Symfoware Parallel Server 概説書 |
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第4章 データベースの利用 |
データベースを利用するためには、まず、データベースの構築が必要です。データベースの構築作業の流れについて、“図:データベースの構築作業の流れ”に示します。
データベースの構築作業の内容を以下に説明します。
データ分析によって具体化するスキーマ定義の設計
データベースのディスクボリュームへの配置とスペース設計
データベースの運用上の設計
業務の内容やデータの流れを分析し、作業の結果として概念データモデルと呼ばれる概念ファイルとそのデータ項目を作成します。具体的には、どのような表を作るか、各表の列構成をどうするか、各列の属性はどうするかなどを決めます。
表の集まりをスキーマにまとめます。また、スキーマの権限の設計をします。
データベースの格納構造は、アクセスパスの分析などから、最適な格納構造を設計します。また、データ量から表の大きさを算出して、用意するディスクボリュームのスペース量を決定します。
表の分割運用の適用は、データ量の成長予測やデータベースの再編成などに許容できる運用時間などを考慮して決定します。
データ量と必要なレスポンス時間からDSIの並列数を設計します。
そのシステムで最大となるDSIの並列数が、CPU数と同じ数になるように設計することをお勧めします。CPU数より大きな並列数が必要となる場合は、並列数がCPU数の倍数となるように設計してください。また、少量データの処理の場合は、並列数をCPU数以下に抑えるように設計してください。
ディスクボリュームの負荷などを考慮して、データベーススペースとボリュームの対応関係を設計します。
データベースの利用者や利用形態を分析して、セキュリティの方法、データベースの保全に必要なバックアップ計画、不慮のトラブル時のリカバリ計画、データベースの利用状況の把握計画を決定します。
データベースを運用するために必要な、動作環境情報、データベースの定義情報およびリカバリ用のログ情報などを格納するシステムファイルの容量を設計します。
データベースの開発段階では、データベースの作成と応用プログラムの開発を行います。応用プログラムの開発については、“RDBユーザーズガイド 応用プログラム開発編”で説明し、ここでは、データベースの作成について説明します。
データベースの設計に従って以下を定義します。
データベースの定義は、RDBコマンドを使って行います。
データベースの定義が終わると、空のデータベースができあがります。
空のデータベースに初期データを格納することを、“データベースの創成”と呼びます。RDBコマンドを利用して、外部ファイルのデータを入力することでデータベースを創成することができます。また、SQL文を利用して応用プログラムでデータベースを創成することもできます。
本運用の前に、開発した資産の正当性を検証するためにテストを行います。
被テスト対象は、次の3つがあります。
応用プログラム
データベース
データベースの運用
プログラムロジックの正当性の検証が主目的となります。
SQL-SNAP機能により、実行したSQL文のトレース情報を収集することができます。
RDBコマンドを利用して、データベースの利用状況の確認ができます。
実表やインデックスの格納構造ごとに性能分析情報を収集・レポートして評価します。
運用の検証は、設計に沿って本運用の前にひととおりの検証を行います。
RDBコマンドを利用して、データベースの運用操作ができます。
大規模なデータベースシステムを構築する場合は、事前に性能を検証することが重要です。
データベースの評価は、性能分析情報を利用してデータベース設計の妥当性を検証します。性能分析情報は、RDBコマンドを利用して収集することができます。
データベースの構築後および本運用の期間中は、データベースの設計段階での運用設計に従って、以下に示すデータベースの保全・保守作業が必要です。
作業は、RDBコマンドを利用します。
データベース保全のためのデータベースのバックアップ
システムダウンなどのトラブルが発生した場合のリカバリ
データベースの利用状況の監視
データベースのセキュリティの管理
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