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PowerSORT V6.0  ユーザーズガイド

5.2.7 実行環境オプション(-option)

各種実行環境オプションを指定します。

記述形式

-option [ colseq=col-def [ ,col-def ...] [ colseq= ...] ]
        [ fifo ]
        [ icode=input-code ]
        [ iconv=input-conversion ]
        [ memsize=memory-size ]
        [ msgfile=message-file ]
        [ msglevel=message-level ]
        [ tmpdir=temp-directory [ ,temp-directory ...] [ tmpdir= ...] ]

5.2.7.1 colseqオペランド

照合順序を変更するための情報を指定します。

記述形式

colseq=col-def [ ,col-def ...] [ colseq= ...]

col-def

照合順序を変更するための情報を指定します。
col-defは、ccttの形式で記述します。照合順序変更機能では、フィールド中に16進数'cc'と等しいバイトがあれば、そのバイトを16進数'tt'として比較します。コンマ( , )で区切って複数の照合順序を変更するための情報を指定できます。'cc'で指定されていない16進数は、置き換えられずにそのまま比較します。
照合順序変更機能は、キーフィールドのデータ形式、選択フィールドの被比較フィールド、および比較フィールドのデータ形式にcolが指定されている場合に、-optionオプションのcolseqオペランドで指定した照合順序で比較します。

記述例

例1) 16進数0x20を、16進数0x23として比較する場合は、次のように指定します。

colseq=2023

例2) 同じ16進数に対して複数の照合順序変更を指定した場合は、最後に指定した照合順序の変更が有効になります。以下の例では、16進数0x20は16進数0x3Aとして比較します。

colseq=2023,6141,203A

5.2.7.2 fifoオペランド

先入力先出力(FIFO)機能を指定します。
指定したキーフィールドの値が同一のとき、先に入力したレコードを先に出力します。
先入力先出力(FIFO)機能は、ソート機能のときに有効です。先入力先出力(FIFO)機能を指定しなかった場合、キーフィールドの値が同一なレコードの出力順序は不定です。マージ機能コピー機能レコード集約機能、およびサプレス機能と同時に指定された場合、先入力先出力(FIFO)機能の指定は無視されます。

記述形式

fifo

注意

fifoオペランドは、環境変数BSORT_FIFOの指定より優先されます。

5.2.7.3 icodeオペランド

入力ファイルのコード系を指定します。

記述形式

icode=input-code

input-code

入力ファイルのコード系を指定します。
以下から1つを選択して指定します。

input-code

意味

au

ASCIIコード系 (富士通COBOL形式) (省略値)

ac

ASCIIコード系 (Micro Focus COBOL形式、COBOL/2形式)

eb

EBCDICコード系 (注)

u2

Unicode系 (UCS-2形式)

u8

Unicode系 (UTF-8形式)

注) EBCDICコード系はバイナリファイルの場合に指定可能です。

5.2.7.4 iconvオペランド

ASCIIコードとEBCDICコード間の変換方式を指定します。

記述形式

iconv=input-conversion

input-conversion

ASCIIコードとEBCDICコード間の変換方式を指定します。
以下から1つを選択して指定します。

input-conversion

意味

0

EBCDICコードとUS ASCIIコード間のコード変換を指定します。(省略値)

1

EBCDIC(カナ)コードとASCII(JIS8)コード間のコード変換を指定します。

2

EBCDIC(英小文字)コードとASCII(JIS7)コード間のコード変換を指定します。

参考

以下の場合にASCIIコードとEBCDICコード間の変換が行われます。

  • 入力ファイルのコード系(実行環境オプション(-option)のicodeオペランド)がASCIIコード系でキーフィールドのデータ形式がEBCDICコードの場合におけるキーフィールドの比較

  • 入力ファイルのコード系(実行環境オプション(-option)のicodeオペランド)がEBCDICコード系でキーフィールドのデータ形式がASCIIコードの場合におけるキーフィールドの比較

  • 選択フィールドのデータ形式がEBCDICコードかつ文字列指定の自己規定値における自己規定値の変換

  • 再編成フィールドのデータ形式がEBCDICコードかつ文字列指定の自己規定値における自己規定値の変換

5.2.7.5 memsizeオペランド

PowerSORTが使用する作業域の大きさ(メモリサイズ)を指定します。

記述形式

memsize=memory-size

memory-size

PowerSORTが使用する作業域の大きさをキロバイト数で指定します。
32~2097151キロバイトの範囲で指定します。memsizeオペランドを省略した場合、または0を指定した場合、環境変数BSORT_MEMSIZEの指定があればその大きさの作業域を使用し、指定がなければ作業域は自動的に設定されます。2097152以上の値を指定した場合は、2097151を指定したとみなされます。

注意

memsizeオペランドは、環境変数BSORT_MEMSIZEの指定より優先されます。

5.2.7.6 msgfileオペランド

メッセージを出力するファイルパス名を指定します。

記述形式

msgfile=message-file

message-file

メッセージを出力するファイルパス名を指定します。
msgfileオペランドを省略した場合、環境変数BSORT_MSGFILEの指定があれば、そのファイルにメッセージを出力します。メッセージファイル以外へのメッセージの出力は、環境変数BSORT_MSGOUTの指定に従います。メッセージファイルに空白を含むファイル名を指定する場合は、ファイル名をダブルクォーテーション( " )で囲みます。

注意

msgfileオペランドは、環境変数BSORT_MSGFILEの指定より優先されます。

5.2.7.7 msglevelオペランド

出力するメッセージの種別を指定します。

記述形式

msglevel=message-level

message-level

出力するメッセージの種別(レベル)を指定します。
msglevelオペランドを省略した場合は、環境変数BSORT_MSGLEVELの指定に従います。msglevelオペランドも環境変数BSORT_MSGLEVELの指定も省略されている場合は、message-level にW(エラーメッセージ、および警告メッセージを出力)を指定したとみなします。メッセージの出力先は、msgfileオペランド、環境変数BSORT_MSGFILE、および環境変数BSORT_MSGOUTの指定により決まります。
指定可能なメッセージの種別(レベル)を以下に示します。

message-level

意味

N

何も出力しません。

E

エラーメッセージを出力します。

W

エラーメッセージ、および警告メッセージを出力します。(省略値)

I

エラーメッセージ、警告メッセージ、および情報メッセージを出力します。

また、以前のバージョンとの互換用として、以下の種別(レベル)も指定できます。

message-level

意味

0

何も出力しません。

1

エラーメッセージ、および警告メッセージを出力します。(省略値)

2

エラーメッセージ、警告メッセージ、および情報メッセージを出力します。

注意

  • 何も出力しないと指定した場合でも、コマンドシンタックスのエラーとコマンドヘルプは標準エラー出力に出力します。

  • msglevelオペランドは、環境変数BSORT_MSGLEVELの指定より優先されます。

5.2.7.8 tmpdirオペランド

一時ファイルを作成するフォルダ名を指定します。

記述形式

tmpdir=temp-directory

temp-directory

一時ファイルを作成するフォルダ名を指定します。
コンマ( , )で区切って複数のフォルダ名を指定できます。フォルダ名に空白が含まれる場合は、フォルダ名をダブルクォーテーション( " )で囲みます。

注意

  • 一時ファイルを作成するフォルダ指定の優先順位については、環境変数BSORT_TMPDIRを参照してください。

  • 誤ったフォルダ名を指定すると意図しないファイルが削除される場合があります。