ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 13.2 - Microsoft(R) Windows(R) 2000 - - Microsoft(R) Windows Server(R) 2003 -
目次 索引 前ページ次ページ

第9章 Exchangeデータベースのバックアップとリストア> 9.2 運用設計

9.2.2 ストレージグループの設計

9.2.2.1 パーティション構 

バックアップ時のアドバンスト・コピーはパーティション単位でなくディスク単位(LUN単位)に行われます。そのため、ディスク内に複数のパーティションを作成する場合、各パーティションに含まれるファイルは特定のストレージグループのものでなければなりません(下記の例Aを参照)。1つのディスクに複数のストレージグループのファイルが含まれている構成(下記の例B)や他アプリケーションのファイルが含まれている構成(下記の例C)の場合は運用できません。

[図: パーティション構成]

例Aのような構成であれば問題なく運用できますが、例Aのような構成するよりも、以下に示す複数ディスク構成をパフォーマンスや管理の容易さの点で推奨します。

[図: 推奨パーティション構成]

GPTディスクを使用することはできません。

9.2.2.2 ストレージグループのファイル配 

9.2.2.2.1 データベースファイルの配 

Exchange Server連携機能は、Exchangeデータベースをストレージグループ単位にバックアップ/リストアする機能を提供します。AdvancedCopy Managerは、ボリューム(パーティション)単位でデータのコピーを行うため、複数のストレージグループが同一ボリュームに存在している場合は、AdvancedCopy Manager によるバックアップ/リストアはできません。この制約を考慮し、ストレージグループの物理配置を設計する際には以下を守っていただく必要があります。

  1. データベースファイルを配置するボリュームには、バックアップ対象となるExchangeデータベースファイル以外のファイルは格納しないでください。たとえば、Exchangeデータベース以外のファイルを同一ボリューム上に作成した場合、それらも AdvancedCopy Manager により、バックアップされるため、リストア時にデータベースファイル以外のファイルの最新データが破壊されます。

  2. 複数のストレージグループは、同一ボリュームに格納できません。たとえば、ストレージグループ1および2を同一ボリュームに格納した場合、ストレージグループ1のバックアップを取った場合、ストレージグループ2のファイルもコピーされます。その後、ストレージグループ1のみをリストアする場合、ストレージグループ2もリストアされてしまうため、ストレージグループ2のデータベースが破壊されます(下図参照)。

[図: データ破壊の例]

既に配置済みのデータベースファイルを移動する必要がある場合は、Exchange システムマネージャを使用してファイルの移動を行ってください。

9.2.2.2.2 トランザクションログファイルの配 

[図: ログファイルの配置と実現可能なリストア方式の関係]

[表: ログファイルの配置と実現可能なリストア方式の関係]

 

リストア方式

Point-in-timeリストア

ロールフォワードリストア

ログファイルの配置

データベースファイルとログファイルを同一ボリュームに配置

実施可能

実施不可

データベースファイルとログファイルを別ボリュームに配置

実施可能

実施可能


したがって、運用要件としてロールフォワードリストアが必要な場合は、データベースファイルとログファイルを別ボリュームに配置してください。通常、Exchangeではデータベースファイルとトランザクションログファイルは同一ボリューム上に作成されますが、Exchangeシステムマネージャを使用してトランザクションログファイルの格納場所を変更することができます。

9.2.2.2.3 EDB/STMファイルの分散配 

以下の図に示すとおり、データベースファイルを別々のボリュームに分散して格納することが可能です。ストレージグループが複数のボリュームに分散配置されている場合、AdvancedCopy Manager はそれらすべてのボリュームに対してバックアップを実行します。

[図: データベースファイルを複数のボリュームに分散配置する場合]

9.2.2.3 ログの運 

AdvancedCopy ManagerによるExchangeデータベースのバックアップでは、循環ログを無効にする必要があります。循環ログが有効な場合はバックアップを実行することはできません。

循環ログ出力を無効にした場合、データ量が増えるにしたがってログファイルが順次作成され、ログファイル配置ボリュームの容量が増加しますが、バックアップが成功した時点で不要なログが削除されます。


目次 索引 前ページ次ページ

All Rights Reserved, Copyright(C) 富士通株式会社 2000-2008