Systemwalker Centric Manager 使用手引書 グローバルサーバ運用管理ガイド - UNIX共通 -
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第2章 グローバルサーバを監視する> 2.3 監視対象システムの登録

2.3.1 監視パスの定義

監視パスの定義方法を説明します。監視パスの定義では、運用管理サーバが接続する被監視システムとの通信経路(監視パス)、システムの動作環境などの情報を定義します。

■監視パス定義ファイ

監視パス定義ファイル“/etc/opt/FJSVsagt/opapath”に、監視パスに関する情報を定義します。

以下の形式で定義してください。

HostName  OS:CharCode:                                              
    [MainPathName1][,MainPathName2][,MainPathName3][,MainPathName4] 
    [MainPathName5][,MainPathName6][,MainPathName7][,MainPathName8]:
    [SubPathName1][,SubPathName2][,SubPathName3][,SubPathName4]     
    [SubPathName5][,SubPathName6][,SubPathName7][,SubPathName8]:    
    :[SvpmName]:[SvpmId]:[VmName]                                   

備考:監視パスの定義において、1台の被監視システムに対する定義は、1行記述する必要があります。複数行にわたる場合は、改行コードの直前に“\”記号を入力してください。

◆HostName

被監視システムの“ホスト名”を指定します。

MSP、XSP、F4 MSPまたはOS/390(R)の場合、MC/FSOCKET環境定義のTHSTNAMEコマンに定義した名前を大文字で指定します。SXOの場合は、自システム名(netparm文のsysnameオペランドの値)を指定します。

◆OS

被監視システムの“OS種別”を、以下のように指定します。

OS種別

指定する値

MSP

MSP

XSP

XSP

F4 MSP

MSP-E20

SXO

SXO

OS/390(R)

MVS

AVM/EXまたはAVM/EXSの場合

AVM

◆CharCode

被監視システムのコンソールで使用されている“文字コード”を指定します。なお、主監視パスを経由して通知されるメッセージは、ここで定義された文字コードから運用管理サーバの文字コードへの変換後に通知されます。主監視パスを経由して被監視システムに投入されるコマンドは、運用管理サーバの文字コードからここで定義された文字コードへの変換後に送信されます。

※文字コードの指定に誤りがある場合、通知されるメッセージ、投入されたコマンドが正しく表示されません。実際の被監視システムの文字コードを確認してください。

SPCL="CharCode"

文字コードは次のとおり指定します。

文字コード種別

指定する値

“EBCDIC英小文字およびJEF”

LJ

“EBCDICカナおよびJEF”

KJ

“EBCDIC-ASCIIおよびJEF”

AJ

“EBCDIC-ASCIIおよびEUC”

AE

被監視システムがSXOの場合は“EBCDIC-ASCIIおよびEUC”(AE)を、AVM/EXの場合は“EBCDICカナおよびJEF”(KJ)を指定してください。

◆MainPathName

被監視システムの主監視パス(主系)のホスト名を指定します。/etc/hostsファイルに登録されているホスト名を指定してください。ここで指定したホスト名は、必ず名前解決できるようにしてください。名前解決ができない(/etc/hostsから削除など)と、Systemwalker Centric Managerのサービスが終了して監視ができません。複数インタフェースのSXOシステムを監視する場合には、最大8つまでホスト名の定義が可能です。複数設定する場合は、カンマ(,)で区切って設定してください。

◆SubPathName

被監視システムの主監視パス(副系)のホスト名を指定します。/etc/hostsファイルに登録されているホスト名を指定してください。ここで指定したホスト名は、必ず名前解決できるようにしてください。名前解決ができない(/etc/hostsから削除など)と、Systemwalker Centric Managerのサービスが終了して監視ができません。SXOの場合、本定義は不要です。

◆SvpmName

SVPMを導入しており、代替監視パスを使用する場合に“SVPMのノード名”を指定します。SVPMコンソール番号定義ファイ(opafcons)のSvpm-L0B0に定義したノード名を指定します。SVPMコンソール番号定義ファイルの詳細については、“SVPMコンソール番号定義ファイルの作成”を参照してください。

◆SvpmId

SVPMを導入しており、代替監視パスを使用する場合に、SVPMに定義した“物理クラスタ番号”を指定します。

◆VmName

“VM識別子”を指定します。AVM/EXで定義した識別子を指定します。VM識別子に“:”は指定できません。被監視システムがAVM/EXの場合は、VM識別子を指定しないでください。

1台の運用管理サーバ(Systemwalker Centric Manager GEE)が監視できる被監視システムは、最大64システムです。

■ハードウェア情報定義ファイルからの監視パス定義

SVPMと連携する場合、“ハードウェア情報定義ファイルの作成”で作成したハードウェア情報定義ファイルをもとに、監視パス定義ファイルのひな形を作成することができます。以下のコマンドを実行してください。

/opt/FJSVsagt/bin/gsdefgen [-i SvpmId] [-o Filename]

-i:

ハードウェア情報を採取したいSVPMを、SVPMコンソール番号定義ファイルで指定したレコードシーケンス番号で指定します。省略した場合は、全SVPMを対象とします。

SvpmId:

SVPMコンソール番号定義ファイルで指定したレコードシーケンス番号で指定します。

-o:

採取したハードウェア情報を出力するファイル名を指定します。省略した場合は、標準出力に情報を出力します。

Filename:

ハードウェア情報を出力するファイル名を指定します。


文字の変換

被監視システムと監視システム(Systemwalker Centric Manager GEE)との間では、一部の半角文字の扱いが異なります。被監視システムの文字コードごとに、文字変換の対応表を以下に示します。

被監視システムの文字コード(EBCDIC)

監視システムでの表示/入力文字

英小文字

カナあり

ASCII

EUC

£(0x4a)

£(0x4a)

[(0x4a)

[(0x5b)

|(0x4f)

|(0x4f)

](0x5a)

](0x5d)

¬(0x5f)

¬(0x5f)

^(0x5f)

^(0x5e)

 ̄(0xa1)

 ̄(0xa1)

〜(0xa1)

〜(0x7e)

¥(0x5b)

¥(0x5b)

\(0xe0)

¥(0x5c)

:(0x6a)

 

:(0x6a)

|(0x7c)

■監視方法と定義項

被監視システムの監視方法によって、必要となる定義項目が異なります。監視方法に応じた定義項目を説明します。被監視システムに応じた監視パスの種類を以下に示します。

なお、PRIMEQUEST上のXSPを監視する場合の説明は、“被監視システムの監視方法”の“(1)”と同じです。

[図:被監視システムの監視方法]

被監視システムを主監視パスだけで監視する場合と、主監視パスおよび代替監視パスで監視する場合の監視内容の違いについては“Systemwalker Centric Manager 解説書”の“グローバルサーバのシステムを監視する”を参照してください。

図:被監視システムの監視方法”の(1)から(4)のそれぞれの場合について、監視パス定義ファイルの設定項目を以下に示します。

[表:監視パス定義ファイルの設定項目]

 

(1)

(2)

(3)

(4)

OS種別

文字コード

SVPMノード名

連携なし

物理クラスタ番号

VM識別子

◎:自動設定されている項目(gsdefgenコマンド)

○:定義項目

−:定義不要項目

■定義例

監視パスの定義例を以下に示します。

なお、PRIMEQUEST上のXSPを監視する場合の定義例は、“SVPMと連携しない場合”の“(2)”と同じです。

SVPMと連携しない場合

 

(1)

(2)

(3)

(4)

(5)

ホスト名

HOST1

HOST2

HOST3

HOST4

HOST5

OS種別

MSP

XSP

MSP

MSP

SXO

文字コード

EBCDICカナ およびJEF

EBCDICカナ およびJEF

EBCDICカナ およびJEF

EBCDICカナ およびJEF

EBCDIC-ASCIIおよびEUC

SVPMノード名

連携なし

連携なし

連携なし

連携なし

連携なし

物理クラスタ番号

VM識別子

−:設定不要項目

#opapath  sample
# HostName OS:CharCode:[MainPathName]:[SubPathName]::[SvpmName]:[SvpmId]:[VmName]
# 
HOST1      MSP:KJ:HOST1:::::
HOST2      XSP:KJ:HOST2:::::
HOST3      MSP:KJ:HOST3:::::
HOST4      MSP:KJ:HOST4:::::
HOST5      SXO:AE:HOST5:::::

◆SVPMと連携する場合

 

(1)

(2)

(3)

(4)

(5)

(6)

(7)

(8)

ホスト名

HOST1

HOST2

HOST3

HOST4

HOST5

HOST6

HOST7

HOST8

OS種別

MSP

MSP

MSP

MSP

AVM

XSP

XSP

AVM

文字コード

EBCDICカナ およびJEF

EBCDICカナ およびJEF

EBCDICカナ およびJEF

EBCDICカナ およびJEF

EBCDICカナ およびJEF

EBCDICカナ およびJEF

EBCDICカナ およびJEF

EBCDICカナ およびJEF

SVPMノード名

連携なし

SVPM1

連携なし

SVPM1

SVPM1

連携なし

SVPM2

SVPM2

物理クラスタ番号

0

1

1

0

1

VM識別子

VM1

−:設定不要項目

#opapath  sample
# HostName OS:CharCode:[MainPathName]:[SubPathName]::[SvpmName]:[SvpmId]:[VmName]
# 
HOST1      MSP:KJ:HOST1:::::
HOST2      MSP:KJ:HOST2:::SVPM1:0:
HOST3      MSP:KJ:HOST3:::::
HOST4      MSP:KJ:HOST4:::SVPM1:1:VM1
HOST5      AVM:KJ::::SVPM1:1:
HOST6      XSP:KJ:HOST6:::::
HOST7      XSP:KJ:HOST7:::SVPM2:0:
HOST8      AVM:KJ::::SVPM2:1:

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