Symfoware Parallel Server 概説書
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第3章 データベースの構成

3.3 論理構造

論理構造は、スキーマとその要素である実表から構成されます。

■スキー

スキーマは、表のデータ、表の定義データから構成されます。スキーマをどのような実表で構成するかについては、データベースを使用する業務の内容、処理するデータの内容およびデータの処理方法を考慮して決める必要があります。スキーマの構成は、スキーマ定義文で定義します。スキーマ定義文で定義する事項は以下のとおりです。

■実

実表は列と行から構成されます。1行のデータはいくつかの列から構成され、列がデータ項目に該当します。

実表の構成は、スキーマ定義文で定義します。それぞれの実表をどういうデータ項目から構成するかは、スキーマ定義における表定義で定義します。表定義の定義事項を以下に示します。

◆表

表には名前を付けます。これを表名と呼びます。

表名は、データ操作の対象とする表を指定する場合に使います。また、表定義の削除や追加を行う場合に、削除、追加の対象とする表定義情報を指定するためにも使用します。

実表を構成する列については、以下の定義があります。

列名:
列には名前をつけます。これを列名と呼びます。データ操作で処理の対象とする列を指定する場合にこの列名を使用します。また、列名は、実表の定義の変更を行う場合に、変更の対象とする列を指定するためにも使用します。
列のデータ型:
各列のデータには、文字型、数値型、日時型などの型があります。
列の既定値:
データの挿入時および更新時に、列のデータが省略された場合に設定される値を定義します。
列の制約:
“当該列に値が格納されていない行があってはいけない”、または“当該列に同一の値を持つ行が2つ以上あってはいけない”、などの表作成上の制約条件を定義します。

◆表の制

表に対して、“1つまたは複数の列で、同一値を持つ行が2つ以上あってはいけない”という制約を適用するか否かを定義することができます。この制約を一意性制約と呼びます。

■ビュー

ビュー表はデータ操作のための仮想的な表であり、データの実体は存在しません。ビュー表は、実表と同様の形式の表であり、実表の部分表に相当します。ビュー表の定義は、ビュー定義で行います。ビュー定義で定義する項目は以下のとおりです。

表名:
ビュー表の名前を定義します。
列名:
ビュー表の列の名前を定義します。
ビュー表の列および行の定義:
実表またはビュー表のどの部分をビューとするかを定義します。

■インデック

インデックスは、表の定義で一意性制約を指定した場合に定義します。

ただし、インデックスを作成するとその分だけデータベース容量が余分に必要になります。データベーススペースの大きさを決める場合には、インデックスに必要なスペース量も考慮する必要があります。


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