンドを使用した場合、データベースの不整合が生じる可能性があります。ネットワークの回線を復旧し、OTSシステムおよびリソース管理プログラムを再起動することによるリカバリ処理を行うことを推奨します。
otspendlistコマンドのサブコマンドinfoを実行した際の1画面に出力されるトランザクション一覧の行数は20行(デフォルト)です。1画面に出力される一覧の行数を変更する場合は、環境変数OTS_SCROLL_SIZEに1画面に出力したいトランザクション一覧の行数を設定してください。環境変数OTS_SCROLL_SIZEはotstranlistコマンドおよびotspendlistコマンドのトランザクション一覧を1画面に表示できる行数を設定します。
commit、rollbackサブコマンドのパラメタにallが指定された場合は、infoサブコマンドで表示されたすべてのトランザクションが対象となります。
リソース定義ファイル名に空白を含むパスを指定する場合、半角ダブルクォート(”)で囲まなければなりません。
saveサブコマンドのパラメタに空白を含むパスを指定する場合、半角ダブルクォート(”)で囲まなければなりません。
ターミナルにより、サブコマンドの入力行が256文字に制限される場合があります。
コマンド実行時には、データベース連携サービス(サービス名:ObjectTransactionService)およびCORBAサービス(サービス名:OD_start,Naming Service)が起動されている必要があります。停止している場合には、手動でサービスを起動してからコマンドを投入するようにしてください。
CORBAサービスが起動されている必要があります。
使用例
未解決のトランザクション一覧を出力し、すべてのトランザクションをrollbackする場合
otspendlist -n resource1 info No Transaction-ID Status Result --- -------------- ------ ------ 1 a155-d0a1-0abb 2 a156-d0c2-0431 rollback all quit |