Interstage Application Server 高信頼性システム運用ガイド |
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第1章 高性能・高信頼システムのための機能 |
業務運用中にハードウェア障害やソフトウェア障害など不測の事態が発生して、システムダウンなどに陥った場合に備え、クラスタサービス機能を使用することでシステムの高信頼化を実現できます。
クラスタサービス機能での引き継ぎ処理は、回線を引き継ぐこと(IPアドレス引き継ぎ)ができます。さらに、システムを構成する様々なハードウェアやソフトウェアにも対応しています。
Interstageでは、1台または複数台の運用中のサーバマシン(運用ノード)とは別に、万一の場合に備えて運用待機しているサーバ(待機ノードと呼びます)を用意します。また、運用ノードと待機ノードの共用ディスク上にデータを配置します。
ハード異常などで運用ノードがダウンした場合には、待機ノードに業務を引き継ぎます。この際、IPアドレスも引き継がれます。また、待機ノードから共用ディスクへアクセスすることで運用ノードからのデータの引継ぎが行えます。これにより、業務全体を停止させることなく運用を継続できるようにする機能をクラスタサービス機能といいます。
また、業務を運用するサーバ以外に、マルチサーバ管理機能の管理サーバにおいてもクラスタサービス機能による高信頼化が可能です。
クラスタサービス機能は、Interstage Application Server Enterprise Editionで提供されるものであり、下記のクラスタシステム上で動作します。
クラスタサービス機能を活用するためには、上記に対する知識が必要となります。詳細はクラスタシステムのマニュアルを参照してください。
Microsoft(R) Windows Server(R) 2008の場合、本書では“MSCS”を“フェールオーバー クラスタリング”と読み替えてください。
運用マシンと待機マシンについて、以下の形態を用意しています。
相互待機は、旧バージョン製品で本機能を利用していた環境を、まったく同一条件で再構築するような場合にのみ使用します。本条件に該当しない場合には使用しないでください。
クラスタサービス機能は、Interstage Application Serverのアプリケーションサーバ機能を導入しているサーバに対して使用できます。
また、マルチサーバ管理機能を導入している環境では、「管理サーバ」と「単体運用の管理対象サーバ」に対してのみ使用できます。
マルチサーバ管理機能の共存サーバ、サーバグループに所属する管理対象サーバ、リザーブサーバでは、クラスタサービス機能を使用できません
Interstageが提供するサービス群のうち、クラスタシステム上で使用できるサービス/使用できないサービスを以下の一覧表に示します。
サービス名 |
サービスの利用可否 |
||
|
|
|
|
Webサーバ(Interstage HTTP Server) |
○ |
○(注1) |
○ |
Servletサービス |
○ |
○(注2) |
○ |
EJBサービス |
○ |
○ |
○ |
Interstage JMS |
○ |
○ |
○ |
Interstage SOAPサービス |
○ |
○ |
○ |
UDDIサービス |
× |
× |
× |
ebXML Message Service |
○ |
○ |
− |
CORBAサービス(ObjectDirector) |
○ |
○ |
○ |
イベントサービス |
○ |
○(注1) |
○ |
コンポーネントトランザクションサービス(TransactionDirector) |
○ |
○ |
○ |
データベース連携サービス(ObjectTransactionService) |
○ |
○ |
○ |
MessageQueueDirector |
○ |
○ |
○ |
MQ連携サービス |
○ |
○ |
− |
Interstage シングル・サインオン |
○ |
○(注1) |
○ |
Interstage ディレクトリサービス |
○ |
○(注1) |
○ |
○:使用できます。
×:使用できません。
−:機能を提供していません。
注1)ただし、相互待機では使用できません。
注2)ただし、Session Registry Serverは、相互待機では使用できません。
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