Interstage Studio プログラマーズガイド
目次 索引 前ページ次ページ

第2部 Java編> 第5章 Webサービスアプリケーションを開発する> 5.2 開発の流れ

5.2.7 WebサービスでTCP/IPモニタを利用する

TCP/IPモニタを利用することで、WebサービスクライアントとWebサービスサーバとのSOAPデータのやり取りをモニタリングすることが可能です。

TCP/IPモニタでは、接続先URLを指定したリモート呼び出しのSOAPデータをモニタリングします。JNDIのlookupを使用したスタブ取得方式では接続先URLを意識しないため、ServiceFactoryを使用したスタブ取得方式で実行してください。

++TCP/IPモニタの設定

TCP/IPモニタの設定をするには以下から設定ページを表示します。

  1. メニューの[ウィンドウ] > [設定] を選択して[設定]ダイアログボックスを表示します。
  2. [設定]ダイアログボックスの[実行/デバッグ] > [TCP/IPモニタ]を選択します。
  3. [TCP/IPモニタ]テーブルの[追加]をクリックして、[新規モニタ]ダイアログボックスを表示してモニタを追加します。
  4. [TCP/IPモニタ]テーブルでモニタを選択して、[開始]をクリックします。状況が[始動済み]になります。

TCP/IPモニタの設定ダイアログボックスは、TCP/IPモニタビューのコンテキストメニューで[プロパティ]を選択しても表示することができます。

TCP/IPモニタビューの詳細については、"Interstage Studioユーザーズガイド"を参照してください。

++スタブオブジェクトの接続URLの設定

スタブオブジェクトではWSDLで定義されたデフォルトの接続先URLに対してリモート呼び出しをします。明示的に接続先URLを指定する場合は、スタブオブジェクトに対してプロパティで接続先URLを指定することができます。
接続先の指定は以下のどちらかの方法で可能です。

javax.xml.rpc.Stubインタフェースの_setPropertyメソッドによる指定

javax.xml.rpc.Stubインタフェースの_setPropertyメソッドを使用して、プロパティとして接続先URLを設定します。
接続先URLに関するプロパティは、以下となります。

キー

値(java.lang.String)

javax.xml.rpc.service.endpoint.address

接続先のURL(TCP/IPモニタの設定ページで設定したローカルモニタポートを指定する)

[プロパティの設定例]

import javax.xml.rpc.Stub

...

    ServiceFactory serviceFactory = ServiceFactory.newInstance();
    WordServerService service = (WordServerService)serviceFactory.loadService(WordServerService.class);
    WordServer wordServer = service.getWordServerPort();

    ((Stub)wordServer)._setProperty("javax.xml.rpc.service.endpoint.address",
          "http://localhost:10088/WordServer/services/WordServer");

スタブ設定ファイルの作成による指定

プロパティはスタブ設定ファイルによって指定できます。

  1. スタブ設定ファイルを作成する
    ファイル名は任意で拡張子が「.properties」のファイルを生成します。

  2. 接続先URLを設定する
    スタブ設定ファイルに接続先URLとしてTCP/IPモニタの設定ページで設定したローカルモニタポートを指定します。
    <ポート名>.javax.xml.rpc.service.endpoint.address="接続先URL"
    
    設定例)
    WordServerPort.javax.xml.rpc.service.endpoint.address=http://localhost:10088/WordServer/services/WordServer
    
  3. Webサービスアプリケーションを実行する
    [構成および実行]ダイアログボックスのWebサービスクライアントを実行するJavaアプリケーションの起動構成で、[引数]タブの[VM引数]にスタブ設定ファイルを指定してアプリケーションを実行します。
    -D<Serviceインタフェースの完全修飾クラス名>.configuration="スタブ設定ファイルのパス"
    
    設定例)
    -Dsample.WordServerService.configuration=C:\temp\sample.properties

Webサービスを実行することでローカルモニタポートのメッセージの情報をモニタリングして、TCP/IPモニタビューに情報を表示します。


目次 索引 前ページ次ページ

Copyright 2007-2008 FUJITSU LIMITED