PRIMEQUEST System Disk Mirror for Windows ユーザーズガイド V1.0 |
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第1章 機能 |
PRIMEQUEST System Disk Mirror for Windows (PSDM) は、PRIMEQUEST において、Windows OS がインストールされているシステムディスクをミラーリングによって冗長化し、システムの可用性を向上させるソフトウェアです。
ミラーリングとは、ディスクデータの複製を複数のディスクに保持し、ディスクデータの冗長性を維持する機能です。一部のディスクが故障しても、正常なディスクデータにアクセスし続けることができます。
システム運用中に突然マスタディスクが OS から認識できなくなった場合、業務やシステムが停止することがあります。認識できなくなったディスクのパーティション (C:、D: など) の情報を OS が自動的に削除することにより、OS やアプリケーションがパーティションにアクセスできなくなるためです。この場合でも、データは正常な方のディスクに保持されており、システムを再起動するだけで運用を再開できます。なお、ディスクが OS から認識できなくなるのは、ディスクのパス故障や電源故障が発生した場合や、誤操作でディスクを取り外した場合などです。 OS から認識されないディスクは、sdxinfo -P コマンドで表示されません。
PSDM には、以下の特長があります。
EFI システムパーティション (ESP)、Microsoft 予約 (MSR) パーティションも含めた、システムディスク全体のミラーリングができます。
ブートディスクが故障した場合、ミラー先ディスクからシステムを起動することができます。このときに必要となる、ミラー先ディスクの EFI ブートエントリは、ブートディスクのミラーリングの設定が完了したときに自動的に作成されます。ミラーリングの構成や状態が変更されると、EFI ブートエントリの設定も自動的に変更されます。
システムがダウンした場合、ディスクへの書込みが中断されることがあるため、ミラーリングしている複数のディスク間で、データの等価性が保証できません。このため、システム再起動時に、ミラーリングしているディスク間でデータコピーを自動的に行い、等価性を回復します。
高速等価性回復機構 (JRM) は、この等価性回復処理を高速化する仕組みです。ディスク全体ではなく、システムダウン時に書込み中だった部分だけをコピーすることで、短時間で等価性を回復します。
ブートディスクの高速等価性回復
ブートパーティション (通常は C:) では、JRM は利用できません。システムがダウンしたあと、システムの再起動時には、ブートパーティション全体の等価性回復コピーが実行されます。たとえば、ブートディスクに ESP、C: (ブートパーティション)、D: が存在する場合、ESP と D: はシステムダウン時に書込み中だった部分だけコピーされますが、C: は全体がコピーされます。
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