ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 13.2 - Microsoft(R) Windows(R) 2000 - - Microsoft(R) Windows Server(R) 2003 -
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第11章 運用保守> 11.1 データベースの保守

11.1.1 データベースを個別にバックアップする場合

11.1.1.1 バックアップ管理簿の保守方

バックアップ管理簿の保守方法について説明します。バックアップ運用を実施しているサーバで実行します。

11.1.1.1.1 バックアップ管理簿のバックアッ

バックアップ管理簿をバックアップします。

詳細については、「資源バックアップコマンド(swstresback)」を参照してください。

■バックアップ管理簿のバックアップデータの容量

以下のディレクトリ配下のサイズを確認してください。

<環境設定ディレクトリ>\etc\backup\data

クラスタ運用している場合は、以下のディレクトリ配下のサイズを確認してください。

<共有ディスク>:\etc\opt\swstorage\etc\backup\data

Symfowareのデータベースをバックアップしている場合は、以下のディレクトリ配下のサイズも確認してください。

リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリ

11.1.1.1.2 バックアップ管理簿のリスト

バックアップ管理簿をリストアします。

詳細については、「資源リストアコマンド(swstresrst)」を参照してください。

11.1.1.1.3 バックアップ管理で使用するデバイス情報の退

同期型高速バックアップを使用してバックアップ運用を行う場合は、バックアップ管理で使用するデバイス情報を退避しておく必要があります。

デバイス情報の退避は、デバイス構成を変更した場合に、以下の手順で行います。

  1. バックアップ同期処理が開始されていないことを確認します。バックアップ同期処理の確認は、「業務ボリューム一覧画面」または「バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(swstsyncstat)」で行います。

  2. レプリケーション運用を行っている場合は、同期型レプリケーション処理が開始されていないことを確認します。同期型レプリケーション処理の確認は、「運用状況表示コマンド(swsrpstat)」で行います。

  3. デバイス情報を作成するため、「Storageサーバ配下のデバイス情報の取り込み」を行います。

  4. バックアップ管理で使用するデバイス情報を退避します。デバイス情報の退避には以下のコマンドを使用します。

    C:\>プログラムディレクトリ\bin\swstcmdmbak.exe

クラスタ環境におけるAdvancedCopy Managerサーバ業務の場合は、以下の手順でデバイス情報を退避します。この作業は環境変数SWSTGNODEを設定しないで行います。

  1. バックアップ同期処理が開始されていないことを確認します。バックアップ同期処理の確認は、「業務ボリューム一覧画面」または「バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(swstsyncstat)」で行います。

  2. レプリケーション運用を行っている場合は、同期型レプリケーション処理が開始されていないことを確認します。同期型レプリケーション処理の確認は、「運用状況表示コマンド(swsrpstat)」で行います。

  3. バックアップ管理で使用するデバイス情報を退避します。デバイス情報の退避には以下のコマンドを使用します。

    C:\>プログラムディレクトリ\bin\clset_Repdevice.exe 論理ノード名

11.1.1.1.4 バックアップ管理で使用するデバイス情報の復

同期処理中にシステムの再起動やAdvancedCopy Managerサービスの再起動を行った場合は、バックアップ管理で使用するデバイス情報に異常が発生する場合があります。この場合は以下の手順でデバイス情報の復旧を行ってください。

クラスタ環境におけるAdvancedCopy Managerサーバ業務の場合は、環境変数SWSTGNODEを設定して行う必要があります。

  1. バックアップ管理で使用するデバイス情報を復旧します。デバイス情報の復旧には以下のコマンドを使用します。

    C:\>プログラムディレクトリ\bin\swstcmdmrst.exe

  2. バックアップ同期処理の実行状況を確認します。バックアップ同期処理の確認は、「業務ボリューム一覧画面」または「バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(swstsyncstat)」で行います。

  3. レプリケーション運用を行っている場合は、同期型レプリケーション処理の実行状況を確認します。同期型レプリケーション処理の確認は、「運用状況表示コマンド(swsrpstat)」で行います。

11.1.1.2 レプリケーション管理簿の保守方 

レプリケーション管理簿の保守方法について説明します。

11.1.1.2.1 レプリケーション管理簿のバックアッ

レプリケーション管理簿のバックアップは、Storage管理サーバのリポジトリをバックアップすることによって実施します。リポジトリのバックアップ方法については、「データベースの退避方法」を参照してください。

11.1.1.2.2 レプリケーション管理簿のリスト 

レプリケーション管理簿のリストアは以下の手順で実施します。

  1. Storage管理サーバのリポジトリをリストアします。リポジトリのリストア方法については、「データベースの復旧方法」を参照してください。復旧方法は、"RDBディクショナリおよびDSIの復旧(LOADモード)" を選択してください。

  2. Storageサーバで資源整合コマンド(swsrprecoverres)を-rオプションを指定して実行します。資源整合コマンドについての詳細については、「資源整合コマンド」を参照してください。

11.1.1.2.3 レプリケーション管理で使用するデバイス情報の退

同期型レプリケーションを使用してレプリケーション運用を行う場合は、レプリケーション管理で使用するデバイス情報を退避しておく必要があります。

デバイス情報の退避は、デバイス構成を変更した場合に、以下の手順で行います。

  1. 同期型レプリケーション処理が開始されていないことを確認します。同期型レプリケーション処理の確認は、「運用状況表示コマンド(swsrpstat)」で行います。

  2. バックアップ運用を行っている場合は、バックアップ同期処理が開始されていないことを確認します。バックアップ同期処理の確認は、「業務ボリューム一覧画面」または「バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(swstsyncstat)」で行います。

  3. デバイス情報を作成するため、「Storageサーバ配下のデバイス情報の取り込み」を行います。

  4. レプリケーション管理で使用するデバイス情報を退避します。デバイス情報の退避には以下のコマンドを使用します。

    C:\>プログラムディレクトリ\bin\swsrpcmdmbak.exe


クラスタ環境におけるAdvancedCopy Managerサーバ業務の場合は、以下の手順でデバイス情報を退避します。この作業は環境変数SWSTGNODEを設定しないで行います。

  1. 同期型レプリケーション処理が開始されていないことを確認します。同期型レプリケーション処理の確認は、「運用状況表示コマンド(swsrpstat)」で行います。

  2. バックアップ運用を行っている場合は、バックアップ同期処理が開始されていないことを確認します。バックアップ同期処理の確認は、「業務ボリューム一覧画面」または「バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(swstsyncstat)」で行います。

  3. レプリケーション管理で使用するデバイス情報を退避します。デバイス情報の退避には以下のコマンドを使用します。

    C:\>プログラムディレクトリ\bin\clset_Repdevice.exe 論理ノード名

11.1.1.2.4 レプリケーション管理で使用するデバイス情報の復

同期処理中にシステムの再起動やAdvancedCopy Managerサービスの再起動を行った場合は、レプリケーション管理で使用するデバイス情報に異常が発生する場合があります。この場合は以下の手順でデバイス情報の復旧を行ってください。

クラスタ環境におけるAdvancedCopy Managerサーバ業務の場合は、環境変数SWSTGNODEを設定して行う必要があります。

  1. レプリケーション管理で使用するデバイス情報を復旧します。デバイス情報の退避には以下のコマンドを使用します。

    C:\>プログラムディレクトリ\bin\swsrpcmdmrst.exe

  2. 同期型レプリケーション処理の実行状況を確認します。同期型レプリケーション処理の確認は、「運用状況表示コマンド(swsrpstat)」で行います。

  3. バックアップ運用を行っている場合は、バックアップ同期処理の実行状況を確認します。バックアップ同期処理の確認は、「業務ボリューム一覧画面」または「バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(swstsyncstat)」で行います。

11.1.1.3 データベースの保守方

Storage管理サーバで使用しているデータベースの保守方法について説明します。

11.1.1.3.1 データベースの退避方

データベースの退避は、画面を使用する方法と、データベース退避コマンドによる方法があります。

それぞれについて説明します。

本処理を以下のサービスを利用して実行した場合、不具合が発生しますので、利用しないでください。
なお、Storage管理サーバがWindows Server 2003であれば、ターミナルサービスへのコンソールセッション接続を行うことで、利用可能です。コンソールセッション接続の方法については、以下を参照してください。
http://support.microsoft.com/kb/278845/ja

Storage管理サーバをクラスタ運用している場合、退避するディレクトリを共用ディスク上に用意することをお勧めします。

画面を使用する方法

以下の手順にて行います。

  1. スタートボタンから、[プログラム]→[AdvancedCopy Manager]→[DBセットアップツール]を選択します。

  2. 以下の画面が出力されますので、[DB保守]ボタンをクリックします。

  3. 以下のDB保守画面が出力されますので、[DB退避]ボタンをクリックします。

  4. 退避先ディレクトリの入力画面が表示されますので、退避先のディレクトリを指定して[OK]ボタンをクリックします。なお、既に退避済のディレクトリに上書きする場合には、[退避先に以前の退避データが存在した場合、上書きする]のチェックボックスをチェックしてください。

    退避先ディレクトリは先に作成しておく必要があります。
  5. 処理の確認画面が出力されますので、入力内容に誤りがない事を確認の上、[開始]ボタンをクリックします。

  6. DB退避が完了すると、以下の完了画面が出力されますので、[閉じる]ボタンをクリックします。

データベース退避コマンドによる方法

本コマンドは、Storage管理サーバ上で実行します。

  1. 指定方法

    C:\>プログラムディレクトリ\bin\stgdbdmp -d 退避先ディレクトリ [ -y ]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -d

    データベース領域を退避するディレクトリ名を指定します。

    このディレクトリは事前に作成しておく必要があります。

    -y

    以前退避した内容が指定したディレクトリに既に存在した場合、強制的に上書きして退避します。

    本オプションを省略した場合で以前退避した内容が指定したディレクトリに既に存在した場合、退避処理を行わずに処理を終了します。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了

    >0:異常終了

  4. 実行例

    ディレクトリc:\dmpdirにデータベースを退避する。

    C:\>c:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgdbdmp -d c:\dmpdir
    SymfoWARE/RDBを起動しています
    対象となるDSI名を取得しています
    DSI更新抑止の設定をしています
    アーカイブログファイルを強制的に切替えています
    対象となるDSIを退避しています
    .........................
    アーカイブログを破棄しています
    RDBディクショナリデータを退避しています
    DSI更新抑止を解除しています
    DB退避が完了しました

    C:\>

画面またはデータベース退避コマンドで退避したデータがないと、データベース領域に入出力障害等の障害が発生した場合に、データベースの復旧方法を使用して復旧することができません。

■データベースのバックアップデータの容量

以下の計算式で算出します。

60+(管理するデバイス数×0.001)メガバイト


11.1.1.3.2 データベースの障害箇所の把

データベース領域に入出力障害等の障害が発生した場合、データベースを復旧する必要があります。データベースの復旧は、データベースの障害箇所により、復旧手順が異なります。このため、データベースの障害箇所を把握する必要があります。

以下の手順にて、障害箇所を把握します。

  1. スタートボタンから、[プログラム]→[管理ツール(共通)]→[イベントビューア]を選択します。

  2. イベントビューア画面が表示されますので、[ログ]→[アプリケーション]を選択します。

  3. アプリケーションログ画面が表示されますので、ソース名に“SymfoWARE”と表示されているレコードのうち、エラーとなっているレコードをダブルクリックし、詳細画面を表示させます。

  4. 詳細画面に、qdgXXXXX のエラーメッセージを見つけます。エラーメッセージに対応した“復旧モード”の関係を表11.1に示します。“復旧モード”は、データベースの復旧の際に必要となる情報です。詳細については、「データベースの復旧方法」を参照してください。

[表 qdgメッセージと復旧モードの関]

qdgメッセージ

障害内容

確認対象

復旧モード

qdg13039u

入出力障害、破壊検出

リポジトリデータスペース

DSI(FWモード)

qdg03400u

ロールバック不可

qdg03401u

qdg12079e

ファイル削除

qdg03121u

入出力障害

DBディクショナリファイル

RDBディクショナリ(FWモード)

qdg03420u

入出力障害、破壊検出等

qdg12078u

ファイル削除

qdg12150u

ファイルオープンエラー

qdg12151u

qdg12251e

入出力障害

DBディクショナリファイル

ログ管理ファイル

qdg12443u

qdg12434u

ファイル異常

qdg02290u

ファイル削除

qdg12111u

入出力障害

DBログファイル

テンポラリログファイル

qdg12440u

qdg12441u

qdg12442u

qdg02299u

ファイル削除

qdg03815u

システムコールエラー

DBログファイル

アーカイブログファイル

qdg12275W

qdg12250u

破壊検出

qdg12483u

ファイル読み込みエラー

11.1.1.3.3 データベースの復旧方

データベース領域に入出力障害等の障害が発生した場合、以下の手順にて復旧を行います。

本処理を以下のサービスを利用して実行した場合、不具合が発生しますので、利用しないでください。
なお、Storage管理サーバがWindows Server 2003であれば、ターミナルサービスへのコンソールセッション接続を行うことで、利用可能です。コンソールセッション接続の方法については、以下を参照してください。
http://support.microsoft.com/kb/278845/ja

Storage管理サーバをクラスタ運用している場合には、以下に注意してください。
  1. スタートボタンから、[プログラム]→[AdvancedCopy Manager]→[DBセットアップツール]を選択します。

  2. 以下の画面が出力されますので、[DB保守]ボタンをクリックします。

  3. 以下のDB保守画面が出力されますので、[DB復旧]ボタンをクリックします。

  4. 復旧方法の選択画面が出力されます。復旧方法を選択し、[OK]ボタンをクリックします。なお、復旧方法の決定については、「データベースの障害箇所の把握」を参照してください。

  5. 退避データ格納先ディレクトリの入力画面が出力されます。退避データが格納されているディレクトリを指定し、[OK]ボタンをクリックしてください。

  6. 処理の確認画面が出力されますので、入力内容に誤りがない事を確認の上、[開始]ボタンをクリックします。

  7. DB復旧処理が完了すると、以下の完了画面が出力されますので、[閉じる]ボタンをクリックします。

  8. DB復旧処理が正常終了した後、現時点でのデータベースを退避してください。この場合、前回退避した場所とは異なった場所に退避する事をお勧めします。退避方法については、「データベースの退避方法」を参照してください。

  9. 最後に、Storage管理サーバ上のAdvancedCopy Managerの全サービスを再起動します。サービスの停止方法および起動方法については、「サービスの起動と停止」を参照してください。

11.1.1.4 認証の管理簿保守方 

認証機構の保守方法について説明します。認証機構を実施しているサーバ(Storage管理サーバ)で実行します。

11.1.1.4.1 認証管理簿のバックアッ

Storage管理サーバにおいて、プログラムディレクトリ\bin\smmkbatコマンドを実行して認証管理情報を抽出します。本コマンドはAdministrators権限ユーザーで行う必要があります。

  1. プログラムディレクトリ\binに移動します。

  2. smmkbatコマンドを実行します。
    smmkbat -f 定義情報出力バッチファイル
    例:smmkbat -f acldata.bat

定義情報出力バッチファイルは、定義情報を反映するコマンド列を記述したバッチファイルとして抽出されます。

■認証管理簿のバックアップデータの容量

以下の計算式で算出します。

400+(アクセス権設定したアカウント名の長さ+29(*1)・・・) バイト


*1 アクセス権を設定したアカウントの数分だけ加算します。

11.1.1.4.2 認証管理簿のリスト

定義情報出力バッチファイルを実行します。この場合、Administrators権限ユーザーで行う必要があります。

  1. プログラムディレクトリ\binに移動します。

  2. 定義情報出力バッチファイルを実行します。

11.1.1.5 レジストリの保守方 

レジストリの保守方法について説明します。Storage管理サーバおよびStorageサーバで実施します。

11.1.1.5.1 レジストリのバックアッ

コマンドプロンプト画面にて以下のファイルを、copyコマンド等を使用してバックアップします。

  1. ファイル名

    非クラスタの場合

    環境設定ディレクトリ\etc\swnode.ini
    環境設定ディレクトリ\etc\device.ini

    クラスタの場合

    AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのドライブレター:\etc\opt\swstorage\etc\swnode.ini
    AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのドライブレター:\etc\opt\swstorage\etc\device.ini

  2. 実施例

    レジストリをDドライブのbackupディレクトリにバックアップします。C:\Win32appにAdvancedCopy Managerをインストールした場合を例としています。

    C:\>copy C:\Win32app\AdvancedCopyManager\etc\swnode.ini D:\backup\
    C:\>copy C:\Win32app\AdvancedCopyManager\etc\device.ini D:\backup\

■レジストリのバックアップデータの容量

バックアップするファイルのサイズを確認してください。

11.1.1.5.2 レジストリのリスト

コマンドプロンプト画面にて以下のファイルを、copyコマンド等を使用してリストアします。

  1. ファイル名

    非クラスタの場合

    環境設定ディレクトリ\etc\swnode.ini
    環境設定ディレクトリ\etc\device.ini

    クラスタの場合

    AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのドライブレター:\etc\opt\swstorage\etc\swnode.ini
    AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのドライブレター:\etc\opt\swstorage\etc\device.ini

  2. 実施例

    Dドライブのbackupディレクトリにバックアップしたファイルをリストアします。

    C:\>copy D:\backup\swnode.ini C:\Win32app\AdvancedCopyManager\etc\
    C:\>copy D:\backup\device.ini C:\Win32app\AdvancedCopyManager\etc\


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