PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.2 (伝送路二重化機能編) (Linux版) |
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第7章 コマンドリファレンス |
hanethvrsc - クラスタリソースに登録する仮想インタフェースと引継ぎIPの設定
/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanethvrsc command [args]
hanethvrscコマンドは、PRIMECLUSTERのリソースに登録する仮想インタフェース情報の作成/削除/表示を行います。
コマンド |
処理概要 |
実行権限 |
create |
仮想インタフェース情報の作成 |
スーパユーザ |
delete |
仮想インタフェース情報の削除 |
スーパユーザ |
|
仮想インタフェース情報の表示 |
一般ユーザ |
PRIMECLUSTERのリソースに登録する仮想インタフェース情報を作成します。仮想インタフェース情報は、引継ぎ仮想インタフェースおよび引継ぎIPアドレスから構成されます。引継ぎ仮想インタフェースは最大64個まで作成可能です。
なお、引継ぎ仮想インタフェースの論理番号(":"の後ろに付加される番号)は、65以降が自動的に採番されます。
createコマンドの実行形式は以下の通りです。
- 仮想インタフェース情報の作成
高速切替方式: NIC切替方式: GS連携方式: |
hanetconfigコマンドで作成した高速切替方式、NIC切替方式、およびGS連携方式の仮想インタフェース名を指定します。
高速切替方式の場合には、1つの仮想インタフェース名に対して、複数の引継ぎIPを設定することができます。
NIC切替方式またはGS連携方式の場合には、1つの仮想インタフェース名に対して、1つの引継ぎIPを設定することができます。
引継ぎIPのホスト名またはIPアドレスを指定します。
本オプションは-nオプションで指定する仮想インタフェースが高速切替方式の場合に必要です。
NIC切替方式、またはGS連携方式の場合は不要です。(NIC切替方式、またはGS連携方式の場合は、hanetconfig createコマンドの-iオプションで指定した値が引継ぎIPとして自動的に設定されます。)
GS連携方式の引継ぎ仮想インタフェースに対するゲートウェイアドレスとして使用するホスト名またはIPアドレスを指定します。このホスト名またはIPアドレスは、冗長化する物理インタフェースに対して論理インタフェースとして割り当てられます。なお、GS連携方式の場合のみ指定することができます。また、GS連携方式の引継ぎ仮想インタフェースが束ねる物理インタフェースの数分、ホスト名またはIPアドレスを指定する必要があります。
'-e'オプションで指定するIPアドレスの設定が必要となる条件は、以下の通りです。
通信種別 |
GSホストが使用するアダプタ種別 |
|
LANC、ONA |
LANC2、LR |
|
同一ネットワーク(隣接)通信 |
設定は不要 |
設定が必要 |
リモートネットワーク(遠隔)通信 |
設定が必要 |
設定が必要 |
自ノードとGSホストの間にルータ機器(LANC2を含む)が接続される構成では、'-e'オプションによるIPアドレスの設定が必要です。また、'-e'オプションでIPアドレスを設定した場合、自ノードに隣接するルータ機器に対して、自ノードの仮想IPアドレス宛てのゲートウェイとして'-e'オプションで指定したIPアドレスを、静的経路情報へ設定する必要があります。なお、ルータ機器の設定方法については、ルータ機器のマニュアルを参照してください。
'-e'オプションでIPアドレスを指定する場合は、事前にhanetmaskコマンドでサブネットマスクの設定を行ってください。例えば、'-e'オプションに“192.168.70.12”と“192.168.71.12”のIPアドレスを指定する場合は、“192.168.70.0”と“192.168.71.0”に対するサブネットマスクを設定してください。なお、hanetmaskコマンドの詳細については、“7.5 hanetmaskコマンド”を参照してください。
クラスタリソースから仮想インタフェース情報を削除します。deleteコマンドの実行形式は以下の通りです。
/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanethvrsc delete -n {devicename1[,devicename2,...] | all} |
createコマンドにより作成された引継ぎ仮想インタフェース名(shaXX:YY)を指定します。ただし、RMS動作中は削除することができません。
クラスタリソースに登録する仮想インタフェース情報の一覧を表示します。printコマンドの実行形式は以下の通りです。
/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanethvrsc print [-n devicename1[,devicename2,...]] |
以下に表示例を示します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanethvrsc print ifname takeover-ipv4 takeover-ipv6 nic address list +----------+----------------+----------------+-------------------------------+ sha0:65 takeovervip1 - - sha1:65 - takeovervip2 - sha2:65 192.168.50.1 fec0:1::123/64 - sha3:65 192.168.80.1 - 192.168.70.12,192.168.71.12 |
表示 |
内容 |
ifname |
クラスタリソースに登録する論理仮想インタフェース名 |
takeover-ipv4 |
論理仮想インタフェースに付加される引継ぎIP(IPv4)のホスト名またはIPアドレス |
takeover-ipv6 |
論理仮想インタフェースに付加される引継ぎIP(IPv6)のホスト名またはIPアドレス |
nic address list |
GS連携方式で使用する論理インタフェースに付加される論理IP(IPv4)のホスト名またはIPアドレス |
'-'(ハイフン) |
ホスト名またはIPアドレスのどちらも設定されていないことを意味します。 |
高速切替方式(IPv4)を設定する場合の使用例:
仮想インタフェースsha0に引継ぎIPアドレス(10.1.1.1)を付加してクラスタリソースに登録する場合の使用例を以下に示します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanethvrsc create -n sha0 -i 10.1.1.1 |
高速切替方式(IPv6)を設定する場合の使用例:
仮想インタフェースsha0に引継ぎIPアドレス(fec0:1::1/64)を付加してクラスタリソースに登録する場合の使用例を以下に示します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanethvrsc create -n sha0 -i fec0:1::1/64 |
高速切替方式(IPv4/IPv6)を設定する場合の使用例:
仮想インタフェースsha0にIPv4の引継ぎIPアドレス(10.1.1.1)とIPv6の引継ぎIPアドレス(fec0:1::1/64)を付加してクラスタリソースに登録する場合の使用例を以下に示します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanethvrsc create -n sha0 -i 10.1.1.1,fec0:1::1/64 |
NIC切替方式を設定する場合の使用例:
仮想インタフェースsha1をクラスタリソースに登録する場合の使用例を以下に示します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanethvrsc create -n sha1 |
GS連携方式を設定する場合の使用例:
仮想インタフェースsha2をクラスタリソースに登録する場合の使用例を以下に示します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanethvrsc create -n sha2 -e 192.168.70.12,192.168.71.12 |
引継ぎ仮想インタフェースsha1:65をクラスタリソースから削除する場合の使用例を以下に示します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanethvrsc delete -n sha1:65 |
クラスタリソースに登録する仮想インタフェース情報の一覧を表示する場合の例を以下に示します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanethvrsc print |
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