Interstage Application Server 高信頼性システム運用ガイド
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第2章 高信頼化システムの設計

2.5 推奨する高信頼化システムの形態

 高信頼化システムを構築する場合、データベースの配置によりある程度形態が決定されます。
 ここでは、アプリケーションサーバ形態の代表的なシステム形態と推奨高信頼化システムについてまとめています。

複数サーバを1つのシステムとして使用しデータベースをそれぞれのサーバに配置する場合

◆システム形態

 両現用縮退方式を利用した高信頼化システム、Traffic Directorによる縮退を利用した高信頼化システムまたはロードバランスによる縮退を利用した高信頼化システムとなります。

◆特徴

 クライアントの負荷を分散させることができます。データベースの参照処理に適しています。
 両現用縮退方式の場合は、負荷をクライアント側で振り分ける必要があるため、小/中規模のシステムに適しています。
 Traffic Directorまたはロードバランスの場合は、動的に負荷を振り分けるため、大規模なシステムに適しています。

複数サーバを1つのシステムとして使用し1つのデータベースを複数のサーバより使用する場合

◆システム形態

 両現用縮退方式を利用した高信頼化システム、Traffic Directorによる縮退を利用した高信頼化システムまたはロードバランスによる縮退を利用した高信頼化システムとなります。

◆特徴

 クライアントの負荷を分散させることができます。データベースの参照/更新処理に適しています。
 ただし、サーバダウン時に使用していたテーブルはデータベースシステムが自動的にリカバリを行うまで、排他待ちになります。
 両現用縮退方式の場合は、負荷をクライアント側で振り分ける必要があるため、小/中規模のシステムに適しています。
 Traffic Directorまたはロードバランスの場合は、動的に負荷を振り分けるため、大規模なシステムに適しています。

複数のサーバを1つのシステムとして使用しデータベースを使用しない場合

◆システム形態

 両現用縮退方式を利用した高信頼化システム、Traffic Directorによる縮退を利用した高信頼化システムまたはロードバランスによる縮退を利用した高信頼化システムとなります。

◆特徴

 クライアントからの負荷を分散させることができます。
 この形態はアプリケーションサーバとして使用する場合に適しています。
 両現用縮退方式の場合は、負荷をクライアント側で振り分ける必要があるため、小/中規模のシステムに適しています。
 Traffic Directorまたはロードバランスの場合は、動的に負荷を振り分けるため、大規模なシステムに適しています。

1台のサーバ内のデータベースに対してアクセスする場合

◆システム形態

 クラスタサービス機能を利用した高信頼化システムとなります。

◆特徴

 データベースの参照/更新に適しています。クラスタサービス機能を使用するため、より堅牢化したシステムを構築することができます。

1台のサーバよりAIM連携を行う場合

◆システム形態

 クラスタサービス機能を利用した高信頼化システムとなります。

◆特徴

 クラスタサービス機能を使用するため、より堅牢化したシステムを構築することができます。

複数のサーバをAIMアプリケーションと連携する場合

◆システム形態

 両現用縮退方式を利用した高信頼化システム、Traffic Directorによる縮退を利用した高信頼化システムまたはロードバランスによる縮退を利用した高信頼化システムとなります。

◆特徴

 クライアントからの負荷を分散させることができます。
 高性能なGSマシンを複数サーバより使用することができます。
 両現用縮退方式の場合は、負荷をクライアント側で振り分ける必要があるため、小/中規模のシステムに適しています。
 Traffic Directorまたはロードバランスの場合は、動的に負荷を振り分けるため、大規模なシステムに適しています。


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