クラスタ機能を管理対象サーバで使用する場合は、スタンドアロンサーバで使用するクラスタ機能と同じです。
クラスタサービス機能は、Interstage Application Server Enterprise Editionのみ使用可能です。
クラスタサービス機能についての詳細は、“1.2 クラスタサービス機能”を参照してください。
クラスタ機能を管理対象サーバで使用する場合は、単体運用の管理対象サーバとしてサイトに追加されたサーバのみ運用が行えます。
運用ノードと待機ノードの両ノードを単体運用の管理対象サーバとしてサイトに追加し、運用ノードと待機ノードの両ノードで同じ資源を登録することで、クラスタシステムで運用を行います。
単体運用の管理対象サーバをクラスタシステムで運用する場合の環境設定について説明します。
サーバグループに所属する管理対象サーバをクラスタシステムで運用を行わないでください。サーバグループに所属している管理対象サーバをクラスタシステムで運用すると、サーバグループの運用状態の一貫性に問題が生じたり、ユーザの予期しないクラスタシステムによる切り替えが発生したりする恐れがあります。
共存サーバに対してクラスタシステムの環境設定は行わないでください。
管理対象サーバをクラスタシステムで運用する場合、相互待機はできません。運用待機の形態で使用してください。
■設定の流れ
単体運用の管理対象サーバとして運用するサーバをクラスタシステム上で運用する場合は、以下の手順で環境を構築します。
すでにサイトに追加されている単体運用の管理対象サーバをクラスタシステム上で運用する場合は、一度サイトから削除し、スタンドアロンサーバの状態にした上でクラスタの環境を構築してください。
■スタンドアロンサーバでクラスタシステムの環境構築
スタンドアロンサーバの状態でクラスタシステムの環境を設定します。クラスタシステム上で運用を行う場合の作業の流れを以下に示します。
単体運用の管理対象サーバとして運用するサーバへのInterstageのインストールは、スタンドアロンサーバとして運用する場合と同じです。詳細はInterstageのサーバ機能を使用する場合の“4.2.1 Interstageのインストール”を参照してください。
単体運用の管理対象サーバとして運用するサーバのクラスタシステムの事前設定は、スタンドアロンサーバとして運用する場合と同じです。詳細はInterstageのサーバ機能を使用する場合の“4.2.3 クラスタシステムの事前設定”を参照してください。
単体運用の管理対象サーバとして運用するサーバのInterstageの環境設定は、スタンドアロンサーバとして運用する場合と同じです。詳細はInterstageのサーバ機能を使用する場合の“4.2.4 Interstageの環境設定”を参照してください。
単体運用の管理対象サーバとして運用するサーバのクラスタサービスの設定は、スタンドアロンサーバとして運用する場合と同じです。詳細はInterstageのサーバ機能を使用する場合の“4.2.5 クラスタサービスの設定”を参照してください。
■サイトに登録する
運用ノードと待機ノードを単体運用の管理対象サーバとしてサイトに追加します。 各ノードに対してサイトへの追加操作を行います。サイトへの追加についての詳細は、“運用ガイド(基本編)”の“サイトへのサーバ追加”を参照してください。
クラスタシステムで運用する管理対象サーバをリザーブサーバとしてサイトに追加しないでください。
クラスタシステムで運用する管理対象サーバをサイトに追加する場合、管理/業務LANのIPアドレスにはクラスタサービスで引き継がれるIPアドレスを使用しないでください。
単体運用の管理対象サーバでのクラスタサービス機能は、クラスタシステムの機能を利用し運用します。
業務運用中の単体運用の管理対象サーバに対して、同様の環境を備えた単体運用の管理対象サーバを待機ノードとして準備し、業務運用中の単体運用の管理対象サーバが故障時に待機していた単体運用の管理対象サーバに業務を引き継ぎます。
管理対象サーバのアプリケーションの環境設定、およびクラスタシステムの再構築について説明します。
■サーバアプリケーションの環境設定
アプリケーションの環境は、運用ノードと待機ノードとまったく同じ構成でなければなりません。
単体運用の管理対象サーバに対するアプリケーションの環境設定は、管理サーバのInterstage管理コンソールから行います。
アプリケーション環境の詳細については、“4.4.2 サーバアプリケーション環境”を参照してください。
クラスタシステムで運用する管理対象サーバに、多階層IJServerを作成しないでください。
■システムの設定
Interstageのシステムの構成を変更する場合は、管理対象サーバをサイトから削除してから行います。サイトからの削除についての詳細は“運用ガイド(基本編)”の“サイトからのサーバ削除”を参照してください。
■クラスタシステムの設定
クラスタシステムの設定を変更する場合は、管理対象サーバをサイトから削除してから行います。クラスタシステムの設定手順については、“4.3.2.1 クラスタシステムの設定”を参照してください。
クラスタシステムで運用している管理対象サーバの環境を削除したい場合は、以下の手順で環境を構築します。
■サイトから削除する
運用ノードと待機ノードをサイトから削除します。サイトからの削除についての詳細は“運用ガイド(基本編)”の“サイトからのサーバ削除”を参照してください。
■クラスタシステムの設定解除
クラスタサービスにリソース登録した状態遷移プロシジャを削除します。状態遷移プロシジャの削除に関しては、各クラスタシステムのマニュアルを参照してください。
管理対象サーバをクラスタ上で運用する場合の注意事項を以下に示します。
管理対象サーバをクラスタシステムで運用する場合、相互待機はできません。運用待機の形態で使用してください。
サーバグループに所属する管理対象サーバをクラスタシステムで運用を行わないでください。
サーバグループに所属している管理対象サーバをクラスタシステム上で運用すると、サーバグループの運用状態の一貫性に問題が生じたり、ユーザの予期しないクラスタシステムによる切り替えが発生したりする恐れがあります。
クラスタシステムで運用している管理対象サーバをサーバグループに追加してしまった場合、以下の手順で環境を再構築してください。
1.サーバグループから管理対象サーバを削除する。
2.サイトから管理対象サーバを削除する。
3.単体運用の管理対象サーバとしてサイトに追加する。
クラスタシステムで運用している管理対象サーバに多階層IJServerを作成してしまった場合は、そのIJServerを削除してください。
共存サーバに対してクラスタシステムの環境設定は行わないでください。
non-global zoneにインストールされている管理対象サーバではクラスタサービス機能は利用できません。