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ETERNUS SF Storage Cruiser 14.0 ユーザーズガイド

5.3 管理状態確認テスト

各設定が正しくできているか確認します。以下の各方法を用いて確認してください。

【テスト1】各装置(サーバノードのエージェントを除く)から SNMP Trap を正しく受信できるかの確認

本製品では Vendor ユニークではない SNMP Trap である Generic Trap 0-5 を受信し、その内容をデコードしてイベントに表示します(このイベントは、Systemwalker Centric Manager 連携や Shell/Bat 連携は行いません)。Generic Trap 0-5 のうち、一般的な装置が発行する Trap に COLD START Trap があります。この Trap を使って正しく SNMP Trap を受信できるかテストします。

管理対象の装置の OFF,ON や各種設定(ETERNUS,GR 装置では SNMP 環境の設定)などを行うことで、装置側が COLD START Trap などを送信します。これに対して、このイベントが表示されるか確認してください。

なお、Generic Trap 0-5 は通常は不要なため、テスト完了後は以下の方法で抑止することもできます。

以下の定義ファイルを編集します。

マネージャのOS種別

絶対パス名

Windows

$ENV_DIR¥Manager¥etc¥opt¥FJSVssmgr¥current¥sanma.conf
($ENV_DIR は、マネージャをインストールした時の「環境設定ディレクトリ」です。)

Solaris OS、
Linux

/etc/opt/FJSVssmgr/current/sanma.conf

DISPLAY_SNMP_STANDARD_EVENT を 0 に編集してください。(0=非表示、1=表示)

リソース管理画面のメニューの[ツール]-[オプション]-[定義ファイル再読込み]で、定義ファイルをプログラムに取り込みます。

【テスト2】サーバノードエージェントから SNMP Trap を正しく受信できるかの確認

サーバノードエージェントは、テスト用の SNMP Trap を発行する以下のコマンドを提供しています。

エージェントのOS種別

コマンド名(絶対パス)

Windows

$INS_DIR¥Agent¥bin¥traptest [ip-address]
($INS_DIR は、エージェントをインストールした時の「プログラムディレクトリ」です。)

Solaris OS、
Linux、
HP-UX

/opt/FJSVssage/bin/traptest [ip-address]

コマンド引数 ip-address には、サーバノードが複数IPアドレスを保持している環境時だけ、ESC のマネージャが認識しているサーバノードのIPアドレス(エージェント起動IPアドレス)を指定します。なお、テストの結果、イベントが正しく通知されない場合は、IPアドレスを正しく指定しているか確認してください。

正常に装置が設定されている場合は、このコマンドを実行すると ESC クライアントのイベントログに以下のようなイベントが通知されます。

このテスト用の SNMP Trap は、デフォルトでは Shell/Bat 連携しません。必要に応じて SNMP Trap に対する振る舞いを変更してください。

なお、このテスト用の SNMP Trap に対する振る舞いを変更したい場合は、ESC エージェント用の SNMP Trap XML 定義ファイル(1_3_6_1_4_1_211_4_1_3_21_2_2.xml)を変更します。このテスト用 SNMP Trap では Specific Trap Type 番号として1番を利用していますので、SNMP Trap XML 定義ファイルに定義されている Specific Trap Type 番号1番の定義を変更することで振る舞いを変更できます。SNMP Trap XML 定義ファイルは、「C.6 SNMP Trap XML定義ファイル説明」を参照してください。

参考

VMware Infrastructure 3 Version 3.5 以降および VMware ESXi 3.5 以降の環境では、SNMP Trap 受信による障害監視が未サポートのため、確認テストは不要です。

【テスト3】イベントの Systemwalker Centric Manager 連携、Shell/Bat 連携の確認

標準 SNMP Trap では、イベントを Systemwalker Centric Manager 連携や Shell/Bat 連携させることができません。装置からの SNMP Trap の Systemwalker Centric Manager 連携、Shell/Bat 連携のテストは、運用管理サーバ上に提供しているテスト用 SNMP Trap 仮発行コマンドでテストします。このコマンドは、SNMP Trap があたかも監視対象の装置から送信されたように SNMP Trap の内部情報を変更し、自分自身の SNMP Trap 受付ポートに送信します。イベントの内容は、Systemwalker Centric Manager 連携や Shell/Bat 連携されるレベルのため、Systemwalker Centric Manager 連携、Shell/Bat 連携のテストが可能です。サーバノードエージェントの SNMP Trap の Shell/Bat 連携のテストは、【テスト2】の方法でテストします。

引数のIPアドレスは本製品上で登録されている装置(ETERNUS,GR 装置、またはファイバチャネルスイッチ)のIPアドレスを使用してください。なお、この疑似 SNMP Trap 内容はイベントログ、装置イベント(装置のプロパティ内)にも反映されます。イベントログの表示は、GUI 画面で[最新の情報に更新]メニューを実行するか[F5]キーで反映されます(反映されるまで多少時間が掛かることがあります)。

本製品登録済みの ETERNUS DX60/DX80, ETERNUS2000、ETERNUS3000、ETERNUS4000、ETERNUS6000、ETERNUS8000、GRシリーズの SNMP Trap を擬似的に発生させる場合、以下のコマンドを実行します。このコマンドは、マネージャ自身で作成した擬似 Trapを、マネージャ自身で受信し、イベント表示、Shell/Bat 連携が正しく動作するかのテストを確認するものです。 擬似 Trap 内容は、FAN フォルトの障害を Community名 public で擬似的に発行します。この擬似 Trap 障害内容はテスト用の任意のものであり、実際とは異なります。
また、ETERNUS(M50除く)は、ETERNUSmgr の「SNMPトラップ送信テスト」機能を使用して、装置から SNMP トラップを発行できます。Trap 障害内容は擬似ですが、実 ETERNUS 装置から Trap が送信されるため、実動作に等しいテストを実施できます。

マネージャのOS種別

コマンド名(絶対パス)

Windows

$INS_DIR¥Manager¥opt¥FJSVssmgr¥bin¥grtraptest ip-address
($INS_DIR は、マネージャをインストールした時の「プログラムディレクトリ」です。)

Solaris OS、
Linux

/opt/FJSVssmgr/bin/grtraptest ip-address

本製品登録済みのファイバチャネルスイッチの SNMP Trap を擬似的に発生させる場合、以下のコマンドを実行します。(ポートフォルトの障害を擬似的に発行します。)

マネージャのOS種別

コマンド名(絶対パス)

Windows

$INS_DIR¥Manager¥opt¥FJSVssmgr¥bin¥swtraptest ip-address
($INS_DIR は、マネージャをインストールした時の「プログラムディレクトリ」です。)

Solaris OS、
Linux

/opt/FJSVssmgr/bin/swtraptest ip-address