Systemwalker Centric Manager ソリューションガイド コリレーション編 - UNIX/Windows(R)共通 -
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第1部 イベントを集約して監視する運用> 第2章 イベントを集約して監視するしくみ

2.2 複数イベントをまとめるしくみ

複数のイベントをまとめて監視することをイベントコリレーションといいます。ここでは、イベントコリレーションのしくみについて説明します。

■複数のイベントの監視のしかた

複数のイベントをまとめて監視する方法には以下の2つがあります。

上記の監視する条件を定義したものを、イベントコリレーションパターンといいます。イベントコリレーションパターンには以下の種類があります。

また、発生したイベントの件数を通知することもできます。

各イベントコリレーションパターンでの監視のしかたについては、“イベントコリレーションパターンごとの動作”を参照してください。

イベントコリレーション監視では、コリレーションパターンをさらに組み合わせて監視できます。コリレーションパターンは、“かつ”、または、“または”を使用して組み合わせます。

■イベントの関連性

複数のイベントは“かつ”、“または”、または“登録順”で関連付けされます。

イベントコリレーションでは、関連付けの基準となるイベントを“基準イベント”、“基準イベント”に関連づけるイベントを“関連イベント”と呼びます。

■イベントコリレーションの監視条件の判定のしかた

指定時間内に関連付けされた複数のイベントが発生したかどうかで条件に一致したかを判断します。指定時間内に条件に指定したイベントが発生した場合、条件に一致したと判断します。

複数のイベントコリレーションパターンを組み合わせたものを1つのイベントコリレーションの監視条件として監視する場合は、以下のように判断します。

イベントコリレーションパターンを“または”を使用して組み合わせた場合

イベントコリレーションパターンを“かつ”を使用して組み合わせた場合

発生したイベントは、イベントコリレーション監視の条件定義に設定されている定義の上から順番にすべての定義行と比較されます。詳細は、“発生イベントと定義の比較のしかた”を参照してください。

■時間の判定方法

イベントコリレーションの監視において、扱う時刻情報は以下のとおりです。

監視開始時刻

基準イベント発生から監視を終了するまでの時間を監視するときは、イベントコリレーション機能が基準イベントを受信(処理)した時刻が監視開始時刻です。

イベントの発生間隔と監視間隔との比較

監視の定義方法とイベントの発生方法により、以下のような動作になります。

◆同じシステムで発生したイベントを監視する場合

基準イベントであるイベントA発生後、監視間隔内にイベントB、かつイベントCが発生した場合を例に説明します。

イベントB、イベントCの[ホスト名の特定]が[基準イベントと同じホスト]の場合

イベントを受信した時点で、イベントの発生時刻を比較します。

イベントB、イベントCの[ホスト名の特定]が[基準イベントと同じホスト]以外の場合

◆異なるシステムで発生したイベントを監視する場合

イベントA発生後、監視間隔内にイベントB、およびイベントCが登録順に発生した場合を例に説明します。

◆イベントが一斉に通知された場合

下位サーバのSystemwalker Centric Managerが停止中に発生したイベントが起動後に一斉に運用管理サーバに送信された場合や、メール連携でイベントが通知された場合など、イベントを一斉に受信した場合は、以下の動作になります。

イベントA発生後、監視間隔内にイベントB、およびイベントCが発生した場合を例に説明します。

◆発生日付/日時がないイベントの時間の比較

グローバルサーバで発生したイベントで、発生日付がない、または、発生日時がないものをイベントコリレーションの監視条件として指定した場合、時間の比較は、イベントコリレーション機能がイベントを受信(処理)した時間で行います。

■イベントコリレーションの監視条件に一致した場合の動作

発生した複数のイベントの関連性や発生間隔がイベントコリレーションの監視条件に一致した場合、および監視条件に一致しなかった場合に、指定されたイベントコリレーション処理を行います。イベントコリレーション処理には以下があります。

1個のイベントが、複数のイベントコリレーションの監視条件を成立する/しないを確定させる場合があります。その場合に、各条件に定義されているイベントコリレーション処理は、以下のように実行されます。

イベントコリレーション処理で、[通知方法]に[新規イベントを通知]を選択している場合

以下のどちらかの方法で実行されます。

イベントコリレーション処理で、[通知方法]に[最後のイベントを通知]を選択している場合

複数のイベントコリレーションの監視条件を成立させた/成立させなかった場合でも、通知するイベントは1件だけです。通知するイベントの属性は選択した実行方法で以下のように変わります。

イベントコリレーション処理で、基準イベントに対する[対処処理]に[未対処のイベントを対処済みにする]を選択している場合

イベントコリレーションの監視条件に一致したすべての定義行の処理を実行します。

◆通知するイベントの属性

イベントコリレーション処理で通知するイベントに対して以下の属性を設定できます。

項目

設定内容

[上位システムに送信]

上位システムに送信するかを設定します。
 ・上位システムに送信する
 ・上位システムに送信しない

[ログ格納]

ログ採取を行うかを設定します。
 ・ログ格納する
 ・ログ格納しない

[監視イベント種別]

イベントの監視イベント種別を設定します。
 ・[変更しない]
 ・[監視イベント種別名]

[重要度]

イベントの重要度を設定します。
 ・[変更しない]
 ・[最重要]/[重要]/[警告]/[通知]/[一般]

[文字色]

メッセージ一覧に表示する文字色を設定します。
 ・変更しない
 ・[文字色]
 ・[標準]

[背景色]

メッセージ一覧に表示する背景色を設定します。
 ・変更しない
 ・[背景色]
 ・[標準]

[通報番号]

イベントに設定する通報番号を設定します。
 ・[変更しない]
 ・0 〜 999

各項目の詳細は、イベント監視の条件定義の[イベント定義/アクション定義]-[通知/実行アクション]と同じです。“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編”の“[Systemwalkerコンソール]にメッセージを通知する”を参照してください。

■イベントコリレーションの監視のリセット

イベントコリレーションの監視中に特定のイベントが発生した場合、監視中の情報をリセットし最初から監視できます。監視のリセットを行った場合、イベントコリレーション処理は実行されません。

■イベントコリレーション監視対象外のイベント

イベントコリレーションの監視対象としたくないイベントを指定できます。

イベントコリレーションの対象となるイベントは、メッセージ変換された後のイベントです。

イベントコリレーション処理で発生したイベントに対しては、以下の処理は行われません。

なお、監視を抑止しているノードから通知されたイベントが、イベントコリレーション監視の条件定義に一致した場合は、[イベントの扱い]に設定した定義に従ってイベントを処理しますが、イベントコリレーションの対象にはなりません。


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