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Systemwalker Operation Manager  解説書

1.2.1 基本的な運用形態

Systemwalker Operation Managerでは、主に以下の機能でジョブをスケジュールし、実行します。

ジョブをスケジュールし、実行する基本的な運用形態として、以下のような形態があります。

それぞれの形態について、以下に説明します。

単一サーバで業務を運用する形態

単一サーバでジョブのスケジュールから実行、管理、監視、制御を運用する形態です。単一サーバで業務を運用する形態を下図に示します。

ジョブのスケジュールと実行を別々のサーバで運用する形態

ジョブ実行制御のネットワークジョブ機能を利用して、1つのサーバをジョブのスケジュール管理専用として利用し、別のサーバをジョブの実行専用として利用する形態です。

この形態において、主にジョブのスケジュール管理、ジョブの自動実行、ジョブの監視・制御、ネットワークジョブの投入を担うサーバをスケジュールサーバと呼び、主にジョブの実行環境、実行環境の制御を担うサーバを実行サーバと呼びます。スケジュールサーバ、実行サーバのどちらにもSystemwalker Operation Managerの導入および環境設定が必要です。

ジョブのスケジュールと実行を別々のサーバで運用する形態を、下図に示します。

スケジュールサーバ

Systemwalker Operation Managerサーバのうち、主にジョブのスケジュールの管理、ジョブの実行制御を担う役割のサーバです。スケジュールサーバとして運用するには、スケジュールサーバとするサーバでカレンダの設定、ジョブのスケジュールなどを行います。ジョブのスケジュールを行うことにより、スケジュール情報ファイルが作成されます。

実行サーバ

Systemwalker Operation Managerサーバのうち、主にジョブ実行の役割を担うサーバです。実行サーバとして運用するには、ジョブ実行制御のネットワークジョブ機能を利用し、スケジュールサーバから、実行サーバにネットワークジョブを投入します。

参考

スケジュール情報ファイルとは、ジョブのスケジュール情報を格納したファイルで、以下のファイルを指します。

  • ジョブスケジューラのデータベースディレクトリ配下の“プロジェクト名.dbx”ファイル

  • ジョブスケジューラのデータベースディレクトリ配下の“プロジェクト名.grp”ファイル

実行サーバを複数連携することにより、下図の例のようにサーバごとにプロジェクトのジョブを実行するといった運用が可能です。

ジョブのスケジュールと実行を別々のZoneで運用する形態

Solaris 10でサポートされるZone機能を利用する形態です。

ジョブ実行制御のネットワークジョブ機能を利用して、Global Zoneをジョブのスケジュール管理専用として利用し、Non-global Zoneをジョブの実行専用として利用する形態です。

Zone機能では、Zoneをあたかも1つのサーバのように利用することができます。物理的な1つのサーバの中に、いくつもの論理的なサーバを作成できます。

Systemwalker Operation Managerは、1つのZoneを1つのサーバとみなして動作します。Zoneに割り当てた論理IPアドレスにより、以下のようにネットワークジョブを投入することが可能です。