PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.2 (伝送路二重化機能編) (Linux版) |
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第7章 コマンドリファレンス |
hanetobserv - 通信相手ホスト監視機能の設定・削除・表示
/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetobserv command [args]
hanetobservコマンドは、GS連携方式を運用する場合に必要な監視先情報の設定/削除/表示および各設定値の変更を行います。
コマンド |
処理概要 |
実行権限 |
create |
監視先情報の設定 |
スーパユーザ |
delete |
監視先情報の削除 |
スーパユーザ |
|
監視先情報の表示 |
一般ユーザ |
param |
監視先情報の各設定値の変更 |
スーパユーザ |
GS連携方式を使用する場合には、通信相手ホストを監視する必要があります。これにより、異常発生時に他の経路を使用して通信を継続する事ができます。本設定では、この通信相手ホスト情報をcreate コマンドによって生成します。監視先を設定する為のコマンド形式は以下の通りです。
/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetobserv create -n node -i ipaddress -t [routeraddress1+]nicaddress1[,[routeraddress2+]nicaddress2,...] |
通信相手ホストを識別する半角16文字以内の任意の名前を指定します。
通信相手ホストが保持している仮想インタフェースのIPアドレス、またはホスト名を指定します。ホスト名は、/etc/hostsファイル等のネットワークデータベースにおいて、IPアドレスとの対応づけが行われていなければなりません。
通信相手ホストが保持している仮想インタフェースによって束ねられる物理インタフェースのIPアドレスまたはホスト名、およびルータのIPアドレスまたはホスト名をカンマ(",")で区切ってリスト形式で指定します。1つの仮想IPアドレスに対して最大4つのリストを設定することができます。なお、ルータのIPアドレスまたはホスト名は、GS連携方式を使用する自システムに隣接するルータのIPアドレスまたはホスト名を指定します。また、ルータのIPアドレスまたはホスト名は、GSとルータを経由したリモート通信を行う場合にのみ指定します。
仮想インタフェースによって束ねられる物理インタフェースのIPアドレスまたはホスト名を指定します。
自システムに隣接するルータのIPアドレスまたはホスト名を指定します。なお、GSとの接続においてルータを経由したリモートネットワーク通信を行わない場合は省略可能です。
create コマンドによって生成した監視先情報を削除します。コマンドの実行形式は以下の通りです。
すべての監視先情報を削除する場合: 監視先の相手ノード名を指定して削除する場合: 監視先の仮想IPアドレスを指定して削除する場合: 監視先の物理IPアドレスおよびルータIPアドレスを指定して削除する場合: |
通信相手ホスト名を指定します。通信相手ホスト名は、カンマで区切り、複数指定することもできます。
通信相手ホスト名にallを指定した場合は、すべての監視先情報を削除します。
監視先情報に設定されている削除したい通信相手ホスト名を指定します。
通信相手ホストの仮想IPアドレス、またはホスト名を指定します。カンマで区切り、複数指定することもできます。
通信相手ホスト配下の仮想インタフェースに付加している仮想IPアドレス、またはホスト名を指定します。通信相手ホスト配下に仮想インタフェースが1つだけ定義されている場合は、通信相手ホストの定義情報も同時に削除されます。
通信相手ホストが保持している仮想インタフェース配下にある物理インタフェースのIPアドレスまたはホスト名、および自システムに隣接するルータのIPアドレスまたはホスト名を指定します。カンマで区切り、複数指定することもできます。
仮想インタフェース配下に物理インタフェースのIPアドレスまたはホスト名、およびルータのIPアドレスまたはホスト名のリストが1つだけ定義されている場合は、仮想インタフェースの定義情報も同時に削除されます。また、通信相手ホスト配下に仮想インタフェースが1つだけ定義されている場合は、仮想インタフェースを含めた定義情報が削除されます。
物理インタフェースのIPアドレスまたはホスト名、およびルータのIPアドレスまたはホスト名は、hanetobservのprintコマンドで確認してください。
仮想インタフェースによって束ねられる物理インタフェースのIPアドレスまたはホスト名を指定します。
自システムに隣接するルータのIPアドレスまたはホスト名を指定します。
現在の監視先情報をprintコマンドによって表示することができます。printコマンドの形式は以下の通りです。
/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetobserv print |
以下に監視先情報の表示例を示します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetobserv print interval(s) = 5 sec times(c) = 5 times idle(p) = 60 sec repair_time(b) = 5 sec fail over mode(f) = YES Destination Host Virtual Address (Router Address+)NIC Address +----------------+-------------------+--------------------------------+ hostA 192.168.91.1 192.168.70.254+192.168.80.2, 192.168.71.254+192.168.81.2 hostB ipaddress3 ipaddress4,ipaddress5 |
表示 |
内容 |
|
interval |
監視間隔(秒) |
|
idle |
リンクアップ待ち時間(秒) |
|
times |
監視回数(秒) |
|
repair_time |
復旧監視間隔(秒) |
|
fail over mode |
YES |
クラスタリソースに登録されていた場合、全伝送路異常発生時にノード間切替えを行います。(デフォルト値) |
NO |
クラスタリソースに登録されていた場合、全伝送路異常発生時にノード間切替えを行いません。 |
|
Destination Host |
通信相手のホスト名 |
|
Virtual Address |
通信相手の仮想インタフェースに設定されているホスト名、またはIPアドレス |
|
(Router addr+)NIC Address |
通信相手の仮想インタフェースが束ねている物理インタフェースのホスト名またはIPアドレス、および隣接ルータのホスト名、またはIPアドレス |
通信相手ホスト監視機能の各設定値を変更します。コマンドの実行形式は以下の通りです。
/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetobserv param [-s sec] [-c times] [-p sec] [-b sec] [-f {yes | no}] |
監視間隔を秒で指定します。設定可能な範囲は1〜300です(但し、secとtimesの積が300以内でなければなりません)。初期設定値は5(秒)が設定されています。
監視回数を指定します。設定可能な範囲は1〜300です(但し、secとtimesの積が300以内でなければなりません)。初期設定値は5(回)が設定されています。
通信相手ホスト監視において、監視開始後にHUBがリンクアップするまでの待ち時間を秒単位で指定します。設定可能な範囲は1〜300です。初期設定値は60(秒)が設定されます。また、監視間隔×監視回数よりも値が小さい場合にはリンクアップ時間に設定された時間は無視され、監視間隔×監視回数で設定されている時間を採用します。
通信相手ホスト監視で異常を検出した場合の復旧監視間隔を指定します。設定可能な範囲は1〜300です。初期設定値は5(秒)が設定されます。
クラスタ運用中、全伝送路異常によりノード切替えが発生する場合の動作について設定します。初期設定値は“yes”が設定されます。なお、本パラメタはクラスタ運用時のみ有効です
yes:伝送路監視異常発生時にノード間切替を行います。
no:伝送路監視異常発生時にノード間切替を行いません。
通信相手ホスト(hahostA)に仮想IPアドレスvip1が存在し、vip1は物理IPアドレスipaddress1、ipaddress2を束ねている構成の場合の設定例を示します。ホスト名は、/etc/hostsファイルでIPアドレスと対応付けられているものとします。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetobserv create -n hahostA -i vip1 -t ipaddress1,ipaddress2 |
通信相手ホスト(hahostA)の仮想IPアドレスvip1に対する監視情報を設定した状態で、更に仮想IPアドレスvip1に対して物理IPアドレスipaddress3, ipaddress4を追加する場合の設定例を示します。ホスト名は、/etc/hostsファイルでIPアドレスと対応付けられているものとします。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetobserv create -n hahostA -i vip1 -t ipaddress3,ipaddress4 |
ルータを経由してGSと接続を行う場合において、自システムに隣接するルータrt1とrt2が存在し、通信相手ホスト(hahostA)に仮想IPアドレスvip1が存在し、vip1は物理IPアドレスipaddress1、ipaddress2を束ねている構成の場合の設定例を示します。ホスト名は、/etc/hostsファイルでIPアドレスと対応付けられているものとします。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetobserv create -n hahostA -i vip1 -t rt1+ipaddress1,rt2+ipaddress2 |
すべての監視先情報を削除します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetobserv delete -n all |
監視先の通信相手ホストhahostAが保持している情報すべてを削除します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetobserv delete -n hahostA |
監視先の通信相手ホストhahostAが保持している仮想IPアドレスvip1配下の情報を削除します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetobserv delete -n hahostA -i vip1 |
監視先の通信相手ホストhahostAが保持している仮想IPアドレスvip1配下の物理IPアドレス情報を指定して削除します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetobserv delete -n hahostA -i vip1 -t ipaddress1,ipaddress2 |
監視先の通信相手ホストhahostAが保持している仮想IPアドレスvip1配下の物理IPアドレスおよびルータIPアドレス情報を指定して削除します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetobserv delete -n hahostA -i vip1 -t rt1+ipaddress1,rt2+ipaddress2 |
通信相手監視先情報の一覧を表示します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetobserv print |
通信相手ホスト監視機能の設定値において、監視間隔を3秒、監視回数を2回に変更します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetobserv param -s 3 -c 2 |
通信相手ホスト監視機能の設定値において、全伝送路異常発生時にクラスタのノード切替えを行うように変更します。(ノード切替えの動作をデフォルト値に戻す場合。)
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetobserv param -f yes |
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