Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル - UNIX/Windows(R)共通 -
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第2章 ファイルの形式> 2.3 定義情報> 2.3.19 資源配付のスケジュール情報ファイル

2.3.19.1 通知スケジュールの設定

■ファイル形式

func=要求機能 [,type= 起動契機] [,option= 要求機能詳細]

■オプション

本形式は、1要求に対する形式です。1要求とは1funcオプション単位のことを指します。1要求は1行に記述し、行末尾に改行を入れてください。1要求の途中で改行を入れることはできません。

各オプションの指定値を以下に示します。

funcオプション

typeオプション

optionオプション

complete(send)
complete(apply)

quick
time(日時)
ipl
after(分)

sysname(通知先のノード名)
,rsc(通知資源種別)
,sts(通知状態種別)
[,retry= リトライ間隔[/回数]]
[,protocol(通信種別)]
[,rmsversion(メンテナンス版数名|rmsall)]
[,notify(all)]
[,interval_time(分)]

event(inventory)

time(日時)

sysname(通知先のノード名)
[,retry= リトライ間隔[/回数]]
[,protocol(通信種別)]
[,notify(all|own)]

備考
funcオプションにcomplete(apply)を指定して、typeオプションにquickを指定した場合は、サーバ即時適用時にその資源グループだけの適用結果を通知します。クライアントの適用結果は通知されません。

クライアントの適用結果を通知する場合は、quick以外を指定してください。

◆func=要求機

要求機能として指定する種別を以下に示します。

complete(send):送信結果の通知
complete(apply):適用結果の通知
event(inventory):インベントリ情報の通知

◆type=起動契

通知する契機として指定する種別を以下に示します。

quick:要求を受け付けた際に即時に通知
time(week / MM DD hh mm):指定時刻に周期的に通知
ipl:資源配付の再起動時に通知
after(時間):送信、適用後、時間経過時に通知

quick:
要求を受け付けた際に即時に通知する場合に指定します。

funcオプションにcomplete(apply)を指定して、typeオプションにquickを指定した場合は、サーバ即時適用時にその資源グループだけの適用結果を通知します。なお、本オプションでは、クライアントの適用結果は通知されません。クライアントの適用結果を通知する場合は、typeオプションにquick以外を指定してください。

time:
timeの起動時間(week / MM DD hh mm)の指定方法を以下に示します。
week:
曜日(日曜日:sun,月曜日:mon,火曜日:tue,水曜日:wed,木曜日:thu,金曜日:fri,土曜日:sat)
MM:
DD:
hh:
mm:

曜日と月日時分は“/”で区切ります。“/”の前後に一つの空白が必要です。月日時分は、一つの空白で区切ります。

一定間隔を指定する場合は“*”を指定します。

“week”と“MM DD”の値の指定は、どちらか片方だけ指定してください。値を指定しない方は“*”を指定してください。“week”と“MM DD”の両方に値を指定した場合は、誤りとみなされます。

なお、指定された通知契機の処理中に資源配付を停止した場合、エラーメッセージを出力して処理を中断します。中断された結果通知の内容は、資源配付再起動後の次回の該当資源のスケジュール時に自動的に通知されます。

ipl:
資源配付の再起動時に通知する場合に指定します。
after:
送信、適用の後何分後に結果通知を送信するかの時間を1〜1440以内の分単位で指定します。

funcオプションにcomplete(apply)を指定して、typeオプションにafterを指定した場合は、すべての適用種別(手動適用、IPL適用、後刻適用、即時適用)が結果通知の対象となります。なお、サーバのポリシー資源を即時適用する場合は、本オプションを指定しないでください。

◆option=要求機能詳

本オプションは、funcオプションに対する詳細情報を設定します。本オプションの指定は“"(ダブルクォーテーション)”で囲みます。“"(ダブルクォーテーション)”内の複数パラメタは“, (カンマ)”で区切ります。

func=complete(send)または、func=complete(apply)を指定した場合

sysname(運用管理サーバのノード名):結果通知先として運用管理サーバのノード名を指定
rsc(rms|all|資源グループ名):結果を通知する資源種別を指定
sts(all):結果を通知する状態種別を指定
retry=リトライ間隔時間[/回数]:通知に失敗した場合のリトライを指定
protocol(tcp/ip|http|https):結果通知時に使用する通信種別を指定rmsversion(rmsall):通知対象のメンテナンス版数を指定
rmsversion(メンテナンス版数名|rmsall):通知対象のメンテナンス版数を指定
notify(all):通知対象のシステム情報を指定
interval_time(分):待ち時間を指定

sysname:
sysnameパラメタは、通知先の運用管理サーバのノード名を指定します。ノード名は、DRMS編集ファイルに記述したnametypeオプションに合わせて、IPアドレスまたはホスト名を指定します。複数指定する場合は“, (カンマ)”で区切ります。IPアドレスを指定する場合は、先頭に0を付けると8進数での指定扱いとなりますので、先頭に0は指定しないでください。
rsc:
rscパラメタの指定値を、以下に示します。なお、複数指定する場合は“, (カンマ)”で区切ります。
rms:
メンテナンス版数資源の適用結果を対象とします。
all:
メンテナンス版数資源を含む全資源グループの適用結果を対象とします。
資源グループ名:
指定の資源グループまたは製品の適用結果を対象とします。

以下の形式で指定します。各項目は“/”で区切り、資源グループのバージョン・レベルは省略可能です。

資源グループ:
資源グループ名[/バージョン・レベル]
製品:
製品名/バージョン・レベル/OS識別名

なお、製品名に“/”を指定することはできません。

sts(all):
stsパラメタの指定値を、以下に示します。共通・個別メンテナンス版数および個別資源のすべての結果(正常、異常、処理中)を、合わせて通知します。
all:
共通・個別メンテナンス版数および個別資源のすべての結果(正常、異常、処理中)を、合わせて通知します。
normal,abnormal:
共通・個別メンテナンス版数および個別資源のすべての正常、異常の結果を合わせて通知します。(注)
normal:
共通・個別メンテナンス版数および個別資源の正常結果が存在する場合に正常、異常の結果をあわせて通知します。(注)
abnormal:
共通・個別メンテナンス版数および個別資源の異常結果が存在する場合に正常、異常の結果をあわせて通知します。(注)
summary:
共通・個別メンテナンス版数の正常、異常の結果を通知します。個別資源については異常の結果だけを通知します。
本パラメタは、運用管理サーバの[資源配付]ウィンドウで管理情報の保持形態を一時ファイルに保持する運用の場合に指定します。(注)
本オプションは、complete(apply)時だけ有効となります。
このオプションを指定した場合には、ほかのスケジュール文にcomplete(apply)を記述しないでください。また、運用管理サーバの[資源配付]ウィンドウで管理情報の保持形態を管理ファイルに保持する運用の場合は、本オプションを指定しないでください。
summary,processing:
本パラメタは、summaryパラメタ指定時に通知される内容に加え、共通・個別メンテナンス版数の処理中の結果も通知するオプションです。
注)
事前配付指定により、ダウンロード中や適用日時未経過でクライアント側に資源を保持している状態は通知されません。
retry:
retryパラメタには、通知が失敗した場合のリトライ間隔時間とリトライ回数を指定します。

本パラメタは省略可能であり、指定を省略した場合は、リトライを行いません。

リトライ間隔時間は、分を単位として指定します。1から1440までの10進数で指定します。

回数は、リトライを行う回数を指定します。1から30までの10進数で指定します。回数は省略可能であり、リトライ間隔時間を指定し回数を省略した場合のリトライ回数は1回となります。

protocol:
protocolパラメタの指定値を以下に示します。
tcp/ip:
運用管理サーバに通知する時にtcp/ip通信を使用します。
http:
運用管理サーバに通知する時にhttp通信を使用します。
https:
運用管理サーバに通知する時にセキュリティ付きhttp通信を使用します。

本パラメタは省略可能であり、指定を省略した場合はtcp/ipが指定されたものとみなします。

rmsversion:
rmsversionパラメタの指定値を、以下に示します。
メンテナンス版数名:
通知対象のメンテナンス版数名を指定します。rscパラメタに“rms”を指定している場合だけ有効です。

rscパラメタに“rms”を指定時に、本パラメタを省略した場合は、共通メンテナンス版数が指定されたものとみなされます。

メンテナンス版数を複数指定する時は、“, (カンマ)”で区切って指定します。共通メンテナンス版数と個別メンテナンス版数を混在させる時は以下のように指定します。

例:
共通メンテナンス版数と、個別メンテナンス版数“V01L01”を指定する場合
rmsversion(,V01L01)またはrmsversion(V01L01,)
rmsall:
すべてのメンテナンス版数を通知対象とする場合に指定します。
notify(all):
通知対象の情報に配下サーバの情報を含めて通知するかどうかを指定します。本オプションを省略した場合は、自分自身の情報と、配下クライアントの情報だけが通知対象とします。本オプションを指定した場合について以下に示します。
func=compelete(send)指定時:
配下サーバすべてのサーバの情報を通知対象とします。
func=compelete(apply)指定時:
配下すべてのクライアントの情報を通知対象とします。
interval_time():
本パラメタは、typeオプションにiplを指定した場合だけ有効です。

本パラメタを指定すると、資源配付の起動時に通知を行い、以後、通知完了を契機に次の通知を行います。

本パラメタの指定値には、起動時に通知情報がない場合および通知完了時に通知情報がない場合の待ち時間を指定します。

通知情報がない場合は指定時間待ってから次の通知情報を検索し、通知情報があれば即通知します。タイムアウト等エラーが発生した場合も、指定時間待ってから次の通知情報を検索します。

指定値は、1〜1440以内の分単位で指定します。

interval_timeパラメタを指定した場合の結果通知の処理を以下に示します。

注)

func=event(inventory)を指定した場合

sysname:
sysnameパラメタは、インベントリ通知先の運用管理サーバまたは全体監視サーバのノード名を指定します。ノード名は、DRMS編集ファイルに記述したnametypeオプションに合わせてIPアドレスまたはホスト名を指定します。複数指定する場合は“, (カンマ)”で区切ります。IPアドレスを指定する場合は、先頭に0を付けると8進数での指定扱いとなりますので、先頭に0は指定しないでください。
retry:
retryパラメタには、通知が失敗した場合のリトライ間隔時間とリトライ回数を指定します。

本パラメタは省略可能であり、指定を省略した場合は、リトライを行いません。

リトライ間隔時間は、分を単位として指定します。1から1440までの10進数で指定します。

回数は、リトライを行う回数を指定します。1から30までの10進数で指定します。回数は省略可能であり、リトライ間隔時間を指定し回数を省略した場合のリトライ回数は1回となります。

protocol:
protocolパラメタの指定値を以下に示します。
tcp/ip:
運用管理サーバに通知する時にtcp/ip通信を使用します。
http:
運用管理サーバに通知する時にhttp通信を使用します。
https:
運用管理サーバに通知する時にセキュリティ付きhttp通信を使用します。
本パラメタは省略可能であり、指定を省略した場合はtcp/ipが指定されたものとみなします。
notify:
インベントリ情報を通知する場合に、自ドメイン内の情報だけを通知するか、配下ドメインの情報も含めて通知するかを指定します。
own:
自ドメインのみの情報を通知します。
all:
自ドメインおよび配下のドメインの情報を通知します。
本パラメタは省略可能であり、指定を省略した場合は、ownが指定されたものとみなします。

■参照

drmscsv(CSV情報加工コマンド)

スケジューリング機能を用いて、運用管理サーバに通知された後に上記コマンドを実行した結果、ステータス情報のCSVファイルとインベントリ情報のCSVファイルが出力されます。出力形式の変更はありません。

■注意事項

【UNIX版】

■使用例

通知スケジュールを行う場合のスケジュール情報ファイルの設定例を以下に示します。記載例は紙面の都合上、1要求途中で自動的に改行表示され、複数行に渡っているものもありますが、実際の記述は1要求=1行として記述する必要があります。また、“↓”を改行記号として表示しています。

◆設定例1

メンテナンス版数資源の資源中継(ダウンロード)で送信エラーが発生した場合、運用管理サーバ(IPアドレス:123.123.123.12)に送信異常結果を通知します。リトライは10分後に1回実施します。

func=complete(send),type=quick,option="sysname(123.123.123.12),rsc(rms),sts(abnormal),retry=10"↓

◆設定例2

メンテナンス版数資源の資源適用状況(正常、異常の両情報)を、適用が完了した時点で運用管理サーバ(IPアドレス:123.123.123.12)に通知します。リトライは10分後に1回実施します。

func=complete(apply),type=quick,option="sysname(123.123.123.12),rsc(rms),sts(normal,abnormal),retry=10"↓

◆設定例3

メンテナンス版数資源の資源適用状況(正常情報だけ)を、毎日9時0分に運用管理サーバ(IPアドレス:123.123.123.12)に通知します。リトライは10分間隔で3回実施します。

func=complete(apply),type=time(* / * * 9 0),option="sysname(123.123.123.12),rsc(rms),sts(normal),retry=10/3"↓

◆設定例4

メンテナンス版数資源の資源適用状況(正常、異常の両情報)を、毎週水曜日12時30分に運用管理サーバ(ホスト名:server1)に通知します。リトライは30分後に1回実施します。

func=complete(apply),type=time(wed / * * 12 30),option="sysname(server1),rsc(rms),sts(normal,abnormal),retry=30"↓

◆設定例5

すべての資源の適用状況(正常、異常の両情報)を、毎月1日18時0分に運用管理サーバ(ホスト名:server1)に通知します。リトライは行いません。

func=complete(apply),type=time(* / * 1 18 0),option="sysname(server1),rsc(all),sts(normal,abnormal)"↓

◆設定例6

すべての資源グループの適用状況(正常、異常の両情報)を適用終了後、5分後に運用管理サーバ(ホスト名:server1)に通知します。リトライは行いません。

func=complete(apply),type=after(5),option="sysname(server1),rsc(all),sts(normal,abnormal)"↓

◆設定例7

すべての資源の資源中継(ダウンロード)で送信エラーが発生した場合、運用管理サーバ(ホスト名:server1)に送信異常結果を10分後に通知します。リトライは行いません。

func=complete(send),type=after(10),option="sysname(server1),rsc(all),sts(abnormal)" ↓

◆設定例8

毎日9時に運用管理サーバ(ホスト名:server1)に、インベントリ情報を通知します。リトライは行いません。

func=event(inventory),type=time(* / * * 9 0),option="sysname(server1)"↓

◆設定例9

毎週土曜日の22時に運用管理サーバ(ホスト名:server1)に、インベントリ情報を通知し、失敗した場合はリトライを10分間隔で10回まで行う場合。

func=event(inventory),type=time(sat / * * 22 0),option="retry=10/10,sysname(server1)"↓

◆設定例10

毎週月、水、金曜日の8時30分に運用管理サーバ(ホスト名:server1)に、インベントリ情報を通知し、失敗した場合はリトライを15分間隔で5回まで行う場合

func=event(inventory),type=time(mon / * * 8 30),option="retry=15/5,sysname(server1)"↓
func=event(inventory),type=time(wed / * * 8 30),option="retry=15/5,sysname(server1)"↓
func=event(inventory),type=time(fri / * * 8 30),option="retry=15/5,sysname(server1)"↓

◆設定例11

毎月10日の22時に運用管理サーバ(ホスト名:server1)に、インベントリ情報を通知し、失敗した場合はリトライを5分間隔で10回まで行う場合。

func=event(inventory),type=time(* / * 10 22 0),option="retry=5/10,sysname(server1)" ↓

◆設定例12

7月4日の13時に運用管理サーバ(ホスト名:server1)に、インベントリ情報を通知し、失敗した場合はリトライを5分間隔で5回まで行う場合。

func=event(inventory),type=time(* / 7 4 13 0),option="retry=5/5,sysname(server1)"↓

◆設定例13

メンテナンス版数資源の情報を、配下のすべてのサーバ情報を運用管理サーバ(IPアドレス:123.123.123.12)に通知します。リトライは10分後に1回実施します。

func=complete(send),type=quick,option="sysname(123.123.123.12),rsc(rms),sts(all),retry=10,notify(all)"↓

◆設定例14

運用管理サーバへの適用結果通知を、資源配付の起動時および通知完了ごとに行い、通知情報がない場合に5分間待ち合わせる場合

func=complete(apply),type=ipl,option="sysname(server01),rsc(rms),sts(normal,abnormal),interval_time(5)"↓

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