Symfoware Server アプリケーション開発ガイド(埋込みSQL編) - FUJITSU -
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第2章 アプリケーションの設計> 2.3 リモートアクセスする場合の注意事項

2.3.2 RDB2_TCP接続時の注意事項

リモートのデータベースに対してRDB2_TCPにより通信を行った場合、クライアントの電源切断によりデータベース資源が占有されたままとなることがあります。この場合、接続先のシステムでrdbtermコマンを実行し、データベース資源の解放を行うことができます。

また、Symfoware/RDBでは、電源切断後に再度RDB2_TCPで通信されたときに、クライアントのシステム起動時刻を利用し、データベース資源の解放を行います。このため、クライアントのシステム時刻を業務中に変更すると、クライアントから依頼されている業務で利用しているデータベース資源が不当に解放されることがあります。クライアントのシステム時刻は、業務中は変更しないでください。
なお、Connection Managerを利用している場合は、Connection Managerがクライアントのダウン検出し、コネクション自動削除機能によりデータベース資源の解放を行うため、データベース資源が不当に解放されることはありません。

クライアントの電源切断によりデータベース資源が解放されない場合は、クライアントを再起動します。アプリケーションがCONNECTを実行すると、解放されていないデータベースの資源が解放されます。

クライアントが電源切断した場合のデータベース資源の解放手順を以下に示します。

1. データベース資源アクセス中

2. クライアント電源切断

クライアントの電源切断によりデータベース資源が解放されない。

3. 電源切断後に再度RDB2_TCPで接続

(1) クライアントの電源切断によりデータベース資源が解放されない場合がある。

(2) クライアントが電源切断したため、再起動する。

(3) アプリケーションがCONNECT文を実行すると、解放されていないデータベースの資源の解放を行う。

 

また、アプリケーションサーバとデータベースサーバが分離した3階層モデルにおいて、アプリケーションサーバをフェイルオーバ運した場合は、運用系のRDBシステムの電源切断によりデータベース資源が占有されたままとなる場合があります。このとき、運用系のRDBシステムから待機系のRDBシステムに切り替わって再度RDB2_TCP接続によって通信が行われますが、運用系のRDBシステムと待機系のRDBシステムのIPアドレスが異なるため、待機系のRDBシステムにおいてアプリケーションがCONNECT文を実行しても、データベース資源が占有されたままとなります。フェイルオーバ運用をしている場合には、アプリケーションを実行する際に、クライアント用の動作環境ファイルにクラスタサービスを設定して、運用系のRDBシステムと待機系のRDBシステムの関連付けを行う必要があります。クラスタサービス名の設定についての詳細は、“クライアント用の動作環境ファイルの作成”を参照してください。

以下に、アプリケーションサーバとデータベースサーバが分離した3階層モデルにおいて、アプリケーションサーバをフェイルオーバ運用した場合のデータベース資源の解放手順を示します。

1. データベース資源アクセス中

2. 運用系のRDBシステムの電源切断

運用系のRDBシステムが電源切断されたため、データベース資源が解放されない。

3. 待機系のRDBシステムに切り替わって再度RDB2_TCP接続をする

運用系のクライアント用の動作環境ファイル

CLUSTER_SERVICE_NAME = (SERVICE1)

待機系のクライアント用の動作環境ファイル

CLUSTER_SERVICE_NAME = (SERVICE1)

(1) 運用系のRDBシステムからリモートデータベースに対して、RDB2_TCP接続でデータベースにアクセスしている。

(2) 運用系のRDBシステムの電源切断により待機系のRDBシステムに切り替わる。このとき、データベース資源の占有が解除されていない。

(3) 待機系のRDBシステムから再度RDB2_TCP接続でCONNECT文を実行すると、解放されていないデータベース資源の解放を行う。ただし、この場合、アプリケーションの実行時に、クライアント用の動作環境ファイルにクラスタサービス名CLUSTER_SERVICE_NAMEを設定しておく必要がある。


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