Systemwalker Centric Manager/Systemwalker Software Delivery 業務サーバクラスタ適用ガイド UNIX編 - UNIX共通 - |
目次
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第4章 導入 | > 4.5 各クラスタソフトウェア固有の設定 |
ノード名引継ぎ機能を利用したクラスタシステムで、運用系および待機系のハードウェア、およびOSを監視するため、Systemwalker Centric Managerの以下の機能を使用する場合、“ノード名引継ぎ機能使用時の環境設定”に示す環境設定を行ってください。
機能分類 |
ノード名引継ぎ機能とともに使用する場合、設定が必要な機能 |
---|---|
資源配付 |
|
監視 |
|
性能監視 |
|
ノード名引継ぎ機能の詳細については、各クラスタソフトウェアのマニュアルを参照してください。
ノード名引継ぎ機能を利用できるインストール種別は、業務サーバだけです。ほかのインストール種別のサーバは、ノード名引継ぎ機能を利用できません。
ノード名引継ぎ機能が利用可能な運用形態の例を、以下に示します。
対象アドレスの種別 |
IPアドレス |
ホスト名 |
---|---|---|
運用管理サーバの物理アドレス |
IP-A |
NodeA |
部門管理サーバの物理アドレス |
IP-B |
NodeB |
業務サーバ(クラスタ運用)の物理アドレス |
IP-C |
NodeC |
業務サーバ(クラスタ待機)の物理アドレス |
IP-D |
NodeD |
業務サーバ(クラスタ)の論理アドレス |
IP-X |
NodeX |
業務サーバ(クラスタ運用)の系間アドレス |
IP-W |
NodeW |
業務サーバ(クラスタ待機)の系間アドレス |
IP-Z |
NodeZ |
上記の例での業務サーバは、物理ノードでNodeC、NodeDとして構築され、論理ノードでは、“NodeX”として認識されます。
ノード名引継ぎ機能を使用する場合の環境設定を以下に示します。
以下の手順にしたがって、運用管理サーバおよび部門管理サーバのhostsファイルの設定と、業務サーバの自ホスト名の設定を行います。
ここでは、以下のノードを物理ノード名とします。
業務サーバを監視する部門管理サーバおよび運用管理サーバから、物理ノードが識別できるように以下の値をhostsファイルに設定します。
ここでは、論理ノードとして“IP-X : NodeX”を使用する場合の例を示します。
IP-A NodeA #運用管理サーバ |
/etc/nsswitch.conf ファイルの hosts: で始まる行を以下のように指定します。
hosts: files dns |
[自ホスト名]タブの[ユーザ指定]オプションボタンを選択し、物理ノードを識別できるノード名を設定します。
hostsファイルに設定する系間パスのIPアドレスについて
系間パスのIPアドレスは、クラスタシステムの上位サーバに登録が必要です。複数のクラスタシステムを監視している場合、それぞれのクラスタシステム内でユニークであれば、同じIPアドレスを利用できます。
自ホスト名の変更を行ったあとは、必ず、業務サーバのSystemwalker Centric Managerのデーモンをpcentricmgrコマンドで停止し、scentricmgrコマンドにより再起動してください。
以下の条件をすべて満たすノードを検出されないように設定します。
ここでは、運用管理サーバ(NodeA)と部門管理サーバ(NodeB)の両方で、以下のコマンドを実行します。
/opt/systemwalker/bin/mpnmdctl ON |
本コマンドでモードを変えることで、運用系のクラスタノードは、追加/更新されなくなります。したがって、クラスタ構成を監視マップ上に検出して、代表IPアドレスの設定の変更などを行ったあとに、モードを切り替えます。
ノード検出は、初回の構成情報を作成する場合およびサブネット内の構成変更が発生した場合にだけ利用してください。検出後に、クラスタのIPアドレス、ホスト名が正しく検出されているか確認し、必要があれば修正します。代表IPアドレスなどを設定したあとは、クラスタの存在するサブネットに対するノード検出機能は利用しないようにしてください。
資源配付機能では、クラスタサービス以外で運用している場合、物理ノードを意識した処理を行う必要があります。そのため、以下のコマンドにより、資源配付の処理対象となるノードについて、物理ノード名を設定します。
クラスタサービスとして運用している場合には、物理ノードを意識する必要はありません。
システムの定義を行うdrmsdfnコマンドにより、自システム定義にノード名の定義として物理ノードを指定します。
“ノード名引継ぎ機能使用時の運用形態”の図を元に、指定例を以下に示します。
drmsdfn -a sys -k own -s OWN -n NodeC |
drmsdfn -a sys -k own -s OWN -n NodeD |
-nオプションで指定する値は、“hostsファイル・自ホスト名の設定”で設定した、業務サーバの上位サーバの/etc/hostsファイルに定義した物理ホスト名、または物理IPアドレスと同一にしてください。DRMS編集ファイルのnametypeオプションの値が“HOST”の場合は物理ホスト名を、“IP”の場合は物理IPアドレスを指定してください。DRMS編集ファイルの詳細については、"Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル"を参照してください。
システム定義の内容を変更するdrmsmdfyコマンドにより、自システムの内容変更時にノード名の指定を可能とし、自動定義された内容およびdrmsmdfyで定義された内容を変更します。
指定例を以下に示します。
drmsmdfy -a sys -k own -s OWN -n NodeC |
drmsmdfy -a sys -k own -s OWN -n NodeD |
-nオプションで指定する値は、“hostsファイル・自ホスト名の設定”で設定した、業務サーバの上位サーバの/etc/hostsファイルに定義した物理ホスト名、または物理IPアドレスと同一にしてください。DRMS編集ファイルのnametypeオプションの値が“HOST”の場合は物理ホスト名を、“IP”の場合は物理IPアドレスを指定してください。DRMS編集ファイルの詳細については、"Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル"を参照してください。
以下の項目について説明します。
DNSを利用している場合は、DNSの定義よりも先にhostsの定義を参照するように設定し、プライベートネットワークのIPアドレスも含めて、ノード名を正しく認識できるようにする必要があります。そのためには、DNSを利用しているクラスタシステムの上位サーバで、以下の設定を行います。設定が必要な上位サーバには、業務サーバに対する運用管理サーバのように、間接的な上位サーバも含まれます。
物理ノードが識別できるように、物理ノードの識別名およびすべての論理ホスト名、プライベートネットワークのIPアドレスをhostsファイルに設定します。
設定した内容が正しく反映されるように、hostsファイルとDNSの参照順番を設定します。/etc/nsswitch.conf ファイルの“hosts:”で、始まる行を以下のように指定します。
ここでは、“NIS(YP)”や“NIS+”は利用しないで、DNSより先にhostsファイルを参照する場合の例を示します。
hosts: files dns |
ノード検出時や[Systemwalkerコンソール]で、ノードを追加するときに、引継ホスト名が監視マップ上に新ノードとして追加されることがあります。そのような場合は、以下の手順で引継ホスト名を削除してください。
削除は、[Systemwalkerコンソール]より、引継ノード名が表示されたサーバを監視している運用管理サーバに接続して行います。
引継ノードが追加されたサーバで以下のコマンドを実行します。
/opt/systemwalker/bin/opaconstat -D 引継ホスト名 |
引継ノードを追加したサーバで以下のコマンドを実行します。
/opt/systemwalker/bin/opaconstat -a |
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