Netcompo FNA-LAN 説明書 |
目次
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"図B. 2 FNA-LANの環境設定手順"に、FNA-LAN(LNDFC手順)でのクラスタシステムにおける環境定義の設定手順を示し、設定方法について説明します
FNA-LANが使用するクラスタ対象インタフェース(デバイス)の切替えを行うには、FNA-LANに対するネットワーク環境定義、およびクラスタ環境定義が必要です。
以下に、FNA-LANの環境定義方法について説明します。
使用するすべてのインタフェース(デバイス)のネットワーク環境定義を両方のノードで行います。定義方法は、“Netcompo FNA-LAN説明書 FNA-LANの設定”を参照してください。
定義終了後、システムの再起動またはFNA-LANを活性化することで、FNA-LANを使用する上位プロトコルからインタフェース(デバイス)が使用可能となります。
"図B. 1 ネットワーク構成例"に示す構成例は、hme0がクラスタ対象のインタフェースであり、hme3はクラスタ非対象のインタフェースを示しています。
以下に、FNA-LANのクラスタ環境定義について説明します。
運用系ノードのネットワーク環境定義は、“Netcompo FNA-LAN説明書 FNA-LANの設定”を参照してください。その後、以下のファイルについて編集します。
対象ファイル名 |
概要 |
/etc/opt/FSUNnet/lndfc/lndfc.config |
FNA-LAN活性化ファイルです。 |
/etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CL |
FNA-LANクラスタ用活性化ファイルです。 |
以下に/etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CLファイルの編集方法を示します。
なお、エディタによる編集のみ可能であり、GUIによる編集はできません。
"図B. 1 ネットワーク構成例"の構成例の場合、/etc/opt/FSUNnet/lndfc/lndfc.configファイルは以下のように定義されています。
/etc/opt/FSUNnet/lndfc/lndfc.configファイルに定義されている全インタフェースの定義を/etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CLファイルに複写します。
/etc/opt/FSUNnet/lndfc/cluster/lndfc.config_CLファイルの編集前の内容を以下に示します。
複写後の/etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CLファイルは、以下のように定義されています。
ここで、クラスタ対象、非対象のインタフェースを定義するために、/etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CLファイルのclusterパラメタに以下の定義を行います。
"図B. 1 ネットワーク構成例"の構成例の場合、hme0がクラスタ対象であることからresource-IDパラメタはスペース(空白)のままとし、hme3がクラスタ非対象であることからclusterパラメタには none を設定します。
以下に編集後の/etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CLファイルを示します。
待機系ノードの環境定義は、運用系ノードの定義と同様の方法で環境定義を行うか、または定義ファイルの配布(lndf_syncfile)コマンドを使用し、FNA-LANの環境定義を行います。
また、ノード毎に個々の環境定義を行う場合は、それぞれのインタフェース(デバイス)で手順に関するパラメタ値が異ならないよう注意が必要です。
定義ファイルの配布(lndf_syncfile)コマンドは、それぞれのノードのハード構成、デバイス構成が同一の場合にだけ実行することを推奨します。
FNA-LAN定義終了後、/etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CLファイルについても運用系ノードの定義と同様の方法で定義を行ってください。
定義ファイルの配布(lndf_syncfile)コマンドを実行することにより複写される環境定義ファイル、および複写されない環境定義ファイルを以下に示します。
なお、このコマンドは使用するデバイスがすべて非活性化状態であり、環境定義がすべて完了したノード側で実行してください。
/opt/FSUNnet/bin/lndf_syncfile
複写される環境定義ファイル
- /etc/opt/FSUNnet/lndfc/hosts
- /etc/opt/FSUNnet/lndfc/lndfc.config
- /etc/opt/FSUNnet/lndfc/networks
- /etc/opt/FSUNnet/lndfc/parameters
複写されない環境定義ファイル
- /etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CL
/etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CLファイルは複写されないため、前述と同様の編集が必要です。
クラスタシステム用活性化プロシジャの設定を行います。
活性化プロシジャの設定は、以下の条件の場合に実行してください。
活性化プロシジャの設定は、上記パッケージインストール後に一度だけ実行すれば設定されます。
設定後、使用するインタフェース(デバイス)の追加あるいは削除を行った場合、再設定する必要はありません。
活性化プロシジャの設定(lndf_setproc)コマンドは、活性化プロシジャを設定する場合にだけではなく、活性化プロシジャを削除する場合にも使用します。
活性化プロシジャを削除する場合は、以降に示す“活性化プロシジャの削除”を必ず参照してください。
活性化プロシジャの設定(lndf_setproc)コマンドは使用するインタフェース(デバイス)がすべて非活性化状態であり、すべてのノードに対して実行してください。
/opt/FSUNnet/bin/lndf_setproc [ -r | -b ]-r: クラスタシステム用活性化プロシジャの設定を行います。
-b: クラスタシステム用活性化プロシジャの削除を行います。
すべての環境定義後、クラスタ運用管理ビューにクラスタ対象インタフェースのリソース登録を行います。
リソース登録がすでに完了しているインタフェース(デバイス)、およびクラスタ非対象のインタフェース(デバイス)に対してリソース登録は行われません。
リソース登録は、使用するインタフェース(デバイス)がすべて非活性化状態であり、すべてのノードに対して実行してください。
FNA-LANの動作状況については、lndfstatコマンドを使用して確認することができます。
リソース登録は、以下のコマンドを使用して登録を行います。
/opt/FSUNnet/bin/lndf_addrid [ -a | -d | -h ] [ device name ]-a: /etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CLに定義されたすべてのクラスタ対象インタフェース(デバイス)のリソース登録を行います。
-d: /etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CLに定義され、指定されたインタフェース(デバイス)のリソース登録を行います。
クラスタ対象インタフェース(デバイス)を追加した場合など、特定のインタフェース(デバイス)にリソース登録する時に使用してください。
-h : パラメタの説明が表示されます。
コマンドが正常に終了すると、/etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CLファイルのresource-IDパラメタにリソースIDが自動的に格納されます。
以下にリソース登録後の/etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CLファイルを示します。
上記は、hme0に対するリソースIDとして“18”が設定されたことを示しています。
最後に登録できたFNA-LANのリソースをクラスタ運用管理ビューを使用して、サービスにリソースを登録を行います。
両ノードのリソースをサービスに登録してください。
サービスへリソース登録することで、クラスタ対象インタフェース(デバイス)の切替えが可能となります。
既に設定済のクラスタ環境設定やリソースを削除する場合は、以下の手順で行います。
"図B. 3 FNA-LANの環境削除手順"に、FNA-LANのクラスタ環境定義の削除手順を示し、削除方法について説明します。
使用するインタフェース(デバイス)の環境定義をクラスタの設定から削除する場合は、それぞれのノードで使用するデバイスがすべて非活性化状態で行ってください。
クラスタ対象のインタフェース(デバイス)を削除する場合は、まずサービスからリソース削除を行います。
クラスタ運用管理ビューを使用して、該当するFNA-LANのリソースの削除を行います。
両ノードのリソースをサービスから削除してください。
サービスからリソース削除したFNA-LANのリソースをリソース削除(lndf_delrid)コマンドを使用して削除します。
クラスタ非対象のインタフェース(デバイス)に対してリソースの削除は必要ありません。
リソースの削除は、使用するインタフェース(デバイス)がすべて非活性化状態であり、すべてのノードに対して実行してください。
FNA-LANの動作状況については、lndfstatコマンドを使用して確認することができます。
リソース削除には、以下のコマンドを使用します。
/opt/FSUNnet/bin/lndf_delrid [ -a | -d | -h ] [ device name ]-a: /etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CLに定義されたすべてのクラスタ対象インタフェース(デバイス)のリソースを削除します。
-d: /etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CLに定義され、指定されたインタフェース(デバイス)のリソースを削除します。
特定のインタフェース(デバイス)を削除したい場合に使用してください。
-h: パラメタの説明が表示されます。
コマンドが正常に終了すると、/etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CLファイルのresource-IDパラメタからリソースIDが自動的に削除されます。
リソース削除後、エディタを用いて/etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CLファイルから該当するインタフェースの定義を削除してください。
なお、クラスタ非対象のインタフェースを削除する場合も、エディタを用いて/etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CLファイルから該当するインタフェースを削除してください。
最後に、エディタまたはfnbtoolを用いて該当するFNA-LANの環境定義を削除しますが、必要であれば、活性化プロシジャの削除を行います。
活性化プロシジャの削除は、以下の条件の場合に実行してください。
活性化プロシジャの削除は、上記パッケージをアンインストールする前に必ず実行してください。
活性化プロシジャの削除方法については、前述に示す“活性化プロシジャの設定”のコマンド(lndf_setproc)を参照してください。
FNA-LANの環境設定手順で記載したコマンド以外に提供するコマンドを以下に示します。
/opt/FSUNnet/bin/lndf_rid -a [ -A | -n node ] | -d [ -A | -n node ]
本コマンドはパラメタで指定したノードに対し、リソース登録・削除を一括して行うことができます。
以下のパラメタを指定することができます。
本コマンドは、SafeCLUSTER/HA for Netcompo 1.1以降から提供しています。-a : 自ノードのリソースを登録します。
-a -A : 自ノードの/etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CLファイルに定義した情報を元に、全ノードのリソースを登録、全ノードに/etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CLファイルを配布します。
-a -n node : 自ノードの/etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CLファイルに定義した情報を元に、指定したノードのリソースを登録、指定したノードに/etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CLファイルを配布します。nodeには、ノードのリソースキーを指定します。
-d : 自ノードのリソースを削除します。
-d -A : 全ノードのリソースを削除し、全ノードに自ノードの定義である/etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CLファイルを配布します。
-d -n node : 指定したノードのリソースを登録、指定したノードに自ノードの定義である/etc/opt/FSUNnet/cluster/lndfc/lndfc.config_CLファイルを配布します。nodeには、ノードのリソースキーを指定します。
/opt/FSUNnet/bin/lndf_copyfile [ -a | -n node ]
本コマンドはパラメタで指定したノードに対し、全環境設定ファイルの複写および活性化プロシジャの設定を一括して行うことができます。
本コマンド実行後は、各ノードで環境定義の再設定が必要となる場合があります。
以下のパラメタを指定することができます。
本コマンドは、SafeCLUSTER/HA for Netcompo 1.1以降から提供しています。指定なし: lndf_syncfileと同一の動作となります。
-a: 自ノードの活性化プロシジャを設定し、全ノードに全環境定義ファイルおよび活性化プロシジャを配布します。
-n node: 自ノードの活性化プロシジャを設定し、指定したノードにだけ全環境定義ファイルおよび活性化プロシジャを配布します。
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