Interstage Application Server アプリケーション作成ガイド (データベース連携サービス編)
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第3章 クライアントアプリケーションの作成> 3.2 クライアントアプリケーションソースの作成(C++言語)

3.2.1 環境設定

 クライアント側で行う環境設定について以下に示します。

クライアントがUNIX環境の場合

(1) データベース連携サービスのホスト名の設

 データベース連携サービスのOTSシステムが動作するホストを設定する必要があります。
 設定は、CORBAサービスのインストール先ディレクトリ配下の/etc/initial_hostsファイルにデータベース連携サービスのOTSシステムが動作するホストの情報(ホストとポート番)を設定します。initial_hostsファイルはエディタを使用して編集します。
 なお、OTSシステムと同一ホスト上でクライアントアプリケーションを動作させることもできます。その場合は、initial_hostsファイルへの設定は不要です。

 #はコメント行を意味しています。

#host port
otshost 8002
irhost 8002

otshost: データベース連携サービスが動作するホストのホスト名です。
8002 : CORBAサービスと同一のポート番号です。
irhost : 他ホストのインタフェースリポジトリなどを使用する場合は、インタフェースリポジトリサーバのホスト名とCORBAサービスのポート番号を指定します。


 initial_hostsに指定したホスト名は、/etc/hostsファイルにも記載する必要があります。

(2) インクルードファイル/ライブラリの設定

 UNIX環境でデータベース連携サービスのクライアントを作成または実行する場合は、開発環境で作成したスタブファイル、インクルードファイルに加え、データベース連携サービスが提供するインクルードファイルおよびライブラリが必要となります。詳細については後述のインクルードファイル、ライブラリ一覧表を参照してください。また、CORBAアプリケーションとして作成するために、CORBAサービスで提供されているライブラリなどは、“アプリケーション作成ガイド(CORBAサービス編)”を参照してください。

 クライアントで必要なインクルードファイル/ライブラリは、データベース連携サービスがインストールされているホストからftpなどを使用して、クライアント環境に複写します。このうち、ライブラリの取り出し例を以下に示します。

(例)/home/usr/libにライブラリを設定する場合

> cd %OTS_HOME%\unix\lib
> ftp otscl <RETURN>
Connected to otscl
..

ftp> cd /home/usr/lib <RETURN>
ftp> binary <RETURN>
ftp> put libCurrent_CPP.so <RETURN>
ftp> bye <RETURN>

 クライアントのUNIX環境で以下のコマンドを実行します。
 以降、UNIX環境では、bshを使用したコマンドの実行例を示します。プロンプトは、%で統一しています。

% chmod 555 libCurrent_CPP.so

% cd /home/usr/lib
% ftp otshost <RETURN>
Connected to otshost
ftp> cd $OTS_HOME/lib <RETURN>
ftp> binary <RETURN>
ftp> get libCurrent.so <RETURN>
ftp> bye <RETURN>
% chmod 555 libCurrent.so

注)
 
otsclはデータベース連携サービスが動作するホストのホスト名です。

 "%OTS_HOME%"はC:\INTERSTAGE\otsです。
 "$OTS_HOME"は/opt/FSUNotsです。
 "$OTS_HOME"は/opt/FJSVotsです。

(3) 環境変数の設定

 クライアントアプリケーションを動作させるには、以下の環境変数の設定が必要です。

OD_HOME

 以下の例のように設定します。OD_HOMEはCORBAサービスを利用するために必要な環境変数です。

% OD_HOME=/opt/FSUNod <RETURN>
% export OD_HOME <RETURN>

% OD_HOME=/opt/FJSVod <RETURN>
% export OD_HOME <RETURN>

LD_LIBRARY_PATH

 データベース連携サービスのライブラリが格納されているディレクトリを設定します。以下の例のように設定します。

% LD_LIBRARY_PATH=$LD_LIBRARY_PATH:/home/usr/lib <RETURN>
% export LD_LIBRARY_PATH <RETURN>

クライアントがPC環境(デスクトップタイプ)の場合

(1) データベース連携サービスシステムのホスト名の設定

 データベース連携サービスのOTSシステムが動作するホストを設定する必要があります。設定は、Interstageインストールフォルダ\ODWIN\etc\inithostファイルにデータベース連携サービスのOTSシステムが動作するホストの情報(ホスト名とポート番号)を設定します。inithostファイルはエディタを使用して編集します。inithostファイルの設定例を以下に示します。

#host port
otshost 8002
irhost 8002

otshost : データベース連携サービスが動作するホストのホスト名です。
8002 : CORBAサービスと同一のポート番号です。
irhost : 他ホストのインタフェースリポジトリなどを使用する場合は、インタフェースリポジトリサーバのホスト名とCORBAサービスのポート番号を指定します。


 inithostに指定したホスト名は、以下のフォルダにあるhostsファイルにも記載する必要があります。

(2) インクルードファイル/ライブラリの設定

 PC環境でデータベース連携サービスのクライアントを作成または実行する場合は、開発環境で作成したスタブファイル、インクルードファイルに加え、データベース連携サービスが提供するインクルードファイルおよびライブラリが必要となります。詳細については、インクルードファイル/ライブラリ一覧表を参照してください。また、CORBAアプリケーションとして作成するために、CORBAサービスで提供されているライブラリなどは、“アプリケーション作成ガイド(CORBAサービス編)”を参照してください。

 クライアントで必要なインクルードファイルおよびライブラリは以下のように取り出してください。

[エクスプローラ]の[ネットワークコンピュータ]などでデータベース連携サービスがインストールされているホストから、取り出してください。
データベース連携サービスがインストールされたホストより、ftpなどを使用してクライアント環境に複写します。このうち、ライブラリの取り出し例を以下に示します。
(例)\home\usr\libにライブラリを設定する場合

>cd \home\usr\lib <RETURN>
>ftp otshost <RETURN>
Connected to otshost
ftp> cd $OTS_HOME/pc/lib/CPP <RETURN>
ftp> binary <RETURN>
ftp> get otscurrent_cpp.dll <RETURN>
ftp> bye <RETURN>

注)
 otshostはデータベース連携サービスが動作するホストのホスト名です。

 "$OTS_HOME"は/opt/FSUNotsです。

 "$OTS_HOME"は/opt/FJSVotsです。

 なお、以下の一覧表においてクライアントで必要なファイルをすべて取り出してください。

インクルードファイル

 データベース連携サービスが提供しているクライアント環境用のインクルードファイルは、以下です。

[UNIX用インクルードファイル]

インクルード名

使用用途

格納先

CosTransactions_cplus.h

C++言語のクライアント作成用


%OTS_HOME%\unix\include


$OTS_HOME/include

[PC用インクルードファイル]

インクルード名

使用用途

格納先

CosTransactions_cplus.h

C++言語のクライアント作成用


%OTS_HOME%\include


$OTS_HOME/pc/lib/CPP

ライブラリ

 データベース連携サービスが提供しているクライアント環境用ライブラリは、以下です。

[UNIX用クライアントライブラリ]

ライブラリ名

使用用途

格納先


libCurrent.so

C言語、C++言語共通マルチスレッド用ライブラリ

%OTS_HOME%\unix\lib

libCurrentnt.so

C言語、C++言語、COBOL共通ノンスレッド用ライブラリ


%OTS_HOME%\unix\lib


$OTS_HOME/lib

libCurrent_CPP.so

C++言語用


%OTS_HOME%\unix\lib


$OTS_HOME/lib


libCurrent_CPP50.so

C++言語用(Forte Developer 6シリーズ、Sun ONE Studio 7シリーズ、Sun ONE Studio 8シリーズ、Sun Studio 9)

$OTS_HOME/lib

[PC用クライアントライブラリ]

ライブラリ名

使用用途

格納先

otscurrent.dll

C言語、C++言語、COBOLのクライアント運用環境用


%OTS_HOME%\pc\lib\C


$OTS_HOME/pc/lib/C

otscurrent_cpp.dll

C++言語のクライアント運用環境用


%OTS_HOME%\pc\lib\CPP


$OTS_HOME/pc/lib/CPP

otscurrent_cpp.lib

C++言語のクライアント作成用


%OTS_HOME%\pc\lib\CPP


$OTS_HOME/pc/lib/CPP


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