新しいスキーマを定義するときには、Interstageディレクトリサービスが提供する既存のスキーマ定義を継承(派生)したり、(後述する)補助型クラスを使用することをお勧めします。
補助型クラスについては、“オブジェクトクラスの種別 (任意)”を参照してください。
オブジェクト識別子(OID:Obejct IDentifier)は、オブジェクトクラスまたは属性と一対一に対応するユニークな番号です。新しいスキーマを定義するには、OIDを取得する必要があります。各スキーマ要素は、全世界的に一意なOIDで識別されます。架空のOIDを使うことはできません。
OIDは、ISO (International Organization for Standardization)などの発行機関によって発行されます。
OIDは、必要に応じて階層的に分岐できますので、所属する企業や組織にすでにOIDが割り当てられる場合は、組織内で分岐して使うことができます。所属する組織でOIDが割り当てられていないかを確認してください。OIDの割り当ては、Internet Assigned Numbers Authority (IANA)のWebサイト(http://www.iana.org/cgi-bin/enterprise.pl)で確認できます。所属する組織にOIDが割り当てられていない場合、IANAが管理している民間企業の登録システムに OID を申し込んでください。無料で登録できます。
上記で企業組織コードを入手し、以下の形式でOIDを割り当てます。
形式:a.b.c.d.e.f.g.h.i
<OIDの規定>
a: 1(固定 isoを意味します。)
b: 2(固定 member-bodyを意味します。)
c: 392(固定 Japan (USは840)を意味します。)
d: 企業コードを意味します。
e: 65(固定 ディレクトリサービスを意味します。)
f: 0(任意ですが、固定値0とします。)
g: 0(任意ですが、固定値0とします。)
h: 1または2(オブジェクトクラスは1、属性は2とします。)
i: 各オブジェクトクラスおよび属性の通番とします。
個々のスキーマ要素には、一意なOIDを割り当てることに加えて、少なくとも一つの名前をつける必要があります。この名前は他のスキーマ要素と重複しないものにする必要があります。特に、現在、あるいは将来的に標準化される名前と重複しないようにしてください。
名前が重複する可能性を低くするために、数文字の接頭辞を名前につけて、変更を組織内に局所化する慣習があります。'comFujitsu' (ドメインが fujitsu.com である組織に関する要素) などといったものにすることをお勧めします。