Interstage Application Server/Interstage Web Server チューニングガイド
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第5章 J2EEのチューニング

5.3 Servletコンテナのチューニング

 Servletコンテナをチューニングする時に考慮するポイントは以下です。

同時処理数

 同時処理数およびプロセス多重度を増やすと、Webアプリケーションの同時実行多重度を増やせます。
 同時処理数を増やすと、1プロセスあたりの実行多重度を増やせますが、同時処理数が増えることによる負荷や資源の増加により効果はみられない可能性があります。通常はデフォルト値以下で運用することを推奨しています。
 アプリケーションから呼び出すEJBの同時処理数や、JDBCのコネクション数にあわせてチューニングしてください。
 同時処理数は、Interstage管理コンソールのServletコンテナ設定で指定します。また、isj2eeadminコマンドを使用して設定することもできます。

 同時処理数については、以下が設定できます。

 処理スレッドの処理完了後、待機中となり使用されていない処理スレッドは、1分間隔の監視によって、待機中の最大値をこえている分が解放されます。
 これにより、一時的に負荷が高くなった場合でも、負荷が下がればサーバ資源を解放し節約することができます。

接続数

 接続数に関する設定項目としては以下があります。

 上記項目の値を増やすとServletコンテナが受付けるクライアントからのリクエストの数を増やせます。
 運用時に一時的に負荷が高くなりServletコンテナの同時処理数を超えるリクエストを受付けることが想定される場合は、Servletコンテナの同時処理数を抑えてServletコンテナの接続数(最大接続数)に大きな値を設定することで、サーバ全体のレスポンスの悪化を防ぐことができます。

 接続数は、運用するシステムの要求の違いによって以下のように設定します。

タイムアウト

タイムアウトの監視項目

 タイムアウトに関しては、以下が監視されています。

監視項目

意味

(1)

WebサーバコネクタがServletコンテナとの間でデータパケットを送受信するときに待機する時間

(2)

Servletコンテナに接続されてからリクエストの処理が開始されるまでの待ち時間(値を指定することはできません)

(3)

ServletコンテナがWebサーバコネクタからのデータパケットを受信するときに待機する時間

(4)

ユーザアプリケーションの処理時間

 それぞれの項目が監視されるタイミングを下図に示します。

タイムアウトの設定項目

 タイムアウトに関する設定項目には以下があります。

設定項目

意味

(a)

Webサーバコネクタの送受信タイムアウト
Interstage管理コンソールの以下の項目で指定します。

  • Webサーバとワークユニットを同一マシンで運用する場合
    [ワークユニット] > [Webサーバコネクタ(コネクタ)設定] > [送受信タイムアウト]
  • Webサーバとワークユニットを同一マシンで運用しない場合
    [Webサーバコネクタ] > [環境設定] > [送受信タイムアウト]

(b)

Servletコンテナのタイムアウト
Interstage管理コンソールの[Servletコンテナ設定] > [タイムアウト]で指定します。

(c)

ワークユニットのアプリケーション最大処理時間
Interstage管理コンソールの[ワークユニット設定] > [アプリケーション最大処理時間]で指定します。

 上記は、isj2eeadminコマンドを使用して設定することもできます。

タイムアウトの設定方法

 タイムアウトの設定値は、以下の関係を満たすように値を設定します。

設定項目(a) > 監視項目(2) + 監視項目(3) + 監視項目(4)
設定項目(b) > 監視項目(3)
設定項目(c) > 監視項目(4)


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