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Systemwalker Operation Manager  リファレンスマニュアル

17.4.2 アクション実行API(旧バージョン互換)

本項では、旧バージョンのSystemwalker Operation Managerで提供された“アクション実行API”について説明します。

“アクション実行API”の一覧を以下に示します。

旧バージョンのSystemwalker Operation Managerとは、ここでは以下のバージョンを指しています。

17.4.2.1 音声通知API

音声通知API(Mp_PlaySound)について説明します。

記述形式

long Mp_PlaySound (unsigned char *AppName,
                      int kind,
                      unsigned char *text_or_filename,
                      int repeat,
                      MpSoundParam *SoundParam)

機能説明

以下の音声を通知します。

パラメタの説明

AppName

呼び出し元のアプリケーション名のアドレスを指定します。アプリケーション名は64バイト以内で指定します。

kind

通知する音声の種類を指定します。このパラメタには、次の値のいずれかを指定します。

SOUND_VOICE:

メッセージテキストを読み上げます。

SOUND_WAVE:

WAVファイルを再生します。

SOUND_BEEP:

BEEP音です。

text_or_filename

kindの指定値により、次の値のいずれかを指定します。

SOUND_VOICEを指定した場合:

読み上げるメッセージテキストのアドレスを指定します。

SOUND_WAVEを指定した場合:

再生するファイルのフルパス名のアドレスをMAX_PATH以内で指定します。

SOUND_BEEPを指定した場合:

無効です。

repeat

音声を通知する回数を指定します。0を指定した場合は、停止処理がされるまで繰り返します。

SoundParam

音声オプション情報構造体(MpSoundParam)のアドレスを指定します。SOUND_VOICEを指定した場合に、システムの設定値を変更する場合に指定します。SOUND_VOICE以外の場合は、無効になります。設定の必要がない場合は、NULLを指定します。また、各項目で0を指定した場合、システムの設定値が使われます。

復帰値

正常に要求を受け取った場合は、0以上の整数を返します。0未満の場合はエラーとなります。エラーの場合の詳細を以下に示します。

復帰値

意 味

対 処

MPACT_PARAMERR

パラメタエラーです。

パラメタに誤りがないか確認してください。

MPACT_NOMEMORY

メモリ不足です。

ページファイルのサイズを拡張するか、メモリを増設してください。

MPACT_NOTSOUND

サウンド再生用の環境がインストールされていません。

Microsoft Speech API(SAPI)5.x対応音声合成エンジンを実装された製品がインストールされているか確認してください。

MPACT_NOTMOVE

アクション管理サーバが起動されていません。

サービスSystemwalker MpAosfBが起動されていることを確認してください。

MPACT_COMFAIL

アクション管理サーバとの通信に失敗しました。

サービスSystemwalker MpAosfB、およびSystemwalker MpAosfXが起動されていることを確認してください。

MPACT_SYSERR

アクション管理サーバでエラーが発生しました。

イベントログ/SYSLOGに出力されたメッセージを参照しエラーを取り除いた後、Systemwalkerを再起動してください。エラーを取り除き、Systemwalker を再起動しても再現する場合は、保守情報収集ツールを使用し[イベント監視]の資料を採取して、富士通技術員に連絡してください。

MPACT_NOTDLL

アクション要求用DLLがロードできません。

以下のフォルダにアクション管理に必要なファイルf3crhxac.dllがあるか確認してください。
Systemwalkerのインストールディレクトリ¥mpwalker¥bin
存在しない場合は、Systemwalkerを再インストールするか、保守情報収集ツールを使用し[イベント監視]の資料を採取して、富士通技術員に連絡してください。

MPACT_EXCEPT

不当な領域のアドレスが指定されました。

内部論理異常が発生しています。保守情報収集ツールを使用し資料を採取して、富士通技術員に連絡してください。

音声オプション情報構造体(MpSoundParam)の形式

typedef struct MpSoundParam_tag { 
    DWORD dwVoiceType ; 
    DWORD dwIntonation ; 
    DWORD dwPitch ; 
    DWORD dwSpeed ; 
    DWORD dwSpeedRate ; 
    DWORD dwTone ; 
    DWORD dwVolume ; 
} MpSoundParam ;

dwVoiceType

声種を指定します。

VOICE_MALE:

男性の声です。

VOICE_FEMALE:

女性の声です。

dwIntonation

イントネーションのレベルを1~4で指定します。

dwPitch

発声の声の高さを1~5で指定します。

dwSpeed

読上げスピードを1~10で指定します。

dwSpeedRate

読上げスピードの変化の割合を1~10で指定します。

dwTone

高域強調の有無を指定します。

なし:

1

あり:

2

DWORD dwVolume

ボリュームを1~10で指定します。

プログラム例

音声通知APIのプログラム例を以下に示します。


#include "f3crhxac.h"

unsigned char *AppName = "音声通知API" ;  // 依頼元アプリケーション名
int kind               = SOUND_VOICE ;    // テキストの読上げ
unsigned char *text    = "異常が発生しました。オペレータに連絡してください" ;
int repeat             = 0 ;           // 停止処理がされるまで繰り返す
MpSoundParam  *SndPrm  = NULL ;        // 省略値を使用
long           lrc ;

/* 音声通知依頼 */
lrc = Mp_PlaySound(AppName,kind,text,repeat,NULL) ;
if ( lrc < 0 ) {
    /* エラー処理 */
}

/* 正常終了 */

17.4.2.2 ポップアップメッセージ送信(指定ユーザ)API

ポップアップメッセージ送信(指定ユーザ)API(Mp_PopupUser)について説明します。

記述形式

long Mp_PopupUser (unsigned char *AppName,
                      MpAddress *AddressList,
                      int nAddressList,
                      unsigned char *MsgText)

機能説明

指定されたユーザがログインしているコンピュータまたは、指定されたコンピュータにポップアップメッセージを表示します。

パラメタの説明

AppName

呼び出し元のアプリケーション名のアドレスを指定します。アプリケーション名は64バイト以内で指定します。

AddressList

宛先情報構造体(MpAddress)のアドレスを指定します。ポップアップメッセージを送信するユーザ名またはコンピュータ名を指定します。複数指定する場合は、配列で指定します。なお、NULLを指定した場合は、ドメインにログインしているすべてのユーザに送信します。

nAddressList

AddressListに指定した配列の数を指定します。

MsgText

ポップアップに表示するメッセージのアドレスを指定します。メッセージは128バイト以内で指定します。

復帰値

正常に要求を受け取った場合は、0以上の整数を返します。0未満の場合はエラーとなります。エラーの場合の詳細を以下に示します。

復帰値

意 味

対 処

MPACT_PARAMERR

パラメタエラーです。

パラメタに誤りがないか確認してください。

MPACT_NOMEMORY

メモリ不足です。

ページファイルのサイズを拡張するか、メモリを増設してください。

MPACT_NOTADDRESS

有効なユーザ名またはコンピュータ名がありません。

宛先情報構造体(MpAddress)に指定したaddressに誤りがあります。正しい宛先名に変更してください。

MPACT_NOTMOVE

アクション管理サーバが起動されていません。

サービスSystemwalker MpAosfBが起動されていることを確認してください。

MPACT_COMFAIL

アクション管理サーバとの通信に失敗しました。

サービスSystemwalker MpAosfB、およびSystemwalker MpAosfXが起動されていることを確認してください。

MPACT_SYSERR

アクション管理サーバでエラーが発生しました。

イベントログ/SYSLOGに出力されたメッセージを参照しエラーを取り除いた後、Systemwalkerを再起動してください。エラーを取り除き、Systemwalker を再起動しても再現する場合は、保守情報収集ツールを使用し[イベント監視]の資料を採取して、富士通技術員に連絡してください。

MPACT_NOTDLL

アクション要求用DLLがロードできません。

以下のフォルダにアクション管理に必要なファイルf3crhxac.dllがあるか確認してください。
Systemwalkerのインストールディレクトリ¥mpwalker¥bin
存在しない場合は、Systemwalkerを再インストールするか、保守情報収集ツールを使用し[イベント監視]の資料を採取して、富士通技術員に連絡してください。

MPACT_EXCEPT

不当な領域のアドレスが指定されました。

内部論理異常が発生しています。保守情報収集ツールを使用し資料を採取して、富士通技術員に連絡してください。

注意事項

ポップアップメッセージは、Microsoftネットワークでのみ使用できます。

宛先情報構造体(MpAddress)の形式

typedef struct MpAddress_tag {  
    int type ; 
    unsigned char *address ; 
    char *addrid ; 
} MpAddress ;  

type

addressに指定したアドレスの種別を指定します。

TYPE_ADDRESS:

ユーザ名またはコンピュータ名です。

TYPE_NAME:

宛先名です。

address

ユーザ名/コンピュータ名または宛先名のアドレスを指定します。

addrid

Systemwalker Centric Managerがインストールされていて、typeにTYPE_NAMEを指定した場合に有効となります。詳細は、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。

プログラム例

ポップアップメッセージ送信(指定ユーザ)APIのプログラム例を以下に示します。


#include "f3crhxac.h"

unsigned char *AppName = "ポップアップAPI" ;  // 依頼元アプリケーション名
MpAddress addr[2] ;                 // 送信先アドレス格納域
int naddr ;
unsigned char *text    = "システムを停止します。" ; // 送信するメッセ
                                                    //ージテキスト
long lrc ;

addr[0].type = TYPE_ADDRESS ;       // ユーザ operaterとuser01にメッ
addr[0].address = "operater" ;      // セージを送信する
addr[1].type = TYPE_ADDRESS ;
addr[1].address = "user01" ;
naddr = 2 ;

lrc = Mp_PopupUser(AppName,addr,naddr,text) ;
if ( lrc < 0 ) {
    /* エラー処理 */
}

/* 正常終了 */

17.4.2.3 ポップアップメッセージ送信(ドメイン)API

ポップアップメッセージ送信(ドメイン)API(Mp_PopupDomain)について説明します。

記述形式

long Mp_PopupDomain (unsigned char *AppName,
                        char *domain,
                        unsigned char *MsgText)

機能説明

指定されたドメインに接続しているすべてのコンピュータにポップアップメッセージを表示します。

パラメタの説明

AppName

呼び出し元のアプリケーション名のアドレスを指定します。アプリケーション名は64バイト以内で指定します。

domain

メッセージを表示するドメイン名のアドレスを指定します。ドメイン名は15バイト以内で指定します。

MsgText

ポップアップに表示するメッセージのアドレスを指定します。メッセージは128バイト以内で指定します。

復帰値

正常に要求を受け取った場合は、0以上の整数を返します。0未満の場合はエラーとなります。エラーの場合の詳細を以下に示します。

復帰値

意 味

対 処

MPACT_PARAMERR

パラメタエラーです。

パラメタに誤りがないか確認してください。

MPACT_NOMEMORY

メモリ不足です。

ページファイルのサイズを拡張するか、メモリを増設してください。

MPACT_NOTMOVE

アクション管理サーバが起動されていません。

サービスSystemwalker MpAosfBが起動されていることを確認してください。

MPACT_COMFAIL

アクション管理サーバとの通信に失敗しました。

サービスSystemwalker MpAosfB、およびSystemwalker MpAosfXが起動されていることを確認してください。

MPACT_SYSERR

アクション管理サーバでエラーが発生しました。

イベントログ/SYSLOGに出力されたメッセージを参照しエラーを取り除いた後、Systemwalkerを再起動してください。エラーを取り除き、Systemwalker を再起動しても再現する場合は、保守情報収集ツールを使用し[イベント監視]の資料を採取して、富士通技術員に連絡してください。

MPACT_NOTDLL

アクション要求用DLLがロードできません。

以下のフォルダにアクション管理に必要なファイルf3crhxac.dllがあるか確認してください。
Systemwalkerのインストールディレクトリ¥mpwalker¥bin
存在しない場合は、Systemwalkerを再インストールするか、保守情報収集ツールを使用し[イベント監視]の資料を採取して、富士通技術員に連絡してください。

MPACT_EXCEPT

不当な領域のアドレスが指定されました。

内部論理異常が発生しています。保守情報収集ツールを使用し資料を採取して、富士通技術員に連絡してください。

注意事項

ポップアップメッセージは、Microsoftネットワークでのみ使用できます。

プログラム例

ポップアップメッセージ送信(ドメイン)APIのプログラム例を以下に示します。


#include "f3crhxac.h"

unsigned char *AppName = "ポップアップAPI" ;   // 依頼元アプリケーション名
char *domain           = "Domain" ;            // 送信先のドメイン名
unsigned char *text    = "システムを停止します。" ; // 送信するメッセージテキスト
long lrc ;

lrc = Mp_PopupDomain(AppName,domain,text) ;
if ( lrc < 0 ) {
    /* エラー処理 */
}

/* 正常終了 */

17.4.2.4 ポップアップメッセージ送信(全ユーザ)API

ポップアップメッセージ送信(全ユーザ)API(Mp_PopupSession)について説明します。

記述形式

long Mp_PopupSession (unsigned char *AppName,
                        unsigned char *MsgText)

機能説明

サーバに接続しているすべてのセッションにポップアップメッセージを送信します。

パラメタの説明

AppName

呼び出し元のアプリケーション名のアドレスを指定します。アプリケーション名は64バイト以内で指定します。

MsgText

ポップアップに表示するメッセージのアドレスを指定します。メッセージは128バイト以内で指定します。

復帰値

正常に要求を受け取った場合は、0以上の整数を返します。0未満の場合はエラーとなります。エラーの場合の詳細を以下に示します。

復帰値

意 味

対 処

MPACT_PARAMERR

パラメタエラーです。

パラメタに誤りがないか確認してください。

MPACT_NOMEMORY

メモリ不足です。

ページファイルのサイズを拡張するか、メモリを増設してください。

MPACT_NOTMOVE

アクション管理サーバが起動されていません。

サービスSystemwalker MpAosfBが起動されていることを確認してください。

MPACT_COMFAIL

アクション管理サーバとの通信に失敗しました。

サービスSystemwalker MpAosfB、およびSystemwalker MpAosfXが起動されていることを確認してください。

MPACT_SYSERR

アクション管理サーバでエラーが発生しました。

イベントログ/SYSLOGに出力されたメッセージを参照しエラーを取り除いた後、Systemwalkerを再起動してください。エラーを取り除き、Systemwalker を再起動しても再現する場合は、保守情報収集ツールを使用し[イベント監視]の資料を採取して、富士通技術員に連絡してください。

MPACT_NOTDLL

アクション要求用DLLがロードできません。

以下のフォルダにアクション管理に必要なファイルf3crhxac.dllがあるか確認してください。
Systemwalkerのインストールディレクトリ¥mpwalker¥bin
存在しない場合は、Systemwalkerを再インストールするか、保守情報収集ツールを使用し[イベント監視]の資料を採取して、富士通技術員に連絡してください。

MPACT_EXCEPT

不当な領域のアドレスが指定されました。

内部論理異常が発生しています。保守情報収集ツールを使用し資料を採取して、富士通技術員に連絡してください。

注意事項

ポップアップメッセージは、Microsoftネットワークでのみ使用できます。

プログラム例

ポップアップメッセージ送信(全ユーザ)APIのプログラム例を以下に示します。


#include "f3crhxac.h"

unsigned char *AppName = "ポップアップAPI" ;        // 依頼元アプリケーション名
unsigned char *text    = "システムを停止します。" ; // 送信するメッセージテキスト
long lrc ;

lrc = Mp_PopupSession(AppName,text) ;
if ( lrc < 0 ) {
    /* エラー処理 */
}

/* 正常終了 */