Interstage Job Workload Server 解説書
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目次
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1.3 機能構成
バッチ実行基盤を構成する環境は、以下のとおりです。
各機能の関係は、以下のとおりです。
各環境における機能の構成要素について説明します。
バッチ実行基盤の開発環境は、バッチジョブ定義を開発するApworksのプラグインである“バッチジョブ定義エディタ”、およびアプリケーションを開発するNetCOBOLなどの開発環境で構成しています。バッチジョブ定義エディタは、ジョブで使用するアプリケーション、ファイル資源の事前排他獲得などを定義する“バッチジョブ定義”の作成に使用します。
アプリケーションは、NetCOBOLなどの開発環境を使用して作成し、バッチジョブ定義から呼び出します。バッチジョブ定義から呼び出すアプリケーションをバッチ実行基盤では、“バッチアプリケーション”と呼びます。
バッチジョブ定義、およびバッチアプリケーションの概要は、以下のとおりです。
- バッチジョブ定義
バッチジョブ定義は、実行するアプリケーションや使用するファイル資源、実行条件などを定義したものです。バッチジョブ定義エディタによりバッチジョブ定義を作成すると、バッチジョブ定義エディタを導入しているWindows(R)上に“バッチジョブ定義ファイル”が生成されます。
- バッチアプリケーション
バッチアプリケーションは、ワークユニットで実行するアプリケーションです。バッチ実行基盤では、以下のアプリケーションをサポートしています。
- COBOLアプリケーション(共用オブジェクト)
- コマンド
- シェルスクリプト
バッチ実行基盤の実行制御プログラムです。システムの状況に対応したジョブの実行多重度制御、バッチジョブ定義に従ったアプリケーション間のファイル排他制御などを処理します。
バッチ実行環境は、“バッチ受付サービス”、“バッチ実行サービス”、および“バッチワークユニット”から構成しています。
バッチ実行基盤は、ジョブをスケジュールする機能がありません。このため、ジョブを円滑に運用する場合は、バッチ実行基盤とジョブスケジューラ製品を組み合わせて使用します。ジョブスケジューラ製品のジョブ実行制御機能は、バッチ受付サービスが存在するサーバに配置する必要があります。
- バッチ受付サービス
バッチ受付サービスは、ジョブスケジューラ製品や運用者(オペレータ)より、ジョブを受け付け、バッチジョブ定義を解析し、ジョブの終了までを管理します。また、ジョブを流量制御して、バッチ実行サービスにジョブを実行依頼します。
- バッチ実行サービス
バッチ実行サービスは、受け付けたジョブを実行するバッチワークユニットに処理依頼します。ジョブの実行の依頼を受け付けた場合は、ジョブで使用する資源の事前排他を獲得し、実行対象のバッチワークユニットでジョブを実行します。ジョブが終了すると、資源の排他の解放などを行い、ジョブの実行結果をバッチ受付サービスに通知します。
- バッチワークユニット
バッチアプリケーションを実行するためのワークユニットです。
システムの運用、および保守の各工程において、ログ機能を提供しています。ログ機能を利用することにより、バッチ実行基盤を使用するうえで、システムの稼働状況、およびジョブの実行履歴を確認するためのログを採取できます。アプリケーションの実行結果を含めたジョブの実行結果も確認できます。
バッチ実行基盤では、以下のログを提供します。
- 実行履歴ログ
バッチ受付サービスの稼働状況や操作状況、ジョブの処理状況などをテキスト形式で参照できるログです。実行履歴ログを稼働日ごとに分割して出力するため、稼働日ごとのログの採取が簡単にできます。
- ジョブログ
ジョブの展開結果、ジョブステップ(バッチアプリケーション)の実行開始時間/終了時間、アプリケーションが出力した実行結果、終了コードなどが参照できるログです。ジョブログへのジョブの情報量は、バッチジョブ定義、およびジョブ投入時に設定します。ジョブログを参照することで、ジョブが異常終了した場合などの対処が簡単になります。
バッチジョブ定義を格納するデータベース(バッチジョブ定義データベース)を配置した環境です。
バッチ実行基盤の運用環境の作成、業務運用などを行うために、以下を提供します。
- 環境構築コマンド
バッチ実行基盤の運用環境を作成するためのコマンドです。
- 運用操作コマンド(ジョブの操作など)
バッチ実行基盤の操作、およびジョブの投入/停止などを行うためのコマンドです。
- 保守コマンド
バッチ実行基盤の環境を退避/復元するコマンドです。
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