Symfoware Server Mirroring Controller 運用ガイド
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第5章 異常時の運用> 5.9 副系ノードでのDBミラーリングシステムの異常> 5.9.6 データベースの二重化処理の異常

5.9.6.4 ログ破棄を利用したリカバリ

ログ破棄機能は、以下の場合に利用します。以降ではログ破棄を利用したリカバリについて説明します。

Symfoware Serverのrdbinhコマンドにより、表のDSIを閉塞し、ログ破棄機能を利用することで、任意の資源へのRERUNログを破棄することも可能です。

■ログ破棄を利用したリカバリが可能な障

ログ破棄が可能なデータベースの二重化処理のエラー原因を以下に示します。

[表:ログ破棄が可能なデータベースの二重化処理のエラー原因]

エラー原因

メッセージID

考えられる原因

リカバリ方法

RERUNログレコード不整合

qdg20178u:データベース内でデータの不整合を検出しました

ノード間のデータベースのデータが不一致

全件複写

データベース定義不整合

qdg20180u:データベース内で定義の不整合を検出しました

データベースの定義および変更操作の不一致

表定義の再作成および全件複写

表定義の不一致

qdg20186u:反映に必要なインデックスが存在しません

インデックスのDSO未定義

qdg20187u:表のDSIに対応するインデックスのDSIが定義されていません

インデックスのDSI未定義

未フォーマット

qdg20179u:初期化または創成が行われていません

表のDSI未フォーマット

インデックスのDSI未フォーマット

反映対象資源のアクセス異常

qdg20188u:アクセス禁止状態のため動作できません

表のDSIの閉塞

メディアリカバリおよび全件複写

データベース定義の関連付け未定義

qdg20183u:データベース定義の関連付けが行われていません

資源識別子の未登録

資源識別子の関連付けおよび全件複写


■ログ破棄の設定方

ログ破棄を利用する場合は、RLP動作環境ファイルのREF_LOG_PURGEパラメタを編集します。

REF_LOG_PURGEパラメタの指定値は、リカバリ方法によって決定します。

[表:リカバリ方法とREF_LOG_PURGEパラメタの指定値]

リカバリ方法

REF_LOG_PURGEパラメタの設定値

すでにREF_LOG_PURGEパラメタが指定されている場合の設定値

全件複写

DSI

既にREF_LOG_PURGE = MAPが指定されている場合はALLを設定してください。

表定義の再作成および全件複写

DSI

メディアリカバリ

DSI

資源識別子の関連付け

MAP

既にREF_LOG_PURGE = DSIが指定されている場合はALLを設定してください。

REF_LOG_PURGEパラメタの変更は、以下の手順で実施してください。
  1. DBミラーリングサービスの保守停止

  2. 主系RLPのRLP動作環境ファイルの編集

  3. DBミラーリングサービスを開始

■ログ破

REF_LOG_PURGEパラメタを有効にしてDBミラーリングサービスを開始すると、DBミラーリングシステムがデータベースの二重化処理を実行します。このとき、データベースの二重化処理では、表のDSIが閉塞となっている資源、または資源の関連付けが未実施でデータベースへの反映が不可能なRERUNログのみを破棄し、データベースの二重化処理を続行します。RERUNログを破棄すると、以下のメッセージが出力されます。

REF_LOG_PURGE=DSI指定時

rdb: INFO: qdg20172i:ログ破棄オプションに従ってRERUNログを破棄しました 表のDSI名='表のDSI名' RLP名='RLP名'

REF_LOG_PURGE=MAP指定時

rdb: INFO: qdg20173i:ログ破棄オプションに従ってRERUNログを破棄しました 資源種別='資源種別' 複写元資源識別子='複写元資源識別子' RLP名='RLP名'

■ログ破棄の解除方

ログ破棄を利用した後、リカバリが完了してDBミラーリングサービスを開始する前に、必ずログ破棄を解除する必要があります。

ログ破棄の解除は、RLP動作環境ファイルのREF_LOG_PURGEパラメタを編集します。

REF_LOG_PURGE = NONE

RLP動作環境ファイルのREF_LOG_PURGEパラメタの詳細については、“セットアップガイド”の“DBミラーリングシステムの環境設定”を参照してください。

■ログ破棄中の注意事

ログ破棄の利用中に、インデックスのDSIでアクセス禁止を検知した場合は、以下の対処を行い、ログ破棄を継続してください。

◆副系ノードでの操

  1. dxsvstopコマンドを実行して、DBミラーリングサービスを保守停止します。

    $ dxsvstop -m

  2. Symfoware Serverのrdbrcvコマンドを実行して、表のDSIの内容をもとにインデックスのDSIをリカバリします。

  3. dxsvstartコマンドを実行して、DBミラーリングサービスを開始します。

    $ dxsvstart -r

なお、上記以外に表のDSIに対してSymfoware Serverのrdbinhコマンドで閉塞設定を行うことで、ログ破棄を行う方法もあります。その場合、ログ破棄の解除を行ったときには、表のDSIに対する全件複写が必要です。

Symfoware Serverのrdbrcvコマンドおよびrdbinhコマンドについては“Symfoware Server コマンドリファレンス”を参照してください。

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