本製品は、仮想化スイッチ装置の ETERNUS VS900 モデル200 バーチャリゼーションスイッチをサポートします。
VS900の運用設計、環境構築は、『ETERNUS SF Storage Cruiser ユーザーズガイド 仮想ストレージ管理編』を参照してください。
Brocade SMI Agent
VS900 モデル200 の管理には SMI-S を使用します。SMI-Sによる管理には、Brocade SMI Agent が別途動作している必要があります。 富士通のストレージシステム情報サイト(http://storage-system.fujitsu.com/)のダウンロードページから、Brocade SMI Agent および使用手引書をダウンロードしてください。ダウンロード後、使用手引書に従って Brocade SMI Agent をインストールしてください。
Brocade SMI Agent は、ETERNUS SF Storage Cruiser のマネージャと同じ運用管理サーバ上で使用できます。ただし、Brocade SMI Agent はクラスタサービスとしては動作しないため、Brocade SMI Agent をクラスタシステムで使用する場合は、クラスタを構成するすべてのノードで Brocade SMI Agent を起動してください。 そして、VS900 モデル200 の装置検索では、クラスタの引継ぎ IP アドレスを指定してください。
障害管理
Brocade SMI Agent が停止していると、VS900 モデル200の構成管理、仮想ストレージ管理ができなくなります。しかし、VS900 モデル200からの直接の SNMP Trap 受信、および、VS900 モデル200への直接の ping コマンド実行による装置ポーリング機能で、障害管理は可能です。
Brocade SMI Agent が停止した場合、下記のイベントが表示されることがあります。
Unit status changed: OK
Unit status changed: Warning
Unit status changed: Error
これらのイベントは、Brocade SMI Agent が停止したことで、構成管理や仮想ストレージ管理としては通信不可の状態ですが、装置ポーリング機能では VS900 モデル200との直接の通信が可能な状態であることを表します。
また、VS900 モデル200との直接の通信が可能なことは、VS900 モデル200からの SNMP Trap イベントが受信可能な状態であることも表しています。
なお、Brocade SMI Agentの動作にかかわらず、下記のイベントが表示されることがあります。
このイベントは、VS900 モデル200との直接の通信が不可能であり、SNMP Trap イベントが受信できない可能性があることを表していますので、注意してください。
Connection Timeout
proxy スイッチ
Brocade SMI Agent は、ファブリック(カスケード接続されたファイバチャネルスイッチ群)内の、ある1台のファイバチャネルスイッチと通信します。このファイバチャネルスイッチのことを、「proxy スイッチ」と呼びます。
どのファイバチャネルスイッチを proxy スイッチとするかは、Brocade SMI Agent で設定します。また、複数のファブリックを管理する場合は、ファブリックの数だけ proxy スイッチを設定します。
proxy スイッチの障害などで、Brocade SMI Agent と proxy スイッチ間で通信エラーが発生した場合は、Brocade SMI Agent が停止した状況と同じく、構成管理や仮想ストレージ管理ができなくなります。
そして、一度 Brocade SMI Agent と proxy スイッチ間で通信エラーが発生した場合は、通信エラーの問題を解決しただけでは復旧しません。
復旧させるには、通信エラーの問題を解決した後、Brocade SMI Agent プログラムを再起動してください。
また、FC ケーブル抜けや FC ポート障害などで、ファブリック内のファイバチャネルスイッチのカスケード接続が切断された場合にも、同じ状況になります。
接続し直したあと、Brocade SMI Agent プログラムを再起動してください。
SNMP Trap イベント
VS900 モデル200は、Fibre Alliance MIB による SNMP Trap をサポートしています。SNMP Trap は、『ETERNUS SF Storage Cruiser イベント説明書』の「2.7.1 Fibre Alliance MIBサポート装置のイベント説明」を参照してください。
カスケード接続線
VS900 モデル200 バーチャリゼーションスイッチ同士をカスケード接続している場合、その物理接続線は表示されません。
Brocade SMI Agent がインストールされているサーバのIPアドレスや、Brocade SMI Agent に対する情報(NameSpace、Login account、Login password、Port Number)が間違っていないか確認してください。Brocade SMI Agent がインストールされているサーバに複数のIPアドレスがある場合は、指定するIPアドレスを変更することで解決することがあります。
Brocade SMI Agent が動作していることを確認してください。また、Brocade SMI Agent を再起動することで解決することがあります。
Brocade SMI Agent に設定した情報に誤りがないか確認してください。設定した情報を有効にするには、Brocade SMI Agent の再起動が必要です。
Brocade SMI Agent の設定は、『Brocade SMI Agent 使用手引書』を参照してください。
運用管理サーバの hosts ファイルに、VS900 モデル200 の情報が正しく記述されているか確認してください。hosts ファイルのフルパス名は、以下のとおりです。
運用管理サーバの OS 種別 | hosts ファイルのフルパス名 |
---|---|
Windows | %SystemRoot%¥system32¥drivers¥etc¥hosts |
Solaris OS、 | /etc/hosts |
VS900 モデル200内に、運用管理サーバの情報が正しく設定されているか確認してください。設定した情報を有効にするには、VS900 モデル200のリブートが必要です。
VS900 モデル200や、VS900 モデル200にかかわる運用管理サーバの設定は、『ETERNUS SF Storage Cruiser ユーザーズガイド 仮想ストレージ管理編』および『ETERNUS VS900 モデル200 バーチャリゼーションスイッチ システム構築手順書』を参照してください。
注意
VS900 モデル200に対するアクセスパスの設定はサポートしていません。VS900 モデル200を含むSAN環境を構築する場合、ゾーニング設定は VS900 モデル200の WEBTOOLS のゾーンアドミニストレーション画面、または telnet コマンドを使用してください。
VS900 モデル200のゾーニング情報は、WWPN ゾーニングだけ表示できます。ポートゾーニングなど、WWPN ゾーニング以外のゾーニングが構成されている場合、アクセスパス表示、および、ゾーニング情報表示はできません。
VS900 モデル200に対しては、SNMP Trap 送信先アドレスの自動設定機能はサポートしていません。SNMP Trap 送信先アドレスの設定は、WEBTOOLS または telnet コマンドを使用してください。
VS900 モデル200に対する性能監視機能はサポートしていません。
VS900 モデル200に対するビーコン機能はサポートしていません。
VS900 モデル200に対する「サブネット内装置検出」機能はサポートしていません。IPアドレス指定の「単体検出」機能を使用してください。