ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 13.3 - Microsoft(R) Windows(R) 2000 -,- Microsoft(R) Windows Server(R) 2003 -, - Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 - |
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第9章 Exchangeデータベースのバックアップとリストア | > 9.2 運用設計 |
バックアップ時のアドバンスト・コピーはパーティション単位でなくディスク単位(LUN単位)に行われます。そのため、ディスク内に複数のパーティションを作成する場合、各パーティションに含まれるファイルは特定のストレージグループのものでなければなりません(下記の例Aを参照)。1つのディスクに複数のストレージグループのファイルが含まれている構成(下記の例B)や他アプリケーションのファイルが含まれている構成(下記の例C)の場合は運用できません。
例Aのような構成であれば問題なく運用できますが、例Aのような構成するよりも、以下に示す複数ディスク構成をパフォーマンスや管理の容易さの点で推奨します。
GPTディスクを使用することはできません。
ストレージグループを構成するボリューム(パーティション)には、ドライブ文字またはマウントポイントを割り当ててください。AdvancedCopy Managerは、ドライブ文字、マウントポイントの双方をサポートしています。
Exchange Server連携機能は、Exchangeデータベースをストレージグループ単位にバックアップ/リストアする機能を提供します。AdvancedCopy Managerは、ボリューム(パーティション)単位でデータのコピーを行うため、複数のストレージグループが同一ボリュームに存在している場合は、AdvancedCopy Manager によるバックアップ/リストアはできません。この制約を考慮し、ストレージグループの物理配置を設計する際には以下を守っていただく必要があります。
データベースファイルを配置するボリュームには、バックアップ対象となるExchangeデータベースファイル以外のファイルは格納しないでください。たとえば、Exchangeデータベース以外のファイルを同一ボリューム上に作成した場合、それらも AdvancedCopy Manager により、バックアップされるため、リストア時にデータベースファイル以外のファイルの最新データが破壊されます。
複数のストレージグループは、同一ボリュームに格納できません。たとえば、ストレージグループ1および2を同一ボリュームに格納した場合、ストレージグループ1のバックアップを取った場合、ストレージグループ2のファイルもコピーされます。その後、ストレージグループ1のみをリストアする場合、ストレージグループ2もリストアされてしまうため、ストレージグループ2のデータベースが破壊されます(下図参照)。
バックアップ対象のデータベースと、バックアップ対象以外のデータベースが同一ボリュームに存在している場合、バックアップが実行されると、バックアップ対象ではないデータベースのデータ整合性は保証されません。
データベースをExchange ServerおよびAdvancedCopy Managerの実行ファイル・制御ファイルが存在するボリュームへ配置することはできません。
既に配置済みのデータベースファイルを移動する必要がある場合は、Exchange システムマネージャを使用してファイルの移動を行ってください。
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リストア方式 |
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Point-in-timeリストア |
ロールフォワードリストア |
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ログファイルの配置 |
データベースファイルとログファイルを同一ボリュームに配置 |
実施可能 |
実施不可 |
データベースファイルとログファイルを別ボリュームに配置 |
実施可能 |
実施可能 |
ログファイルがデータベースと同じボリューム上に配置されている場合は、ロールフォワードリストアを実施できません。これは、アドバンスト・コピーはボリューム単位でコピーを実施するため、ログファイルがデータベースと同じボリューム上に存在している場合、(仮にコピーを実施したとすると、)最新のログファイルをバックアップ時点のログファイルで上書きしてしまうためです。AdvancedCopy Managerは、ロールフォワードリストアを指定された際に、データベースファイルとログファイルが同一ドライブ上に存在していないことを確認します。
トランザクションログファイルとデータベースファイルが別のドライブに配置されている場合は、ロールフォワードリストアが可能になります。
Point-in-timeリストアは、ログファイルの配置に依存せず常に実施可能です。
また、CHKファイルの配置は、実施可能なリストア方式には関係がありません。
したがって、運用要件としてロールフォワードリストアが必要な場合は、データベースファイルとログファイルを別ボリュームに配置してください。通常、Exchangeではデータベースファイルとトランザクションログファイルは同一ボリューム上に作成されますが、Exchangeシステムマネージャを使用してトランザクションログファイルの格納場所を変更することができます。
以下の図に示すとおり、データベースファイルを別々のボリュームに分散して格納することが可能です。ストレージグループが複数のボリュームに分散配置されている場合、AdvancedCopy Manager はそれらすべてのボリュームに対してバックアップを実行します。
AdvancedCopy ManagerによるExchangeデータベースのバックアップでは、循環ログを無効にする必要があります。循環ログが有効な場合はバックアップを実行することはできません。
循環ログ出力を無効にした場合、データ量が増えるにしたがってログファイルが順次作成され、ログファイル配置ボリュームの容量が増加しますが、バックアップが成功した時点で不要なログが削除されます。
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