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ETERNUS SF Storage Cruiser 14.0 ユーザーズガイド

1.2 製品の特長

本製品は、ストレージ関連資源を統合管理する構成管理、関係管理、障害管理、および性能管理の機能で、SAN、DAS、NAS などのマルチベンダーストレージシステム環境の安定運用を支えます。


ストレージシステム全体の装置管理を実現する構成管理

現状のストレージシステム全体の各装置と装置間の物理接続の状態を、GUI 上でグラフィカルに表示します。各装置のアイコンからは、詳細な画面にドリルダウンできます。このため、各装置のどの部分(例えば、ファイバチャネルスイッチのポートなど)がどこに接続されているかを詳細に把握できます。


各装置の細かなリソースも完全管理する関係管理

ストレージ装置内部の詳細構成の管理だけでなく、ディスクから物理経路、関連するサーバノードのファイルシステム、マルチパス、ミラーディスク、データベースの構成情報を自動的に取得し、それらを関連付けて一画面で表示します。

今までは、要素ごとに管理ツールがあり、表示形式が様々なために、要素間の関連付けを認識することは困難でした。本製品では、同一画面かつ同一形式で要素の関連付けを表示できるため、全体構成を簡単に把握し、構成ミスがあっても問題点を検出できます。また、これらの構成情報をファイルに保存して、オフラインで構成をチェックしたり、以前の構成と比較したりできます。

アクセス経路表示

アプリケーションが利用するデータベースから物理ディスクまでの実際のアクセス経路、接続関係を画面上に一覧表示します。例えば、以下のような場合に有効です。

  • 部品故障が発生した場合や部品を交換する場合

    影響するデータや業務を、瞬時に認識できます。

  • ストレージ性能の閾値監視機能で、あるボリュームの性能遅延が検出された場合

    どのデータ、どの業務に影響を与えているのかを瞬時に認識できます。また、ストレージシステムのチューニング検討も容易になります。

  • 業務が遅延した場合

    関連ストレージ要素を瞬時に認識できるため、問題解決までの時間を短縮できます。

各要素の状態、詳細情報

構成コンポーネントごとにプロパティ情報を保持するため、コンポーネントの版数、改版日時、装置ごとに管理された障害などのイベント発生履歴も確認できます。


障害箇所・影響範囲把握が容易な障害管理機能

装置で発生した障害内容を、適切に解読し、わかりやすく表示します。さらに、関係管理画面で詳細表示することで、部品単位で原因を特定できます。また、経路表示で障害部品の影響範囲も細かく表示できるため、リカバリーも迅速・的確に行えます。

障害情報は、総合運用管理ソフトウェア Systemwalker や他社管理ソフトウェアへの自動通報も可能なため、システムを集中監視できます。


性能情報管理による最適環境の提供

管理対象装置の性能情報を管理、表示できます。装置の性能情報を運用管理サーバに保管するため、リアルタイムの性能情報だけでなく、過去の性能情報も参照できます。さらに、性能情報をグラフ形式で参照できるため、装置の動作状況や負荷状況を容易に把握できます。

また、装置に閾値を設定して、設定した閾値を超えたときにアラーム通知させることができます。ボトルネックの原因と場所を特定できるため、装置構成の改善を図って最適な環境での運用が可能です。

性能情報は、Systemwalker Service Quality Coordinator のレポート画面などで参照できます。