SDXオブジェクトのレプリケーション運用では、以下の注意点があります。
複製ボリューム情報設定(swsrpsetvol)
SDXオブジェクトを論理ボリューム単位で運用する場合、以下の注意点があります。
SDXオブジェクトのレプリケーション運用を行う場合、以下の条件に該当する場合は、複製ボリューム情報の設定ができません。
SDXオブジェクトとスライス、または、SDXオブジェクトと他OSボリュームを指定したとき。
論理ボリュームを指定した場合に、nオプションを指定したとき。
複製元/複製先ボリュームが異なるクラスに属しているとき。
複製元/複製先ボリュームが同じグループに属しているとき。または、シングルボリュームの場合は、複製元/複製先ボリュームが同じシングルディスクに属しているとき。
複製ボリューム情報削除(swsrpdelvol)
SDXオブジェクトを論理ボリューム単位で運用する場合、以下の注意点があります。
複製元/複製先ボリュームが結合状態、もしくは、分離状態でコピーセッションが存在しているときは、複製ボリューム情報を削除できません。
複製開始コマンド(swsrpstartsync)
SDXオブジェクトを論理ボリューム単位で運用する場合、以下の注意点があります。
SDXオブジェクトのレプリケーション運用を行う場合、以下の条件に該当する場合は、10.4.2.1 複製開始コマンド(swsrpstartsync)を実行することができません。
同期処理の開始時、複写元ボリュームと複写先ボリュームにマスタ、プロキシの関係があるとき。
同期処理の再開時、複写元ボリュームと複写先ボリュームのマスタ、プロキシの関係が分離状態でないとき。
同期処理の開始時、複写元ボリュームと複写先ボリュームが異なるクラスに属するとき。
複製元ボリュームと複製先ボリュームが同じディスクグループまたはシングルディスクに属するとき。
複写元ボリュームが以下のいずれかの条件に該当するとき。
ボリューム内にコピー状態または一時切離し状態のスライスがあるとき。
同期処理の開始時、複写元ボリュームがプロキシオブジェクトになっているとき。
他のボリュームとの間でコピー処理が行われているとき。
複写先ボリュームが以下のいずれかの条件に該当するとき。
同期処理開始時、ボリュームがミラーリング構成かつ、Xgds-softcopyオプションまたはXgds-selectcopyオプションを指定しなかったとき。ボリュームの停止に失敗したとき。
同期処理開始時、マスタボリュームになっているとき。
ボリューム内にコピー状態または一時切離し状態のスライスがあるとき。
他のマスタのプロキシとなっているとき。
ハードウェアコピー機能が利用できない状態だったとき(-Xgds-softcopyまたは-Xgds-selectcopy指定時を除く)。典型的な原因を以下に示します。
ETERNUS ディスクアレイのEC/REC設定が適切に行われていない。
下位グループが接続されているミラーグループに複写元ボリュームが属しているとき。
複写先ボリュームがミラーリング構成のとき。
ルートクラスのとき。
SDXオブジェクトのレプリケーション運用を行う場合、sdxproxyコマンドを直接使用してレプリケーション機能に登録されているSDXオブジェクトの状態変更操作を行わないでください。レプリケーション機能の管理情報と実際のオブジェクト状態が不整合な状態になる可能性があります。sdxproxyコマンドを直接使用して不整合な状態になった場合は、10.4.2.4 複製解除コマンド(swsrpcancel)を使用して複製運用の解除を行ってください。
SDXオブジェクトをスライス単位で運用する場合、以下の注意点があります。
SDXオブジェクトのレプリケーション運用を行う場合、以下の点に注意してください。
次のような場合は複製を開始できません。
複写先ボリュームがSDXオブジェクトの場合、そのSDXオブジェクトの状態が以下の状態でないとき。
ミラーボリュームがACTIVE、STOPのいずれか。
ミラースライスの状態がACTIVE、STOPのいずれか。
複写先ボリュームがSDXオブジェクトで、シングルボリュームでない場合は、本コマンドによるレプリケーションはできません。
SDXオブジェクトで、シングルボリュームでないボリュームへデータをコピーする際は、ddコマンドを使用してください。
複製作成コマンド(swsrpmake)
SDXオブジェクトを論理ボリューム単位で運用する場合、以下の注意点があります。
SDXオブジェクトのレプリケーション運用を行う場合、以下の条件に該当する場合は、複製作成を実行することができません。
スナップショット型レプリケーションにおいて、複写元ボリュームと複写先ボリュームにマスタ、プロキシの関係があるとき。
スナップショット型レプリケーションにおいて、複写元ボリュームと複写先ボリュームが異なるクラスに属するとき。
スナップショット型レプリケーションにおいて、複製元ボリュームと複製先ボリュームが同じディスクグループ、またはシングルディスクに属するとき。
複写元ボリュームが以下のいずれかの条件に該当するとき。
スナップショット型レプリケーションにおいて、ボリューム内にコピー状態または一時切離し状態のスライスがあるとき。
スナップショット型レプリケーションにおいて、複写元ボリュームがプロキシオブジェクトになっているとき。
他のボリュームとの間でコピー処理が行われているとき。
複写先ボリュームが以下のいずれかの条件に該当するとき。
スナップショット型レプリケーションにおいて、ボリュームがミラーリング構成になっていたとき。
スナップショット型レプリケーションにおいて、ボリュームの停止に失敗したとき。
スナップショット型レプリケーションにおいて、マスタボリュームになっているとき。
スナップショット型レプリケーションにおいて、ボリューム内にコピー状態または一時切離し状態のスライスがあるとき。
スナップショット型レプリケーションにおいて、他のマスタのプロキシとなっているとき。
スナップショット型レプリケーションにおいて、OPC/ROPC機能が利用できない状態だったとき。典型的な原因を以下に示します。
ETERNUS ディスクアレイのOPC/ROPC設定が適切に行われていない。
指定した複写元ボリュームと他のプロキシとの間に等価性維持状態または中断状態のEC/RECが存在するとき。ただし、アドバンスト・コピーはミラースライス単位に設定できます。このため、複写元ボリュームのミラースライスの個数に等しい複写先ボリュームに対してアドバンスト・コピーを同時に設定できます。よって、本エラーは複写元ボリュームのミラースライス数を超えたアドバンスト・コピーを設定しようとした場合に発生します。
下位グループのみが接続されていて、ディスクが直接接続されていないミラーグループに、複写元ボリュームが属しているとき。
複写先ボリュームがミラーリング構成のとき。
ルートクラスのとき。
SDXオブジェクトのレプリケーション運用を行う場合、sdxproxyコマンドを直接使用してレプリケーション機能に登録されているSDXオブジェクトの状態変更操作を行わないでください。レプリケーション機能の管理情報と実際のオブジェクト状態が不整合な状態になる可能性があります。万一、不整合な状態に陥ってしまった場合は、10.4.2.4 複製解除コマンド(swsrpcancel)を使って複製運用の解除を行ってください。
SDXオブジェクトをスライス単位で運用する場合、以下の注意点があります。
次のような場合は複製を作成できません。
SDXオブジェクトのレプリケーション運用を行う場合、複写元ボリュームがSDXオブジェクトの場合、そのSDXオブジェクトの状態が以下の状態でないとき。
ミラーボリュームがACTIVE、STOPのいずれか。
ミラースライスの状態がACTIVE、TEMPのいずれか。
SDXディスクの状態がENABLEである。
複写先ボリュームがSDXオブジェクトの場合、そのSDXオブジェクトの状態が以下の状態でないとき。
ミラーボリュームがACTIVE、STOPのいずれか。
ミラースライスの状態がACTIVE、STOPのいずれか。
SDXオブジェクトのレプリケーション運用を行う場合、複写先ボリュームがSDXオブジェクトで、シングルボリュームでない場合は、本コマンドによるレプリケーションはできません。したがって、複製元ボリューム、複製先ボリュームのどちらか一方がSDXオブジェクトで、シングルボリュームでない場合は、SDXオブジェクトから非SDXオブジェクトへのレプリケーションのみが利用可能です。
SDXオブジェクトで、シングルボリュームでないボリュームへデータをコピーする際は、ddコマンドを使用してください。
次のような場合、複写元ボリュームの前処理は行われません。
SDXオブジェクトのスライスの状態がTEMPである。
複製解除コマンド(swsrpcancel)
SDXオブジェクトを論理ボリューム単位で運用する場合、以下の注意点があります。
SDXオブジェクトのレプリケーション運用を行う場合、以下の条件に該当する場合は、複製解除を実行することができません。
解除しようとする複製ボリュームのペアが等価性維持状態で、その複写元ボリュームと、他のボリュームとの間でコピー処理が行われているとき。
SDXオブジェクトのレプリケーション運用時、以下のタイミングで複製解除を行うと複写先ボリュームがデータ不当状態(INVALID)になります。
同期処理が等価性維持状態や複製確立状態になっていないとき。
スナップショット処理のデータコピー処理が行われているとき。
ボリュームのデータ不当状態は、同期処理やスナップショット処理を再度行えば停止状態(STOP)になり自動的に解消されます。
それ以外の方法で復旧したい場合は、『PRIMECLUSTER(TM) Global Disk Services 説明書 (Solaris(TM) オペレーティングシステム版)』を参照して対処を行ってください。
SDXオブジェクトをスライス単位で運用する場合、以下の注意点があります。
次のような場合は、等価性維持状態の同期処理を停止できません。
複写元ボリュームがSDXオブジェクトの場合、そのSDXオブジェクトの状態が以下の状態でないとき。
ミラーボリュームがACTIVE、STOPのいずれか。
ミラースライスの状態がACTIVE、TEMPのいずれか。
SDXディスクの状態がENABLEである。
※ミラースライスがTEMPの状態の場合、複製元ボリュームの前処理は行われません。
複写元ボリュームまたは複写先ボリュームがマルチボリューム構成のSafeFILEを構成している場合、ファイルシステムがマウントされていたとき。この場合、アンマウントを実行してSafeFILEを構成する全てのボリュームを処理してください。