Interstage Application Server チューニングガイド |
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付録A CORBAサービスの動作環境ファイル |
configファイルは、CORBAサービスの各種動作環境に関する定義が格納されたファイルです。
Linuxサーバ(インストールパスはデフォルト): |
configは、以下の形式で値を設定します。
パラメタ名 = 設定値
以下の動作環境について、パラメタ設定値を変更することができます。
パラメタ名 |
初期値 |
意味 |
備考 |
---|---|---|---|
最大値 |
|||
IIOP_hostname |
- |
マシンにIPアドレス(またはホスト名)が複数設定されている場合に、CORBAサーバアプリケーションで使用するIPアドレスを限定した運用を行う場合に設定します。 |
サーバ機能のみ有効。 |
- |
|||
IIOP_port |
8002 |
CORBAサービスが使用するポート番号。 |
(注2) |
- |
(注1)
例えばLANカードが複数装着されたマシンにおいて、1つのLANカードからのみ接続要求を受け付けることができます。
(注2)
この値が無効になると/etc/servicesの設定値が有効になります。
パラメタ名 |
初期値 |
意味 |
備考 |
---|---|---|---|
最大値 |
|||
client_bind |
default |
クライアント/サーバ間のデータ通信でIPアドレスのバインド(ソケット通信における自ホストのIPアドレスの特定)を行う場合、そのIPアドレスを指定。 |
クライアント側で設定 |
- |
|||
con_accept |
all |
クライアントからの接続受付けを自ホストに制限する場合に"localhost"を指定。 |
サーバ機能のみ有効。 |
- |
|||
read_interval_timeout |
0 |
ソケットに対する読み込みの待機時間。 |
|
100000000 |
|||
write_interval_timeout |
0 |
ソケットに対する書き込みの待機時間。 |
|
100000000 |
パラメタ名 |
初期値 |
意味 |
備考 |
---|---|---|---|
最大値 |
|||
max_exec_instance |
512 |
サーバアプリケーションのリクエスト実行用スレッド(またはプロセス)の最大数。 |
サーバ機能のみ有効。 |
2147483647 |
|||
max_file_descriptors |
0 |
CORBAサービスが使用するファイルディスクリプタ数が1024を超える場合、その超えた数。 |
(注3) |
OSの最大socketコネクション数−1024 |
|||
max_IIOP_init_con |
8 |
クライアントアプリケーションとサーバホストへのコネクション数。 |
ポイント参照 |
OSの最大socketコネクション数 |
|||
max_IIOP_req_per_con |
16 |
クライアントアプリケーションが1コネクションで同時に接続(送信)できるリクエスト数、またはサーバアプリケーションが1コネクションで同時に接続(受信)できるリクエスト数の最大数。 |
(注2) |
512 |
|||
max_IIOP_resp_con |
8 |
(サーバホスト上で)接続するクライアントアプリケーションのプロセス数の合計。 |
サーバ機能のみ有効。 |
OSの最大socketコネクション数 |
|||
max_processes |
20 |
最大プロセス数。(起動クライアント/サーバ数) |
サーバ機能のみ有効。 |
2147483647 |
|||
max_impl_rep_entries |
512 |
インプリメンテーションリポジトリの最大登録数。 |
サーバ機能のみ有効。 |
- |
|||
number_of_common_buffer |
0 |
CORBAサービスのキュー制御用のバッファ数を指定します。 |
サーバ機能のみ有効。 |
2147483647 |
(注1)
設定値の目安:
スレッドアプリケーション数×スレッド初期多重度(*1)+プロセスアプリケーション数+64
+接続クライアント数(*2)
*1) OD_impl_instコマンドで指定するthr_conc_init値
*2) isgendefコマンドのscale-valueに対応した接続クライアント数。
(注2)
サーバ機能では、本パラメタの設定値および実際の消費量をodprtcurparamコマンドにより確認することができます。
(注3)
Linuxシステムでは、max_file_descriptorsパラメタの設定は有効になりません。
bashまたはボーンシェルの場合はulimitコマンドを、Cシェルの場合はlimitコマンドを使用して、ファイルディスクリプタ数を“max_IIOP_init_con値+max_IIOP_resp_con値+max_processes値”だけ拡張してからCORBAサービスおよびCORBAアプリケーションを起動してください。
(注4)
Web-J Editionでは、初期値より大きい値は指定しないでください。
(注5)
初期値より増加させる場合、システム資源(共用メモリなど)のチューニングが必要です。詳細については、“CORBAサービスのシステム環境の設定”を参照してください。
(注6)
CORBAサービスのプロセス(CORBAサービス、ネーミングサービス、インタフェースリポジトリサーバ、インタフェースリポジトリキャッシュサーバ)も含みます。
(注7)
設定可能な値はSEMVMXのOS実装値(32767)が最大値になります。
CORBAサービスは、サーバアプリケーションが動作しているマシンごとに1つのコネクションを使用します。
max_IIOP_init_con, max_IIOP_resp_conは、各ホストで使用するアプリケーション間のコネクション数を指定します。
原則として、アプリケーション間のコネクションはクライアントアプリケーションのプロセス単位に生成されます。例えば、クライアントアプリケーションから1つのサーバアプリケーションに複数のリクエストが同時に発行されても、コネクション数は1になります。
なお、CORBAサービスのコマンド実行時およびインタフェースリポジトリ動作時にも、それぞれ1コネクションを使用するため、必要に応じて加算する必要があります。コマンドを同時に複数起動する場合は、その数を加算して指定しておいてください。
以下に、各パラメタのコネクション数のカウント方法を示します。
max_IIOP_init_con:
クライアントアプリケーションが動作しているホスト上で、クライアントアプリケーション(プロセス単位)からサーバアプリケーション(ホスト単位)へのコネクション数を合計した値を指定します。同一ホスト上でクライアントアプリケーションとサーバアプリケーションが接続する場合も、そのコネクション数を加算する必要があります。
設定値の目安(インタフェースリポジトリ動作時):
max_IIOP_init_con = クライアントアプリケーションのプロセス数×接続するサーバホスト数+2
max_IIOP_resp_con:
サーバアプリケーションが動作しているホスト上で、接続するクライアントアプリケーションのプロセス数の合計を指定します。同一ホスト上でクライアントアプリケーションとサーバアプリケーションが接続する場合も、そのコネクション数を加算する必要があります。
設定値の目安(インタフェースリポジトリ動作時):
max_IIOP_resp_con = 接続するクライアントアプリケーションのプロセス数 + 2
パラメタ名 |
初期値 |
意味 |
備考 |
---|---|---|---|
最大値 |
|||
period_client_idle_con_timeout |
0 |
クライアントにおける、無通信状態(サーバへのリクエスト送信なし)の監視時間(リクエスト返信完了後のコネクション維持時間)。 |
|
20000000 |
|||
period_idle_con_timeout |
120 (600秒) |
サーバにおける、無通信状態(クライアントからのリクエスト送信なし)の監視時間(リクエスト返信完了後のコネクション維持時間)。 |
サーバ機能のみ有効。 |
20000000 |
|||
period_receive_timeout |
12 (60秒) |
クライアントにおける、リクエスト送信から返信までの待機時間。この時間を超えてもサーバからの返信がない場合、クライアントにタイムアウトが通知されます。 |
|
20000000 |
|||
period_server_timeout |
12 (60秒) (注1) |
サーバアプリケーション(Persistentタイプ以外)における、サーバメソッド起動からCORBA_ORB_initメソッド発行までの監視時間。この時間内にCORBA_ORB_initメソッドが発行されないと、クライアントにシステム例外(NO_IMPLEMENT)が通知されます。 |
サーバ機能のみ有効。 |
20000000 |
(注1)
初期値より減少させた場合は、インタフェースリポジトリの起動に失敗することがあります。
タイムアウト時間は、連携するアプリケーションに適用されるタイムアウト時間を考慮して設定する必要があります。詳細は“OLTPサーバ運用ガイド”(Enterprise EditionおよびStandard Editionで提供)の“CORBAアプリケーションのタイマ監視”、または“J2EEユーザーズガイド”の“ワークユニットの設計”−“タイマ監視”−“CORBAアプリケーションのタイマ監視”を参照してください。
パラメタ名 |
初期値 |
意味 |
備考 |
---|---|---|---|
最大値 |
|||
UNO_IIOP_ssl_use |
no |
SSL連携の有効/無効を選択(yes:有効、no:無効)。 |
|
- |
|||
UNO_IIOP_ssl_port |
4433 |
SSL連携で使用するポート番号。UNO_IIOP_ssl_useが"yes"の場合に有効です。 |
|
- |
|||
ssllib |
SMEE3 |
使用するSSLライブラリを指定。以下のみ指定可能。
|
|
- |
(注1)
プレインストール型ランタイム(Portable-ORB以外の実行環境)でHTTPプロキシサーバを経由してHTTPトンネリングを使用する場合に指定します。http_proxy、http_proxy_portは、"http_proxy_use=yes"のときに有効であり、WWWブラウザで使用しているHTTPプロキシサーバのホスト名とポート番号を指定します。
パラメタ名 |
初期値 |
意味 |
備考 |
---|---|---|---|
最大値 |
|||
iss_use |
no |
資源保護機能の有効/無効を指定。"yes"を指定すると、CORBAアプリケーションはiss_uidのユーザID(またはroot)のみが起動可能となります。 |
(注1) |
- |
|||
iss_uid |
root |
資源保護機能有効時(iss_use=yes指定)のアプリケーション動作のユーザIDを指定。 |
(注2) |
- |
|||
iss_gid |
- |
資源保護機能有効時(iss_use=yes指定)のアプリケーション動作のグループIDを指定。省略時は、iss_uidのプライマリグループIDとみなされます。 |
|
- |
(注1)
資源保護機能を有効(iss_use=yes)に設定する場合には、Interstage (CORBAサービス)の環境設定前後で手順が異なります。詳細は“セキュリティシステム運用ガイド”の“セキュリティの強化(Interstage資源の保護)”を参照してください。
Web-J Editionでは、iss_use=yesを指定した場合、すでに以下のファイルが生成(動的生成)されていたら、ファイルの権限属性を変更してください。
動的生成ファイル
/var/opt/FJSVod 配下 |
権限属性手順
# chown 特定ユーザID <動的生成ファイル> |
(注2)
CORBAアプリケーションの実行は、iss_uidに指定したユーザまたは"root"に限定され、他の一般ユーザは実行できなくなりますので、アプリケーションの実行ユーザに注意してください(“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“OD_impl_inst”を参照)。
パラメタ名 |
初期値 |
意味 |
備考 |
---|---|---|---|
最大値 |
|||
access_log_policy |
start |
CORBAサービス起動時のアクセスログの採取/非採取の状態。 |
サーバ機能のみ有効 |
- |
|||
access_log_size |
3000000 |
アクセスログファイルの最大サイズ。(バイト単位) |
サーバ機能のみ有効 |
2147483647 |
|||
access_log_level |
send_stex: |
アクセスログ採取レベルのキーワードを連結して指定(区切り文字はコロン(":")、空白は指定不可)。 |
サーバ機能のみ有効 |
- |
|||
error_log_policy |
start |
CORBAサービス起動時のエラーログの採取/非採取の状態。 |
(注1) |
- |
|||
error_log_size |
3000000 |
エラーログファイルの最大サイズ。(バイト単位) |
(注1) |
2147483647 |
|||
logging |
no |
内部ログの採取を指定。(yes:採取する、no:採取しない) |
(注3) |
- |
|||
log_file_size |
1000000 |
内部ログのファイルサイズの上限値。(バイト単位) |
(注3) |
- |
|||
process_log_policy |
start |
CORBAサービス起動時のプロセスログの採取/非採取の状態。 |
(注1) |
- |
|||
process_log_size |
3000000 |
プロセスログファイルの最大サイズ。(バイト単位) |
(注1) |
2147483647 |
|||
snap_size |
40000 |
スナップショットサイズの上限値。(バイト単位) |
サーバ機能のみ有効 |
2147483647 |
|||
snap_use |
yes |
スナップショットの採取を指定。(yes:採取する、no:採取しない) |
サーバ機能のみ有効 |
- |
|||
trace_file_synch_level |
stop |
トレースファイルへの出力タイミングを指定。複数指定可能(セパレータは"&")。
|
サーバ機能のみ有効 |
- |
|||
trace_size_per_process |
10000 |
プロセスごとのトレース情報サイズの最大値(バイト単位)。 |
サーバ機能のみ有効 |
2147483647 |
|||
trace_use |
yes |
トレース情報の採取を指定(yes:採取する、no:採取しない)。 |
サーバ機能のみ有効 |
- |
(注1)
アクセスログ・プロセスログ・エラーログは、以下のパスに採取されます。また、ディスク領域として、以下のログファイルサイズの合計分が必要となります。
ログファイル格納パス
/var/opt/FJSVod 配下 |
ログファイル名とファイルサイズ
ログ名 |
ログファイル名 |
ログファイルサイズ |
アクセスログ |
accesslog |
access_log_size×2 |
プロセスログ |
proclog |
process_log_size×2 |
プロセスログ |
proclogcl |
process_log_size×2 |
エラーログ |
errlog |
error_log_size×2 |
エラーログ |
errlogcl |
error_log_size×2 |
(注2)
access_log_level(アクセスログ採取レベル)に指定可能なキーワードは、“アプリケーション作成ガイド(CORBAサービス編)”(Enterprise EditionおよびStandard Editionで提供)の“CORBAサービスのログ採取機能”を参照してください。
(注3)
“logging=yes”を指定した場合、内部ログは以下のファイルに出力されます。
プレインストール型Javaライブラリ使用時は、上記に加えて、以下のファイルに出力されます。
(注4)
Web-J Editionでは、初期値より大きい値は指定しないでください。
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