PRIMECLUSTER Global File Services 説明書 4.1 (Solaris(TM) 10 オペレーティングシステム版)
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付録C トラブルシューティング> C.3 代表的なトラブル対処方法

C.3.1 I/Oエラー発生時の対処方法

 「sfcfs...:read error」のメッセージは、ディスクからファイルシステムデータを読む処理中に I/O エラーが発生したことを示しています。また、「sfcfs...:write error」のメッセージはファイルシステムデータをディスクに書き込む処理中に I/O エラーが発生したことを示しています。

 これらのエラーメッセージが出た場合は、I/O の経路または装置に故障が発生したことを示しているため、復旧処理が必要です。

 以下の手順で、復旧処理を行います。

1. 問題の発生したファイルシステム、パーティションを特定する。

 エラーメッセージの中のデバイス番号をキーに GFS 共用ファイルシステムの管理コマンド sfcinfo(1M) により特定できます。
# sfcinfo -d デバイス番号 <Enter>

2.「sfcfs...:write error」が発生した場合

 このエラーは、メモリ上で更新したファイルシステム情報がディスクに反映できていないことを示しています。この場合には、アンマウントする前に、ファイルシステム内のファイルをバックアップすることをお勧めします。アンマウントすると更新した情報が失われます。

3. 問題が発生したファイルシステムをアンマウントする。

 該当ファイルシステムをアンマウントします。

4. 問題が発生したファイルシステムを修復する。

 問題の発生したパーティションのファイルシステムデータの複製を作成後、 fsck_sfcfs(1M) によりファイルシステムの整合性を回復します。ファイルシステム修復は、アップデートログリプレイ、フルチェックの順番で行う必要があります。
# fsck -F sfcfs -o log 特殊ファイル名 <Enter>
# fsck -F sfcfs -o nolog 特殊ファイル名 <Enter>

5. 問題が発生したファイルシステムを修復できない場合

 4.の手順で修復されない場合は、問題箇所を交換後、ファイルシステムを再作成し、バックアップしておいたデータをリストアします。

 GDS のボリュームの I/O エラーの対処については、“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書 (Solaris(TM) オペレーティングシステム版)”の“トラブルシューティング”を参照してください。
 バックアップおよびリストアの詳細については、本書の“第13章 ファイルシステムのバックアップとリストア”を参照してください。

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