Systemwalker Operation Manager クラスタ適用ガイド Windows編 - Windows(R)共通 -
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第4章 MSCSシステム固有の手順> 4.2 資源の共有ディスクへの移動

4.2.1 1:1運用待機、N:1運用待機の場合

1:1運用待機、N:1運用待機の場合に資源を移動する方法を説明します。

■移動する資源

運用系および待機系の以下の資源を共有ディスクへ移動します。

1:1運用待機(サブシステムあり)の場合は、運用しているすべてのサブシステムについて移動します。例えば、サブシステム0とサブシステム1を運用している場合は、以下のディレクトリを共有ディスクへ移動します。

■移動手順

手順を以下の場合に分けて説明します。

◆1:1運用待機(サブシステムなし)およびN:1運用待機の場合

1:1運用待機(サブシステムなし)およびN:1運用待機の場合に資源を共有ディスクへ移動する手順を説明します。共有ディスクは“z:”として作成されているものとして説明します。

  1. [クラスタアドミニストレータ]で、Systemwalker Operation Manager用のグループをオフラインにします。

    登録直後は、グループがオフラインになっていますので、登録後しばらくしてから、いったんグループをオンラインにし、その後オフラインにしてください。

  2. Systemwalker Operation Managerの所有権を運用系に移動します。

    移動するには、Systemwalker Operation Manager用のグループにカーソルを位置づけた状態でマウスを右クリックし、[グループの移動]を指定します。

    [所有者]が運用系になっていれば、この作業は必要ありません。

  3. 運用系で、カレンダサービスを停止します。

    [コントロールパネル]の[サービス]ダイアログボックスから以下のサービスを停止します。

  4. [所有者]が運用系になっていることを確認し、共有ディスクをオンラインにします。

    [クラスタアドミニストレータ]で、登録した物理ディスクリソースを選択し、共有ディスクをオンラインにします。

  5. 運用系で、カレンダ制御情報用のディレクトリを作成し、カレンダ制御情報を移動します。
    1. 共有ディスクに、カレンダ制御情報用のディレクトリを作成します。

      待機系では、この作業は必要ありません。

      共有ディスク“z:”の\omgr配下にカレンダ制御情報用のディレクトリ\mpjmcalを作成する例:
      z:\omgr\mpjmcal
    2. 5.の1)で作成した、カレンダ制御情報用のディレクトリをcalregpathコマンドで登録します。また、オペランド“-pm”を指定し、カレンダ制御情報を共有ディスクに移動します。
      例:
      calregpath.exe -add -all -pm -p z:\omgr\mpjmcal

      後述する待機系の手順のときは、以下のようにコマンドを入力します。

      例:
      calregpath.exe -add -all -p z:\omgr\mpjmcal
  6. 運用系で、ジョブスケジューラのデータベースディレクトリを移動します。

    データベースディレクトリの移動は、Systemwalker Operation Managerの環境設定で実施します。

    1. 運用系に接続した[Systemwalker Operation Manager環境設定]ウィンドウを表示

      [Systemwalker Operation Manager]−[環境設定]−[環境設定]を選択して表示される[Systemwalker Operation Manager 環境設定 [ログイン]]ウィンドウで、運用系に接続します。

      [Systemwalker Operation Manager 環境設定 [ログイン]]ウィンドウの[ホスト名]には、運用系の物理IPアドレスを指定してください。

    2. [Systemwalker Operation Manager環境設定]ウィンドウで、ジョブスケジューラの[起動パラメタ]ボタンを選択します。

      [ジョブスケジューラ起動パラメタの定義]ウィンドウが表示されます。

    3. [データベース]シートの[データベースディレクトリの設定]−[ディレクトリ]で、インストールディレクトリとなっている、初期値のドライブ名を、共有ディスクのドライブ名に変更します。

      [現在のデータベースを指定先に複写する]チェックボックスをチェックします。後述する待機系の手順のときは、チェックする必要はありません。

    4. [OK]ボタンをクリックします。共有ディスクにデータベースディレクトリが作成されます。
  7. 運用系で、ジョブ実行制御のスプールディレクトリを移動します。

    スプールディレクトリの移動は、Systemwalker Operation Managerの環境設定で実施します。

    1. [Systemwalker Operation Manager環境設定]ウィンドウで、ジョブ実行制御の[運用情報]ボタンを選択します。

      [運用情報の定義]ウィンドウが表示されます。

    2. [運用情報の定義]ウィンドウの[クラスタ設定]シート−[スプールディレクトリ]で、共有ディスクのディレクトリに変更します。

    3. [OK]ボタンをクリックすると表示される[運用情報定義の保存]ウィンドウで、運用情報定義を保存します。保存された運用情報定義は、次回の運用から有効になります。
  8. 運用系で、スケジュール分散機能のデータベースディレクトリを移動します。(スケジュール分散機能が有効な場合のみ)

    データベースディレクトリの移動は、stemsetdbpath クラスタ用DBディレクトリ変更コマンドで実施します。

    例:
    stemsetdbpath.exe z:\omgr\mpstemsv -r

    後述する待機系の手順のときは、以下のようにコマンドを入力します。

    例:
    stemsetdbpath.exe z:\omgr\mpstemsv -r -n

    stemsetdbpath コマンドの詳細は、“Systemwalker Operation Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。

  9. [所有者]が運用系になっていることを確認し、共有ディスクをオフラインにします。

    [クラスタアドミニストレータ]で、登録した物理ディスクリソースを選択し、共有ディスクをオフラインにします。

  10. 待機系で、2.から9.の作業を同様に実施します。このとき、説明内の“運用系”という用語は“待機系”という用語に読み替えて作業してください。また、待機系では、以下の点を読み替えて作業してください。

◆1:1運用待機(サブシステムあり)の場合

1:1運用待機(サブシステムあり)の場合に資源を共有ディスクへ移動する手順を説明します。サブシステム0とサブシステム1で運用しており、共有ディスクは“z:”として作成されているものとして説明します。

  1. [クラスタアドミニストレータ]で、Systemwalker Operation Manager用のグループをオフラインにします。

    登録直後は、グループがオフラインになっていますので、登録後しばらくしてから、いったんグループをオンラインにし、その後オフラインにしてください。

  2. Systemwalker Operation Managerの所有権を運用系に移動します。

    移動するには、Systemwalker Operation Manager用のグループにカーソルを位置づけた状態でマウスを右クリックし、[グループの移動]を指定します。

    [所有者]が運用系になっていれば、この作業は必要ありません。

  3. 運用系で、カレンダサービスを停止します。

    [コントロールパネル]の[サービス]ダイアログボックスから以下のサービスを停止します。

  4. [所有者]が運用系になっていることを確認し、共有ディスクをオンラインにします。

    [クラスタアドミニストレータ]で、登録した物理ディスクリソースを選択し、共有ディスクをオンラインにします。

  5. 運用系で、カレンダ制御情報用のディレクトリを作成し、カレンダ制御情報を移動します。
    1. 共有ディスクに、カレンダ制御情報用のディレクトリを作成します。

      待機系では、この作業は必要ありません。

      共有ディスク“z:”の\omgr配下にサブシステム0のカレンダ制御情報用のディレクトリ\mpjmcal\sys0を作成する例:
      z:\omgr\mpjmcal\sys0
    2. 5.の1)で作成した、カレンダ制御情報用のディレクトリをサブシステムごとにcalregpathコマンドで登録します。また、オペランド“-pm”を指定し、カレンダ制御情報を共有ディスクに移動します。
      例:
      calregpath.exe -add -sys 0 -pm -p z:\omgr\mpjmcal\sys0

      後述する待機系の手順のときは、以下のようにコマンドを入力します。

      例:
      calregpath.exe -add -sys 0 -p z:\omgr\mpjmcal\sys0
    3. 上記1)、2)の手順をサブシステムごとに実施します。
    4. サブシステム1の場合は、例えばディレクトリ名は“sys1”に、calregpath.exeのオプションは“-sys 1”にしてください。
  6. 運用系で、ジョブスケジューラのデータベースディレクトリを移動します。
    1. サブシステム0に接続した[Systemwalker Operation Manager環境設定]ウィンドウを表示

      [Systemwalker Operation Manager]−[環境設定]−[環境設定]を選択して表示される[Systemwalker Operation Manager 環境設定 [ログイン]]ウィンドウでサーバに接続し、表示される[接続先サブシステムの指定]ウィンドウで、サブシステム番号“0”を選択します。

      →[Systemwalker Operation Manager環境設定]ウィンドウが表示されます。

      [Systemwalker Operation Manager 環境設定 [ログイン]]ウィンドウでは、[ホスト名]に、運用系の物理IPアドレスを指定してください。

    2. [Systemwalker Operation Manager環境設定]ウィンドウで、ジョブスケジューラの[起動パラメタ]ボタンを選択します。

      [ジョブスケジューラ起動パラメタの定義]ウィンドウが表示されます。

    3. [データベース]シートの[データベースディレクトリの設定]−[ディレクトリ]で、インストールディレクトリとなっている、初期値のドライブ名を、共有ディスクのドライブ名に変更し、サブシステム0のデータベースディレクトリを指定します。

      [現在のデータベースを指定先に複写する]チェックボックスをチェックします。後述する待機系の手順のときは、チェックする必要はありません。

    4. [OK]ボタンをクリックします。共有ディスクにデータベースディレクトリが作成されます。
  7. 運用系で、ジョブ実行制御のスプールディレクトリを移動します。
    1. [Systemwalker Operation Manager 環境設定]ウィンドウで、ジョブ実行制御の[運用情報]ボタンを選択します。

      [運用情報の定義]ウィンドウが表示されます。

    2. [運用情報の定義]ウィンドウの[クラスタ設定]シート−[スプールディレクトリ]で、インストールディレクトリとなっている、初期値のドライブ名を、共有ディスクのドライブ名に変更し、サブシステム0のスプールディレクトリを指定します。

    3. [OK]ボタンをクリックすると表示される[運用情報定義の保存]ウィンドウで、運用情報定義を保存します。保存された運用情報定義は、次回の運用から有効になります。
  8. サブシステム1で、ジョブスケジューラのデータベースディレクトリおよびジョブ実行制御のスプールディレクトリを移動します。

    6.および7.の手順の、“サブシステム0”を、“サブシステム1”に読み替えて作業してください。このとき、以下の指定も読み替えてください。

  9. 運用系で、スケジュール分散機能のデータベースディレクトリを移動します。(スケジュール分散機能が有効な場合のみ)

    データベースディレクトリの移動は、stemsetdbpath クラスタ用DBディレクトリ変更コマンドで実施します。

    例:
    stemsetdbpath.exe z:\omgr\mpstemsv -r -sys 0

    後述する待機系の手順のときは、以下のようにコマンドを入力します。

    例:
    stemsetdbpath.exe z:\omgr\mpstemsv -r -n -sys 0

    上記の作業をサブシステムごとに実施します。サブシステム1の場合は、stemsetdbpathコマンドのオプションは“-sys 1”にしてください。

    stemsetdbpathコマンドの詳細は、“Systemwalker Operation Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。

  10. [所有者]が運用系になっていることを確認し、共有ディスクをオフラインにします。

    [クラスタアドミニストレータ]で、登録した物理ディスクリソースを選択し、共有ディスクをオフラインにします。

  11. 待機系で、2.から10.の作業を同様に実施します。このとき、説明内の“運用系”という用語は“待機系”という用語に読み替えて作業してください。また、待機系では、以下の点を読み替えて作業してください。

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