Symfoware Parallel Server RDBユーザーズガイド 応用プログラム開発編
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付録F 環境変数

応用プログラムの翻訳・結合編集時および実行時の動作環境のチューニングは、環境変数で指定できます。

■応用プログラムの翻訳・結合編集時に指定する環境変数

■応用プログラムの実行時に指定する環境変数

この他に、応用プログラムの動作環境ファイルの実行パラメタに関する環境変数もあります。応用プログラムの動作環境のチューニングは、主に動作環境ファイルで行いますが、一部の環境については、環境変数で指定することもできます。環境変数に指定するパラメタは、rdbunlsqlコマンドおよびrdbuptコマンドでも有効になります。

■動作環境のチューニングの優先順

環境変数による指定と動作環境ファイルによる指定が重複する場合は、環境変数による指定が優先されます。

■環境変数と動作環境ファイルの実行パラメタの対

表:応用プログラム実行時に指定する環境変数と動作環境ファイルの実行パラメタの対応に、環境変数と動作環境ファイルの実行パラメタの対応を示します。

[表:応用プログラム実行時に指定する環境変数と動作環境ファイルの実行パラメタの対応]

環境変数名

動作環境ファイルの実行パラメタ

LANG

MSG_LANG

RDBDSI

INCLUSION_DSI

RDBDSO

DSO_LOCK

RDBLOCK

ISOLATION_WAIT

RDBLSQL

SQL_LEVEL

RDBMSG

MSG_PRINT

RDBODBIX

DEFAULT_INDEX_SIZE

RDBODBTB

DEFAULT_TABLE_SIZE

RDBRCVL

RCV_MODE

RDBRTRC

ROUTINE_SNAP

RDBSIGINF

SIGNAL_INF

RDBSMEM

SORT_MEM_SIZE

RDBSYDSI

DSI_EXPAND_POINT

RDBTRAN

TRAN_SPEC

RDBTRC

SQL_SNAP

RDBWMEM

WORK_MEM_SIZE

RDBWPATH

WORK_PATH

各環境変数の指定形式と意味は、以下のとおりです。

■LANG

◆【指定形式】

LANG = {ja | C} 、または LANG = {ja_JP.PCK | C}

◆【環境変数の意味】

メッセージを表示するときの言語を指定します。

◆【パラメタの意味】

ja:
文字コード系がEUC環境の場合、日本語のメッセージを表示します。
ja_JP.PCK:
文字コード系がシフトJIS環境の場合、日本語のメッセージを表示します。
C:
英語のメッセージを表示します。

■RDBDSI

◆【指定形式】

RDBDSI = データベース名.DSI名[,データベース名.DSI名・・・]

◆【環境変数の意味】

応用プログラムで、DSIを限定したい表のDSI名を指定します。

応用プログラムでは、限定されたDSIを含む表に対しては、そのDSIだけがデータ操作の範囲となります。また、本実行パラメタの指定により、応用プログラム中での探索条件の記述が省略できます。なお、応用プログラムでDSIを限定していない表に対しては、データ操作をすることができます。

■RDBDSO

◆【指定形式】

RDBDSO = DSO名[/[P][{排他モード}]][,DSO名[/[P][{排他モード}]]・・・]

◆【環境変数の意味】

応用プログラムで使用するDSOおよびその排他の単、排他モーを指定します。RDBDSOが指定された場合、SET TRANSACTIONは指定できません。

◆【パラメタの意味】

DSO名:
応用プログラムで使用するDSO名を以下の形式で指定します。
データベース名.DSO名
P:
DSOの排他の単位をページとします。省略した場合は、排他の単位はDSIとなります。
排他モード:
排他のモードとして以下のいずれかを指定します。省略した場合は、EXが指定されたとみなします。
- EX:
更新モードの排他を行います。
- SH:
参照モードの排他を行います。

■RDBLOCK

◆【指定形式】

RDBLOCK = DYNAM[,{WAIT | REJECT}]

◆【環境変数の意味】

あるトランザクションで資源にアクセスしようとしたとき、別のトランザクションがその資源を占有していた場合に、資源の占有が解除されるまで待つか否かを指定します。省略した場合は、WAITが指定されたとみなします。

◆【パラメタの意味】

DYNAM:
この環境変数を指定する場合には必ず指定します。
WAIT:
資源の占有が解除されるまで待ちます。
REJECT:
エラーとして応用プログラムに復帰します。

■RDBLSQL

◆【指定形式】

RDBLSQL = {SQL92 | SQL95 | SQL96}

◆【環境変数の意味】

応用プログラムの予約語のレベを設定します。環境変数の指定を省略した場合は、SQL92が指定されたとみなします。

プロシジャルーチンを利用する場合は、SQL95またはSQL96を指定します。

行識別子を利用する場合は、SQL96を指定します。

◆【パラメタの意味】

SQL92:
SQL92仕様とします。
SQL95:
SQL95仕様とします。
SQL96:
SQL96仕様とします。

 

各予約語のレベルにおけるキーワードについては、“SQLリファレンスガイド”を参照してください。

■RDBMSG

◆【指定形式】

RDBMSG = E

◆【環境変数の意味】

SQL文実行時に、エラーメッセーを標準エラー出力に出力するか否かを指定します。エラーメッセージを出力する場合は、Eを指定します。エラーメッセージを標準エラー出力に出力しない場合は、この環境変数を指定しません。

■RDBODBIX

◆【指定形式】

RDBODBIX = ベース部ページ長,インデックス部ページ長,ベース部初期量,インデックス部初期量[,拡張量,拡張契機]

◆【環境変数の意味】

動的SQLを使用して格納構造定義を簡略化したインデックスを定義す場合、インデックスのベース部とインデックス部の割付け量、ページ長などを指定します。単位はキロバイトです。この環境変数を省略した場合は、以下の値が指定されたとみなします。

RDBODBIX  =  2、2、168、32、32、0

◆【パラメタの意味】

ベース部ページ長:
ベース部のページ長を1、2、4、8、16、32の中から指定します。
インデックス部ページ長:
インデックス部のページ長を1、2、4、8、16、32の中から指定します。
ベース部初期量:
ベース部の初期量を2〜2097150の範囲で指定します。
インデックス部初期量:
インデックス部の初期量を2〜2097150の範囲で指定します。
拡張量:
ベース部の拡張量を1〜2097150の範囲で指定します。省略した場合は、32が指定されたとみなします。インデックス部の拡張量は、ベース部の5分の1の値となります。
拡張契機:
インデックスのベース部およびインデックス部の拡張を行うタイミングとして、DSIの空き容量を指定します。つまり、インデックスのDSIの空き容量がここで指定した値になると、インデックスのベース部とインデックス部の拡張が行われます。省略した場合は、0が指定されたとみなします。

■RDBODBTB

◆【指定形式】

RDBODBTB = ページ長,初期量[,拡張量,拡張契機]

◆【環境変数の意味】

動的SQLを使用して格納構造定義を簡略化した表を定義す場合、表のデータ格納域の割付け量、ページ長などを指定します。単位はキロバイトです。この環境変数を省略した場合は、以下の値が指定されたとみなします。

RDBODBTB  =  4,256,64,0

◆【パラメタの意味】

ページ長:
データ格納域のページ長を1、2、4、8、16、32の中から指定します。
初期量:
データ格納域の初期量を2〜2097150の範囲で指定します。
拡張量:
データ格納域の拡張量を1〜2097150の範囲で指定します。省略した場合は、64が指定されたとみなします。
拡張契機:
データ格納域の拡張を行うタイミングとして、表のDSIの空き容量を指定します。つまり、表のDSIの空き容量がここで指定した値になると、表のデータ格納域の拡張が行われます。省略した場合は、0が指定されたとみなします。

■RDBRCVL

◆【指定形式】

RDBRCVL = {RCV | NRCV}

◆【環境変数の意味】

応用プログラムのリカバリ水を指定します。環境変数の指定を省略した場合はRCVが指定されたとみなします。

◆【パラメタの意味】

RCV:
リカバリ機能を使用します。この場合、リカバリを適用しない(rdbrtrコマンドで利用規定に-nを指定している)データベースをアクセスすることはできますが、ログは取得されません。
NRCV:
リカバリ機能を使用しません。この場合、リカバリを適用する(rdbrtrコマンドで利用規定に-nを指定していない)データベースを更新することはできません。

■RDBRTRC

◆【指定形式】

RDBRTRC = 出力レベル,ファイル名

◆【環境変数の意味】

ROUTINE_SNAP機の出力レベルと、出力先ファイル名を指定します。環境変数の指定を省略した場合は、ROUTINE_SNAP機能を使用しないとみなします。

ROUTINE_SNAP機能は、SQL手続き文の実行情報をファイルに出力する機能です。ROUTINE_SNAP機能の詳細および使用方法については、“応用プログラムのデバッグ”を参照してください。

◆【パラメタの意味】

出力レベル:
出力する情報のレベルとして、1または2を指定します。省略した場合は、2が指定されたとみなします。出力レベルの指定と出力情報の対応については、表:出力レベルの指定と出力情報の対応を参照してください。
ファイル名:
SQL手続き文の実行情報の出力先のサーバ側のファイル名を、絶対パスで指定します。

■RDBSIGINF

◆【指定形式】

RDBSIGINF = {YES | NO}

◆【環境変数の意味】

signal関を応用プログラムで利用するか否かを指定します。指定を省略した場合は、YESが指定されたものとみなします。

◆【パラメタの意味】

YES:
signal関数を応用プログラムで利用します。
NO:
signal関数を応用プログラムで利用しません。

■RDBSMEM

◆【指定形式】

RDBSMEM = メモリサイズ

◆【環境変数の意味】

ソート処理のために作業用ソート領としてサーバ側で使用するメモリの大きさを、64〜2147483647の範囲で指定します。単位はキロバイトです。環境変数の指定を省略した場合は、2112が指定されたとみなします。この領域は、RDBプロセスのローカルメモリにセション単位に獲得されます。

■RDBSYDSI

◆【指定形式】

RDBSYDSI

◆【環境変数の意味】

応用プログラムによるデータ操作で、DSIに定義された拡張契(rdbalmdsiコマンドで定義します)を無効とする場合に、この環境変数を指定します。パラメタはありません。

■RDBTRAN

◆【指定形式】

RDBTRAN = {SC | TC}

◆【環境変数の意味】

SQL文が実行中にエラーとなった場合のトランザクションの対処方を指定します。環境変数の指定を省略した場合は、SCが指定されたとみなします。

◆【パラメタの意味】

SC:
各プラットフォームのトランザクションの仕様に従います。
TC:
SQL文の実行がエラーとなった場合に、トランザクションをロールバックします。

■RDBTRC

◆【指定形式】

RDBTRC = 出力レベル,ファイル名[,繰り返し幅]

◆【環境変数の意味】

SQL_SNAP機の出力レベルと、出力先ファイル名を指定します。環境変数の指定を省略した場合は、SQL_SNAP機能を使用しません。

SQL_SNAP機能は、応用プログラムが実行したSQL文の情報をファイルに出力する機能です。SQL_SNAP機能の詳細および使用方法については、“応用プログラムのデバッグ”を参照してください。

◆【パラメタの意味】

出力レベル:
出力する情報のレベルとして、1〜3のいずれかを指定します。ただし、レベル2とレベル3の出力情報は同じです。出力レベルの指定と出力情報の対応は、表:出力レベルの指定と出力情報の対応を参照してください。
ファイル名:
SQL_SNAP機能が出力するSQL文の実行情報の出力先ファイル名を指定します。ファイル名にディレクトリの指定がない場合は、カレントディレクトリが指定されたとみなします。
繰り返し幅:
出力する情報を、ファイルに繰り返し幅でサイクリックに出力する場合に指定します。繰り返し幅は、1〜32768の幅で指定します。出力する情報の単位は、1つのSQL文を1単位とします。省略した場合は、先頭からの情報をすべて出力します。

■RDBWMEM

◆【指定形式】

RDBWMEM = メモリサイズ

◆【環境変数の意味】

作業用テーブとしてサーバ側で使用するメモリのサイズを64〜2147483647の範囲で指定します。単位はキロバイトです。省略した場合は、64が指定されたとみなします。この領域は、RDBプロセスのローカルメモリにセション単位に獲得されます。

■RDBWPATH

◆【指定形式】

RDBWPATH = パス名[[:パス名]・・・]

◆【環境変数の意味】

サーバ側で使用する作業用ソート領および作業用テーブとして、サーバ側での獲得先ディレクトリを指定します。


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