ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 テープバックアップ連携編 13.3 -Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Server(R) 2003/Microsoft(R) Windows Server(R) 2008-, -Solaris-, -HP-UX-, -Linux-, -AIX-
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第7章 QuickOPC機能によるバックアップ運用

7.1 概要

OPCを利用したスナップショット型高速バックアップでは、バックアップ(OPC)を起動するたびに業務ボリューム全体をバックアップボリュームへコピーする必要がありました。しかし、同じ業務ボリュームとバックアップボリュームのペアを使用する限り、業務ボリューム全体を毎回物理コピーする必要はなく、前回のバックアップ起動時点からの差分データのみを物理コピーすることによって完全なスナップショットイメージを作成できるため、物理コピー時間の大幅な短縮が可能です。

QuickOPC機能は、前回の物理コピー時点からの差分データのみをコピーする機能です。この機能を利用することによって、物理コピーの短縮を図ることが可能です。

QuickOPC機能を使用したスナップショット型高速バックアップを差分スナップショット型高速バックアップと呼びます。

通常のスナップショット型高速バックアップと差分スナップショット型高速バックアップの比較を以下に示します。

QuickOPC機能を利用した差分スナップショット型高速バックアップを行うためには、QuickOPC機能に対応したディスクアレイ装置が必要です。
QuickOPC機能は筐体内コピー(OPC)の場合にのみ利用できます。筐体間コピー(ROPC)の場合にQuickOPC機能を利用することはできません。
また、SDXオブジェクトを論理ボリューム単位にバックアップする場合もQuickOPC機能を利用することはできません。

QuickOPC機能では、OPC論理コピーの完了後にコピー元/コピー先に発生した更新をハードウェアが記録しています。ハードウェアが更新箇所を記録している状態を「トラッキング状」と言います。

[図: 通常のスナップショット型高速バックアップと差分スナップショット型高速バックアップの比較]

テープへのバックアップ動作は、従来のスナップショット型高速バックアップと差分スナップショット型高速バックアップで違いはありません。テープのバックアップ履歴は、QuickOPCのコピー先であるバックアップボリュームから作成されます。そのため、テープからのリストア動作も、スナップショット型高速バックアップと差分スナップショット型高速バックアップで違いはありません。


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