このユーティリティは、TeamWARE Officeサーバへのローカルユーザ情報を登録/更新/削除するときに使用するパラメータファイルと、パラメータファイルに指定したローカルユーザ情報ファイルの整合性、文法チェックを行います。なお、パラメータファイルについては、"B.1.2 ローカルユーザ情報の登録/更新/削除"を参照してください。
このユーティリティでチェックを行ったあと、ローカルユーザ情報の登録/更新/削除を行ってください。
なお、直接TeamWARE Officeサーバのデータベースへのアクセスは行いませんので、次のようなチェックは行いません。
指定したグループ識別子、テンプレート識別子がTeamWARE Officeサーバに登録されているかのチェック
指定したユーザ名、modify処理時の新ユーザ名、delete処理時の新データ管理者名、メールアドレスなどと、すでにTeamWARE Officeサーバに指定されているユーザ名(または管理者名)、メールアドレスなどの重複チェック
modify、deleteのオペレーション指定時に、そのユーザがTeamWARE Officeサーバに登録されているかのチェック
メールアドレスを指定した場合、そのメールの配達方法がDirectoryサーバで有効となっているかのチェック
注意
パラメータファイル、ローカルユーザ情報ファイルを、ftpによって別のコンピュータにファイル転送する場合は、バイナリモードで行ってください。
以下の属性については、チェックを行いません。以下の属性が指定された場合には、「Bad attribute name. 」というエラーメッセージが出力されます。
owner
cal_allow_overlap
cal_allowed_time_span
cal_notice
cal_permissions
このユーティリティが出力する処理結果メッセージとして、"情報通知メッセージ"、"Errorメッセージ"、"Warningメッセージ"、"処理結果通知メッセージ"があります。どのメッセージを出力するかは、指定したオプションによって決まります。
なお、各メッセージの詳細については、後述の"メッセージ"の項を参照してください。
Errorメッセージ、Warningメッセージをtagsファイル形式(行番号を括弧区切りの形式)で出力したい場合に指定します。このパラメータを指定すると、 Errorメッセージ、Warningメッセージを"ファイル名(行番号) : Error(またはWarning)内容"の形式で出力を行います。情報通知メッセージ出力、処理結果通知メッセージ出力は行いません。
Errorメッセージ、Warningメッセージをtagsファイル形式(行番号をコロン区切りの形式)で出力したい場合に指定します。このパラメータを指定すると、 Errorメッセージ、Warningメッセージを"ファイル名 : 行番号 : Error(またはWarning)内容"の形式で出力を行います。情報通知メッセージ出力、処理結果通知メッセージ出力は行いません。
情報通知メッセージ出力や、Errorメッセージ出力、およびWarningメッセージ出力を停止する場合に指定します。このパラメータを指定すると、処理結果通知メッセージのみを表示します。
ローカルユーザ情報移入で指定する予定のパラメータファイル名を指定します。また、ここで指定したパラメータファイルに記述しているローカルユーザ情報ファイルについても、チェックを行うので、正しいローカルユーザ情報ファイル名を指定してください。このパラメータを省略することはできません。
チェックを行った結果を出力するファイル名を指定します。このパラメータを指定しない場合は、標準出力にチェックを行った結果を表示します。
注意
[-t]、[-T]、[-s]のどのパラメータも指定しない場合は、情報通知メッセージ、Errorメッセージ、Warningメッセージ、処理結果通知メッセージを表示します。
このユーティリティの復帰値を以下に示します。
復帰値 | 意味 |
---|---|
0 | 正常終了(内容もすべて正常) |
-1 | 正常終了(内容にWarningあり) |
-2 | 正常終了(内容にErrorあり) |
-3 | 異常終了 |
-4 | 異常終了(メモリ不足) |
本ユーティリティが出力する情報通知メッセージ、Errorメッセージ、Warningメッセージ、処理結果通知メッセージについて説明します。
[情報通知メッセージ]
このユーティリティが出力する情報通知メッセージを以下に示します。情報通知メッセージは、ユーティリティの正常終了、異常終了にかかわりなく、チェックの進行状況を通知するために表示されます。
メッセージ | *** Import file <ローカルユーザ情報ファイル名> checking start. *** |
意味 | " ローカルユーザ情報ファイル名"のチェックを開始します。 |
メッセージ | *** Import file <ローカルユーザ情報ファイル名> checking end. *** |
意味 | " ローカルユーザ情報ファイル名"のチェックを終了しました。 |
メッセージ | *** Parameter file <パラメータファイル名> checking start. *** |
意味 | " パラメータファイル名"のチェックを開始します。 |
| *** Parameter file <パラメータファイル名> checking end. *** |
意味 | " パラメータファイル名"のチェックを終了しました。 |
| - Userユーザ名 checking end. |
意味 | " ユーザ名"のチェックを終了しました。このメッセージは、ユーザのチェックごとに出力されます。 |
[Errorメッセージ]
Errorメッセージは、Errorの発生した行番号と、Error内容からなる行で構成されます。本ユーティリティを[-t]オプション、[-T]オプションつきで起動した場合は、行番号の前にファイル名が付加されます。なお、 1ユーザに対する全属性をチェックしたあとに判別できるErrorについては、1ユーザの定義の開始行がErrorの発生した行番号として表示されます。
Errorメッセージが出力された場合は、Error内容を確認し、パラメータファイルやローカルユーザ情報ファイルのError箇所を修正したあと、もう一度、本ユーティリティでチェックを行ってください。
Errorメッセージの内容を、以下に示します。
メッセージ | Attribute already defined .(属性名) |
意味 | ローカルユーザ情報ファイル内の"属性名"は、すでに指定されています。重複して指定しないでください。 |
メッセージ | Attribute not defined. (属性名) |
意味 | ローカルユーザ情報ファイル内の"属性名"が指定されていません。必須属性名を確認して、指定を行ってください。 |
メッセージ | Attribute value not defined. (属性名) |
意味 | ローカルユーザ情報ファイル内の"属性名"に対応する、指定すべき属性値が省略されています。"表B.1 ローカルユーザ情報のアカウント属性一覧"に記述されている"属性名"に対応したパラメータ値を指定してください。 |
メッセージ | Attribute value too long. (属性名) |
意味 | ローカルユーザ情報ファイル内の"属性名"に対応する属性値が長すぎます。"表B.1 ローカルユーザ情報のアカウント属性一覧"に記述されている"属性名"に指定可能な長さの属性値を指定してください。 |
| Bad attribute name. (属性名) |
意味 | ローカルユーザ情報ファイル内に指定した"属性名"が間違っています。"表B.1 ローカルユーザ情報のアカウント属性一覧"に記述されている正しい"属性名"を記述してください。 |
| Bad attribute name index. (属性名) |
意味 | ローカルユーザ情報ファイル内に複数指定できる"属性名"の指定数が範囲外です。なお、"属性名"がtelnr、faxnrの場合は、Directoryクライアントの制限(最大30)を超えた場合やaddで指定番号が連続していない場合、また、"属性名"がcustomでcustom(0)以下やcustom(16)を超える値を指定した場合も、本エラーになります。 |
メッセージ | Bad attribute value. (属性名) |
意味 | ローカルユーザ情報ファイル内に指定した"属性名"に対応した属性値が間違っています。"表B.1 ローカルユーザ情報のアカウント属性一覧"に記述されている"属性名"に指定可能な属性値を記述してください。 |
メッセージ | Bad character code in attribute value. (属性名) |
意味 | ローカルユーザ情報ファイルに指定した"属性名"に対応した属性値に指定できないコード(日本語など)が含まれています。 |
メッセージ | Bad character code in parameter value. |
意味 | パラメータの値に無効な文字コードが含まれています。 |
| Bad parameter name. (パラメータ名) |
意味 | パラメータファイル内に指定した" パラメータ名"が間違っています。"パラメータファイルの形式"に記述されている正しいパラメータ名を記述してください。 |
メッセージ | Bad line. |
意味 | 指定できない形式でユーザの情報定義が開始されています。 |
メッセージ | Bad parameter value. (パラメータ名) |
意味 | パラメータファイル内の" パラメータ名"に対応したパラメータ値が間違っています。"パラメータファイルの形式"に記述されているパラメータ名に指定可能なパラメータ値を記述してください。 |
メッセージ | Invalid attribute. (属性名) |
意味 | ローカルユーザ情報ファイル内に指定した"属性名"に無効な値を指定しました。"表B.1 ローカルユーザ情報のアカウント属性一覧"に記述されている"属性名"に指定可能な属性値を指定してください。 |
メッセージ | Operation not defined. (op) |
意味 | ローカルユーザ情報ファイルの"op"属性名が省略されています。Add, modify, deleteのどれかを指定してください。 |
メッセージ | Parameter already defined. (パラメータ名) |
意味 | パラメータファイル内の"パラメータ名"は、すでに指定されています。重複して指定しないでください。 |
メッセージ | Parameter not defined. (パラメータ名) |
意味 | パラメータファイル内の"パラメータ名"が指定されていません。必須パラメータを確認して、指定を行ってください。 |
メッセージ | Parameter value not defined. (パラメータ名) |
意味 | パラメータファイル内の" パラメータ名"に対応したパラメータ値が指定されていません。"パラメータファイルの形式"に記述されているパラメータ名に対応したパラメータ値を指定してください。 |
メッセージ | Parameter value too long. (パラメータ名) |
意味 | パラメータファイル内の" パラメータ名"に対応したパラメータ値が長すぎます。"パラメータファイルの形式"に記述されているパラメータ名に指定可能な長さのパラメータ値を指定してください。 |
メッセージ | There is no blank line. |
意味 | ローカルユーザ情報ファイルのユーザ情報の前に空白行がありません。ユーザ情報の指定始まりの記号"/"の前に空白行が存在しない場合にこのエラーになります。 |
メッセージ | User name same as group name. (user) |
意味 | 指定したユーザ名は、グループ識別子としても指定されています。ユーザ名とグループ識別子は、違う名前を指定してください。 |
[Warningメッセージ]
Warningメッセージは、Warningの発生した行番号と、Warning内容からなる行で構成されます。本ユーティリティを[-t]、または[-T]オプションつきで起動した場合は、行番号の前にファイル名が付加されます。なお、1ユーザに対する全属性をチェックしたあとに判別できるWarningについては、1ユーザの定義の開始行がWarningの発生した行番号として表示されます。
Warningメッセージが出力された場合は、Warning内容を確認し、パラメータファイル、ローカルユーザ情報ファイルの内容が、自分の行いたい処理と違いがないかどうかを確認してください。
Warningメッセージの内容を、以下に示します。
メッセージ | Mail address not defined. (属性名) |
意味 | メールアドレス関連の"属性名"が指定されていません。メールアドレスのないユーザは、メールを使用できません。 |
[処理結果通知メッセージ]
本ユーティリティが出力する処理結果通知メッセージを以下に示します。処理結果通知メッセージは、ローカルユーザ情報ファイルのユーザチェックにおいて正常終了した合計ユーザ数、Warningの発生した合計ユーザ数、Errorの発生した合計ユーザ数を通知するために表示されます。
- Total -
Success: X users
Warning: Y users
Error : Z users
意味:
正常終了したユーザ数は X人、 Warningの発生したユーザ数は Y人、 Errorの発生したユーザ数は Z人です。
正常終了したユーザとは、ユーザに指定したどの属性にもWarning、Errorが発生しなかったユーザです。
Warningの発生したユーザとは、ユーザに指定した属性に1箇所以上のWarningが存在したユーザ数です。
Errorの発生したユーザとは、ユーザに指定した属性に1箇所以上のErrorが存在したユーザ数です。
WarningとErrorの両方を含むユーザは、Errorの発生したユーザ数に含まれます。
使用例
このユーティリティを使用したときの出力例を以下に示します。
使用した条件:
パラメータファイル名 | : | WHAT_LOCALパラメータ.txt |
パラメータファイルtp_number | : | 数値以外を設定 |
ローカルユーザ情報ファイル名 | : | WHAT_LOCAL.txt |
正常な定義のユーザ | : | "矢橋憲二"、"伊藤典子" |
重複定義を含んだユーザ | : | "勝又保" |
init属性指定値が長すぎ、メールアドレスが未定義のユーザ | : | "西川孝司" |
C:¥teamware¥server>todirchk WHAT_LOCALパラメータ.txt C:¥teamware¥server> |
注意
パラメータファイル、ローカルユーザ情報ファイルがシフトJISコードで記述されているため、本ユーティリティの出力結果は、シフトJISコードで行われます。