Symfoware Server アプリケーション開発ガイド(埋込みSQL編) - FUJITSU -
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第5章 アプリケーションのコンパイル・リンク> 5.2 Windows(R)を使用した場合のアプリケーションのコンパイル・リンク> 5.2.4 複数のコンパイル単位から構成されるアプリケーションのコンパイル・リンクの方法

5.2.4.2 動的リンクする場合のコンパイル・リンク

複数のコンパイル単を動的リンクする場合のコンパイル・リンクの方法を以下に示します。

[図:複数のコンパイル単位を動的リンクする場合のコンパイル・リンクの方法]

SQL文を使用するコンパイル単は、sqlccまたはsqlcobolを使用してコンパイル・リンクを行います。

sqlccおよびsqlcobolのオプションの指定方法については、“コマンドリファレンス”を参照してください。

アプリケーションによっては、SQL文を使用しないコンパイル単位が存在する場合があります。

SQL文を使用しないコンパイル単は、clコマンド、cobolコマンドまたはcobol32コマンドを使用してコンパイル・リンクを行います。

また、ロードモジュールを動的リンクして作成するためには、副プログラムは共用ライブラリにロードモジュールとして作成し、主プログラムのコンパイル・リンク時にリンクする副プログラムのロードモジュール名を指定する必要があります。

アプリケーションを動的リンクする場合に必要なオプションを以下に示します。

[表: アプリケーションを動的リンクする場合に必要なオプショ]

コンパイル対象の性質

指定するオプション

備考

SQL文を含むコンパイル単位

主プログラム

副プログラムのDLL名

リンクする副プログラム

-M

COBOLの場合に指定

副プログラム

動的リンクオプション

動的リンクの指定

SQL文を含まないコンパイル単位

主プログラム

副プログラムのDLL名

リンクする副プログラム

-M

COBOLの場合に指定

副プログラム

動的リンクオプション

動的リンクの指定

■C言語使用時の例

例1

SQL文を使用する主プログラム(DEMO10MAIN.SC)と、SQL文を使用する2個の副プログラム(SUB1.SC、SUB2.SC)を動的リンクします。DLL名は、副プログラムを“SUB1.LIB”および“SUB2.LIB”とします。主プログラムのロードモジュール名は、“DEMO10MAIN.EXE”とします。
cd C:\USERS\DEFAULT\APPLICATION\SRC
sqlcc -L"/DLL /EXPORT:SUB1" SUB1.SC
sqlcc -L"/DLL /EXPORT:SUB2" SUB2.SC
sqlcc -L"/out:..\BIN\DEMO10MAIN.EXE SUB1.LIB SUB2.LIB" DEMO10MAIN.SC

 

例2

64ビットで実行するアプリケーションを動的リンクする場合の例を示します。SQL文を使用する主プログラム(DEMO15MAIN.SC)と、SQL文を使用する2個の副プログラム(SUB11.SC、SUB12.SC)を動的リンクします。DLL名は、副プログラムを“SUB11.LIB”および“SUB12.LIB”とします。主プログラムのロードモジュール名は、“DEMO15MAIN.EXE”とします。
cd C:\USERS\DEFAULT\APPLICATION\SRC
sqlcc -v9 -L"/DLL /EXPORT:SUB11" SUB11.SC
sqlcc -v9 -L"/DLL /EXPORT:SUB12" SUB12.SC
sqlcc -v9 -L"/out:..\BIN\DEMO15MAIN.EXE SUB11.LIB SUB12.LIB" DEMO15MAIN.SC

 

例3

SQL文を使用しない主プログラム(DEMO11MAIN.C)と、SQL文を使用する副プログラム(SUB3.SC)、およびSQL文を使用しない副プログラム(SUB4.C)を動的リンクします。副プログラムのライブラリ名は、“SUB3.LIB”および“SUB4.LIB”、主プログラムのロードモジュール名を“DEMO11MAIN.EXE”とします。
cd C:\USERS\DEFAULT\APPLICATION\SRC
sqlcc -L"/DLL /EXPORT:SUB3" SUB3.SC
cl /c SUB4.C
link /DLL /EXPORT:SUB4 SUB4.OBJ
cl /Fe..\BIN\DEMO11MAIN.EXE DEMO11MAIN.C SUB3.LIB SUB4.LIB

 

■COBOL使用時の例

例1

SQL文を使用する主プログラム(DEMO12MAIN.SCOB)と、SQL文を使用する2個の副プログラム(SUB5.SCOB、SUB6.SCOB)を動的リンクします。DLL名は、副プログラムを“SUB5.LIB”および“SUB6.LIB”とします。主プログラムのロードモジュール名は、“DEMO12MAIN.EXE”とします。
cd C:\USERS\DEFAULT\APPLICATION\SRC
sqlcobol -L"/DLL /EXPORT:SUB5" SUB5.SCOB
sqlcobol -L"/DLL /EXPORT:SUB6" SUB6.SCOB
sqlcobol -L"/out:..\BIN\DEMO12MAIN.EXE SUB5.LIB SUB6.LIB" DEMO12MAIN.SCOB -M

 

例2

64ビットで実行するアプリケーションを動的リンクする場合の例を示します。SQL文を使用する主プログラム(DEMO16MAIN.SCOB)と、SQL文を使用する2個の副プログラム(SUB13.SCOB、SUB14.SCOB)を動的リンクします。DLL名は、副プログラムを“SUB13.LIB”および“SUB14.LIB”とします。主プログラムのロードモジュール名は、“DEMO16MAIN.EXE”とします。
cd C:\USERS\DEFAULT\APPLICATION\SRC
sqlcobol -v9 -L"/DLL /EXPORT:SUB13" SUB13.SCOB
sqlcobol -v9 -L"/DLL /EXPORT:SUB14" SUB14.SCOB
sqlcobol -v9 -L"/out:..\BIN\DEMO16MAIN.EXE SUB13.LIB SUB14.LIB" DEMO16MAIN.SCOB -M

 

例3

SQL文を使用しない主プログラム(DEMO13MAIN.COBOL)と、SQL文を使用する副プログラム(SUB7.SCOB)、およびSQL文を使用しない副プログラム(SUB8.COBOL)を動的リンクします。副プログラムのDLL名は、“SUB7.LIB”および“SUB8.LIB”、主プログラムのロードモジュール名を“DEMO13MAIN.EXE”とします。
cd C:\USERS\DEFAULT\APPLICATION\SRC
sqlcobol -L"/DLL /EXPORT:SUB7" SUB7.SCOB 
cobol32 SUB8.COBOL
link /DLL /EXPORT:SUB8 SUB8.OBJ F3BICIMP.LIB LIBC.LIB KERNEL32.LIB
     USER32.LIB
cobol32 -M DEMO13MAIN.COBOL
link /out:..\BIN\DEMO13MAIN.EXE DEMO13MAIN.OBJ SUB7.LIB SUB8.LIB F3BICIMP.LIB LIBC.LIB KERNEL32.LIB USER32.LIB

 

例4

64ビットで実行するアプリケーションを動的リンクする場合の例を示します。SQL文を使用しない主プログラム(DEMO17MAIN.COBOL)と、SQL文を使用する副プログラム(SUB15.SCOB)、およびSQL文を使用しない副プログラム(SUB16.COBOL)を動的リンクします。副プログラムのDLL名は、“SUB15.LIB”および“SUB16.LIB”、主プログラムのロードモジュール名を“DEMO17MAIN.EXE”とします。
cd C:\USERS\DEFAULT\APPLICATION\SRC
sqlcobol -v9 -L"/DLL /EXPORT:SUB15" SUB15.SCOB 
cobol SUB16.COBOL
link /DLL /EXPORT:SUB16 SUB16.OBJ F6AGCIMP.LIB LIBCMT.LIB BUFFEROVERFLOW.LIB KERNEL32.LIB USER32.LIB
cobol -M DEMO17MAIN.COBOL
link /out:..\BIN\DEMO17MAIN.EXE DEMO17MAIN.OBJ SUB15.LIB SUB16.LIB F6AGCIMP.LIB LIBCMT.LIB BUFFEROVERFLOW.LIB KERNEL32.LIB USER32.LIB

 


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