ファクシミリ識別子(FID)を用いた誤送信防止のしくみと設定するFIDの調べ方を以下に示します。
FIDチェックにより誤送信を防止する仕組みは、図のようにFAX側から送信されてくるG3-FAX手順のCSI信号フレームを利用します。この信号はFAX画データを送信する前に送信されますので、予め指定したFID情報と内容を比較することができます。このチェック動作により、モデムがダイヤルした番号とは異なる番号に誤って接続(誤接続)した場合にFAXを誤送信してしまうことを防ぐことができます。
注意
万一の誤接続発生に備え、ホストからFIDを指定しFIDチェックを行うFAX送信運用を実施してください。
ポイント
<FIDの設定手順>
FIDは実際に対象FAXへ送信することで知ることができます。
なお、下記設定手順は1件づつ行う必要はありませんので、複数件まとめて実施すると効率的です。
1)まず、不明なFAXのFIDを調べるために送信先番号(電話番号)からハイフン等の記号を取り除いた数字だけの文字列をFIDに仮設定してください。
例:"03-1234-5678"→"0312345678"
2)実際にFAX送信を行ってください。送信内容やページ数は任意です。このとき、仮設定したFIDの内容が原因でエラーとなることはありません。通常のFAX送信が実施されます。
3)送信が終わったら詳細なFAXログ(テキスト形式)を出力します。
詳細は、「第4章 K端末FAXサポートのFAXログ」を参照してください。
4)詳細なFAXログを確認し「FID識別不一致」になった仮FIDだけをログにセットされている「送信先FID」の文字列に置き換えます。また「FID識別不一致(非通知)」になった送信先に対してはFIDチェックは行えませんので、可能であれば送信先のお客様に番号の設定をお願いすることをお勧めします。