PRIMECLUSTER 活用ガイド <トラブルシューティング編> (Solaris(TM)オペレーティングシステム/Linux版)
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第1部 事象別トラブル> 第3章 運用時のトラブル> 3.6 GUI に関するトラブルシューティング

3.6.2 Web-Based Admin View に関するトラブル

Web-Based Admin View に関連するトラブルについて説明します。

■トラブル一覧

No.

現象

Solaris

Linux

Q3-6-1

Web-Based Admin View にクライアント端末から接続できない

Q3-6-2

Web-Based Admin View の GUI 起動時に URL に指定していないサーバに接続される

Q3-6-3

Web-Based Admin View の GUI 初期画面に GDS 、GFS の管理ビュー起動ボタンが表示されない

Q3-6-4

Web-Based Admin View の起動に失敗する

Q3-6-5

Web-Based Admin View の初期設定後、設定情報が正しく設定されない

Q3-6-6

GDS の設定時にエラーが発生する

Q3-6-7

クライアントマシンから userApplication Configuration Wizard 画面を開くと、 "0880 未分類のエラー" が表示され、構築できない

Q3-6-8

Cluster Admin が正常に動作しない

Q3-6-9

引継ぎ IP の設定を行う際、NIC を選択する画面で以下のエラーが発生し、登録ができない
0880 未分類のエラーが発生

Q3-6-10

Web-Based Admin View に接続すると 0005 番のエラーが出力される

Q3-6-11

Java コンソールに OutOfMemoryError が表示され、userApplication Configuration Wizard が起動しない

Q3-6-12

Web-Based Admin View の動作環境変数の/etc/opt/FJSVwvbs/etc/bin/wvSetparam コマンドによる変更や /etc/opt/FJSVwvbs/etc/bin/wvGetparam コマンドによる参照ができない

Q3-6-13

Web-Based Admin Viewが実行するJavaVMのメッセージがsyslogに出力される

Q3-6-14

Web-Based Admin View の ClusterAdmin ボタンが選択できない

Q3-6-15

Web-Based Admin View に接続すると 0005 番のエラーが出力される


 

Q3-6-1 Web-Based Admin View にクライアント端末から接続できない

原因 1

Web-Based Admin View のデーモンが起動されていない可能性があります。

対処1

ps コマンドにて、以下の Web-Based Admin View のデーモンが起動されていることを確認してください。
・ FJSVwvbs
・ FJSVwvcnfd
デーモンが起動されていない場合は、fjsvwvbs、fjsvwvcnf の run level のいずれかが、オフになっている可能性があります。/sbin/chkconfig --list コマンドを実行し、出力結果を確認してください。
対処として、以下のいずれかを選択して行うことで、本現象は解消されます。
(1) run level をオンにする。※1
 # /sbin/chkconfig --level 5 fjsvwvbs on
 # /sbin/chkconfig --level 5 fjsvwvcnf on
(2) run levelの状態を登録状態に戻す。※2
 # /sbin/chkconfig fjsvwvbs reset
 # /sbin/chkconfig fjsvwvcnf reset

※1 run level 5の場合の一例です。
※2 Web-Based Admin View に関する起動スクリプトを初期状態に戻す
   作業のため、業務に差し支えない場合に使用してください。

確認事項1

Web-Based Admin View のデーモンが起動されていますか?

原因2

Web-Based Admin View の定義ファイルが正しく設定されていない可能性があります。

対処2

以下のWeb-Based Admin View の定義ファイルが正しく設定されていることを確認してください。
 ・/etc/opt/FJSVwvbs/etc/webview.cnf
 ・/etc/opt/FJSVwvbs/etc/wvlocal.cnf
詳細は、"PRIMECLUSTER Web-Based Admin View 操作手引書" の "B.1 トラブル対処方法" の[現象 1]の対処方法 10 を参照してください。

確認事項2

Web-Based Admin View の定義ファイルが正しく設定されていますか?

原因3

JRE がインストールされていないか、未サポートの JRE がインストールされている可能性があります。

対処3

適切な JRE がインストールされていることを確認してください。
詳細は、"PRIMECLUSTER Web-Based Admin View 操作手引書" の "B.1 トラブル対処方法"の[現象 21] の対処方法を参照してください。

確認事項3

Web ブラウザに"Click here to get the plugin"が表示されていませんか?

原因4

使用するポート番号が他の MW 製品などと重複している可能性があります。

対処4

/etc/services ファイルを参照して、ポート番号が重複しているサービスがないか確認してください。
ポート番号が重複している場合は、"PRIMECLUSTER Web-Based Admin View 操作手引書" "7.2 ネットワークサービスポート番号の変更" に従って、ポート番号を変更してください。

確認事項4

使用するポート番号が他の MW 製品などと重複していませんか?

原因5

管理サーバ/監視ノードを強制的にリセットすると、その後の Web-Based Admin View の終了処理が JavaVM の不具合により正常に完了しない可能性があります。

対処5

Web-Based Admin View の終了処理が正常に完了しない場合、以下の手順で Web-Based Admin View を再起動してください。
1. # /etc/opt/FJSVwvbs/etc/bin/wvCntl restart
2. # /etc/init.d/fjsvwvcnf restart
詳細は、"PRIMECLUSTER Web-Based Admin View 操作手引書" の "6.2 再起動" を参照してください。

確認事項5

フリーズなどの理由により、直前に管理サーバ/監視ノードをリセットしていませんか?

原因6

ブラウザが proxy を経由する設定になっている可能性があります。

対処6

ブラウザのプロキシ設定を確認してください。Web-Based Admin View を使用するブラウザについては、proxy を経由せずネットワークに直接接続する設定にしなければなりません。
詳細は、"PRIMECLUSTER Web-Based Admin View 操作手引書" の "3.1.3.1 Web ブラウザを準備する" の "■プロキシの設定" を参照してください。

確認事項6

ブラウザが proxy を経由する設定になっていませんか?

原因7

GLS 高速切替方式を使用している場合、クライアント端末にルーティング情報を定義する必要があります。

対処7

"PRIMECLUSTER Web-Based Admin View 操作手引書" の "2.3.1 高速切替方式を使用する場合" を参照して、ルート情報を追加してください。

確認事項7

GLS 高速切替方式を使用している場合、ルーティング情報を定義していますか?

原因8

クライアントから Firewall および NAT を経由して PRIMECLUSTER が導入されている各ノードにアクセスしている可能性があります。

対処8

クライアントから Firewall および NAT を経由して PRIMECLUSTER が導入されている各ノードにアクセスしないでください。


 

Q3-6-2 Web-Based Admin View の GUI 起動時に URL に指定していないサーバに接続される

説明1

プライマリ管理サーバ、セカンダリ管理サーバの両方が生存している場合は、プライマリ管理サーバへの接続を優先します。

対処1

セカンダリ管理サーバに接続したい場合は、URL を以下のように指定してください。
http://<ホスト名>:<ポート番号>/Plugin.html
詳細は、"PRIMECLUSTER Web-Based Admin View 操作手引書" の "3.2 画面の起動" を参照してください。

確認事項1

プライマリ管理サーバが起動している状態でセカンダリ管理サーバをURLに指定していませんか?

説明2

GLS 高速切替方式を使用している場合、URL には管理サーバに指定した仮想 IP アドレスが表示されます。

対処2

GLS の高速切替方式の設定を行った管理サーバおよび監視ノードの設定が必要です。
詳細は、"PRIMECLUSTER Web-Based Admin View 操作手引書" の "2.3.1 高速切替方式を使用する場合" を参照してください。

確認事項2

GLS 高速切替方式を使用していませんか?


 

Q3-6-3 Web-Based Admin View の GUI 初期画面に GDS、GFS の管理ビュー起動ボタンが表示されない

原因

GDS、GFS が正しくインストールされていない可能性があります。

対処

pkginfo コマンド(Solaris)、または rpm コマンド(Linux) にて、GDS、GFS のパッケージがインストールされていることを確認してください。

GDS および GFS のパッケージは、インストール CD2 に格納されています。

PKG 名、インストールの手順の詳細は、"PRIMECLUSTER インストールガイド" を参照してください。

確認事項

GDS、GFS が正しくインストールされていますか?


 

Q3-6-4 Web-Based Admin View の起動に失敗する

原因

GLS 高速切替方式を使用している場合、Web-Based Admin View の設定で指定した管理サーバのIP アドレスが RMS の userApplication 定義に Gls リソースとして登録していない可能性があります。

対処

GLS 高速切替方式を使用している場合、Web-Based Admin View の設定で必要な管理サーバの IPアドレスには、GLS の設定で作成された活性化状態の仮想 IP アドレスを指定します。
引継ぎ IP アドレスを RMS の userApplication 定義に Gls リソースとして登録し、活性化させた仮想 IP アドレスを管理サーバの IP アドレスとして指定してください。
詳細は、"PRIMECLUSTER Web-Based Admin View 操作手引書" の "2.3.1 高速切替方式を使用する場合" を参照してください。

確認事項

GLS 高速切替方式を使用している場合、Web-Based Admin View の設定で指定した管理サーバのIP アドレスを、RMS の userApplication 定義に Gls リソースとして登録しましたか?


 

Q3-6-5 Web-Based Admin View の初期設定後、設定情報が正しく設定されない

原因

ノードごとに異なる Web-Based Admin View の初期設定を行っている可能性があります。

対処

Web-Based Admin View の設定を各ノードごとに実施した場合、ノード間で不整合が発生する場合があります。

"PRIMECLUSTER 導入運用手引書" の "4.3.3.1 運用管理サーバの初期設定" を参照して、全ノードの Web-Based Admin View の停止→ Web-Based Admin View の設定→ Web-Based Admin View の再起動の手順で初期設定を実施してください。

確認事項

ノードごとに異なる Web-Based Admin View の初期設定を行っていませんか?


 

Q3-6-6 GDS の設定時にエラーが発生する

現象

GDS 画面からディスククラスの作成・削除・名前変更を実行すると、"ノードXXXX においてログ監視機構で異常が発生しました。監視作業を停止します。ノードが動作中である事を確認してから、最新の情報に更新を行ってください。」や「0007 管理サーバとの接続が切れました。動作中の管理サーバに接続を試みますか?」のメッセージが表示され、Web-Based Admin View との接続が切れる。

対処

この現象は JavaVM の問題により発生することがあります。発生した場合、メッセージに応答し、ブラウザを一旦閉じてから再度画面を表示しなおしてください。

また、ClusterAdmin 画面を表示している場合は、本現象を回避するために、ClusterAdmin 画面を閉じてからディスククラスの作成・削除・名前変更を実行するようにしてください。ClusterAdmin 画面を閉じて操作を行っても同様の現象が頻繁に発生する場合は、当社技術員に連絡してください。


 

Q3-6-7 クライアントマシンから userApplication Configuration Wizard 画面を開くと、 "0880 未分類のエラー" が表示され、構築できない

原因

クライアントで使用している Java Plug-in のバージョンが未サポートのバージョンとなっている可能性があります。

対処

Internet Explorer で Java Plug-in を使用する場合は、サポートされている Plug-in を使用してください。Java Plug-in のバージョンが正しい場合は、メッセージに応答し、userApplication Configuration Wizard を一旦終了してから再起動してください。再起動後、0880 番のエラーメッセージが表示される前に行っていた操作を再度実行してください。


 

Q3-6-8 Cluster Admin が正常に動作しない

原因

Windows(R)Me と IE 5.0 の組合せで使用しているため正常に動作しません。

対処

本機能は制限事項です。IE のバージョンを 5.5 以上にアップデートしてください。

確認事項

Windows(R)Me と IE 5.0 の組合せで使用していませんか?


 

Q3-6-9 引継ぎ IP の設定を行う際、NIC 選択する画面で以下のエラーが発生し、登録ができない
    0880 未分類のエラーが発生

原因

/etc/inet/hosts の中の IP アドレスの記述に誤りがある可能性があります。

対処

/etc/inet/hosts の中の IP アドレスを正しくしてください。


 

Q3-6-10 Web-Based Admin View に接続すると 0005 番のエラーが出力される

原因

primary-server, secondary-server, httpip, mip の IP アドレに誤りがある可能性があります。

対処

primary-server, secondary-server, httpip, mip の IP アドレスに正しい値を設定してください。


 

Q3-6-11 Java コンソールに OutOfMemoryError が表示され、userApplication Configuration Wizard が起動しない

原因

Web-Based Admin View クライアントでヒープメモリ不足が発生しています。

対処

使用可能なヒープメモリの最大サイズを変更してください。
必要なメモリサイズの算出と設定方法については、以下のマニュアルを参照してください。

PRIMECLUSTER 活用ガイド <クラスタ構築・運用時の留意点>
(Solaris(TM)オペレーティングシステム/Linux版)

第1部 設計・構築編
第2章 クラスタアプリケーション設定時の注意点
2.2 Solaris の場合の注意点
「userApplication Configuration Wizard を使用する前に、必要なヒープメモリのサイズを算出してください。」


 

Q3-6-12 Web-Based Admin View の動作環境変数の /etc/opt/FJSVwvbs/etc/bin/wvSetparamコマンドによる変更や /etc/opt/FJSVwvbs/etc/bin/wvGetparam コマンドによる参照ができない

原因

primary-server , secondary-server , mip , httpip にホスト名が設定されており、そのホスト名の名前解決ができていない可能性があります。

対処

以下の手順に従い、/etc/hostsファイルにWeb-Based Admin Viewが使用する業務LANのIPアドレスとホスト名を記載し、"127.0.0.1"に割り当てられているそのホスト名を削除してください。

1. vi(1)等により/etc/hostsファイルを修正します。

"127.0.0.1"に割り当てられているホスト名<host-name>を削除し、業務LANとして使用するIPアドレス<IP-Address>に割り当てます。

修正前)

# Do not remove the following line, or various programs

# that require network functionality will fail.

127.0.0.1 <host-name> localhost.localdomain localhost

修正後)

# Do not remove the following line, or various programs

# that require network functionality will fail.

127.0.0.1 localhost.localdomain localhost

<IP-Address> <host-name>

確認事項

primary-server , secondary-server , mip , httpip に設定したホスト名の名前解決ができていますか。


 

Q3-6-13 Web-Based Admin Viewが実行するJavaVMのメッセージがsyslogに出力される

現象

Web-Based Admin Viewが実行するJavaVMがsyslogに以下のメッセージを出力する。

java(****): floating-point assist fault at ip 20000000002beaf2, isr 0000020000001001

例) Web-Based Admin Viewが実行するJavaVMのlwpのIDが"9495"の場合

java(9495): floating-point assist fault at ip 20000000002beaf2, isr 0000020000001001
     ^^^^ps のlwpのID

メッセージを出力しているのはWeb-Based Admin Viewが実行するJavaVMであることはpsの実行結果のlwpのIDが一致していることから判断できます。

# ps -elLyf | grep 9495
S root 9220 9194 9495 0 31 76 0 51456 28602 futex Oct10 ? 00:06:02/opt/SMAW/SMAWcj2re/jre/bin/java -Dwebview.htdocs=/etc/opt/FJSVwvcnf/htdocs/FJSVwvbs-mx128m -Djava.security.policy=/opt/FJSVwvbs/etc/.policyAp com.fujitsu.webview.base.server.ServerMain /opt/FJSVwvbs
#

対処

対処の必要はありません。
本メッセージが出力されるだけで動作に問題ありません。


 

Q3-6-14 Web-Based Admin View の ClusterAdmin ボタンが選択できない

原因

Web-Based Admin View にログインした際に使用されたユーザに、Web-Based Admin View を操作する権限が無い可能性があります。

対処

Web-Based Admin View が操作可能な権限が付与されているユーザにて作業してください。


 

Q3-6-15 Web-Based Admin View に接続すると 0005 番のエラーが出力される

原因

java のプロセス(※1)が停止している可能性があります。

(※1)製品VL毎のJavaのプロセスは下記となります。

【Solaris 版 4.1, 4.1A10, 4.1A20, 4.1A30, 4.1A40 Solaris8 Solaris9】

/usr/java1.2/bin/../bin/sparc/native_threads/java

【Solaris 版 4.1A40 Solaris10】

/usr/java/bin/java

【Solaris 版 4.2A00以降】

/opt/SMAW/SMAWcj2re/jre/bin/java

【Linux 版 4.1A20 Red Hat Enterprise Linux AS/ES (v 2.1)】

/opt/IBMJava2-131/jre/bin/exe/java

【Linux 版 4.1A20 Red Hat Enterprise Linux AS/ES (v. 3), 4.1A30, 4.1A40】

/usr/java/j2re1.4.2_xx/bin/java

xxには使用するJavaTM 2 SDK, Standard Edition のアップデートリリースの番号が入ります。

【Linux 版 4.2A00 以降】

/opt/SMAW/SMAWcj2re/jre/bin/java

対処

Web-Based Admin View を再起動してください。

Web-Based Admin View の再起動方法については「PRIMECLUSTER Web-Based Admin View 操作手引書」を参照してください。


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