NMCサーバ 2.2
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4.2 運用変更と状態表示

 運用変更と状態表示について説明します。

4.2.1 運用変更コマンド(ctlnmcgw)

 ctlnmcgwコマンドを使用することによって、ワークステーションのデバイスとホストのLUを、NMCサーバを停止させることなく、動的に変更できます。以下に、デバイスとLUの対応付けの変更方法を説明します。

1) 切り換えを行うデバイスのエミュレータを終了させます。

2) 次のコマンドにより、対応付けを変更します。

  # /opt/FSUNnet/bin/ctlnmcgw -c linetype wsname devname luname

 

3) コマンド実行後の出力形式は、以下のとおりです。

  Old: linetype wsname devname(devtype) - luname(type)
  New: linetype wsname devname(devtype) - luname(type)

 

4) デバイスのエミュレータを起動します。
   以下に、ctlnmcgwコマンドを使用する際の注意事項を示します。

   “図4.1”に、ctlnmcgwコマンドの使用例を示します。

図4.1 ctlnmcgwコマンドの使用例-1
図4.1 ctlnmcgwコマンドの使用例-2
図4.1 ctlnmcgwコマンドの使用例-3

図4.1 ctlnmcgwコマンドの使用例

4.2.2 状態表示コマンド(dspnmcgw)

 dspnmcgwコマンドを使用することによって、ワークステーションのデバイスとホストのLUの対応付けが表示されます。ネットワークオペレータは、本コマンドによりネットワーク構成の状態を把握し、的確な運用を行うことができます。

4.2.2.1 dspnmcgwコマンドの記述形式

 以下に、dspnmcgwコマンドの記述形式を示します。
  # /opt/FSUNnet/bin/dspnmcgw [ −w [ linetype [ wsname … ] ] ] 
                              [ −l [ type [ luname … ] ] ]
                              [ −u ]
  • -w [linetype [ wsname・・・]]
      linetype(タイプ別情報)で指定されたwsname(ワークステーション名)配下のデバイスの対応付けおよびデバイスの状態を表示します。
      wオプションのみを指定した場合、全ワークステーション配下のデバイスの対応付けを表示します。
      wオプションとlinetypeを指定した場合は、そのlinetypeの全ワークステーション配下のデバイスの対応付けを表示します。wsnameに“any”を指定した場合は、“any”配下の全ワークステーション配下のデバイスの対応付けを表示します。
linetype
タイプ別情報を1文字(l:LNDFC、t:TCP/IP)で指定します。
wsname
ワークステーション名を指定します。
  • -l [type[luname・・・]]
      typeで指定されたLUの接続種別のホストLUとデバイスの対応付けおよびLUの状態を表示します。
      lunameを指定する場合は、LUの接続種別も必ず指定します。
      -lオプションのみを指定した場合、ホストLUの対応付けおよびLUの状態をすべて表示します。
      LUの接続種別のみを指定した場合は、指定されたLUの接続種別配下のLUの対応付けおよびLUの状態をすべて表示します。
      typeとLU名に“any”を指定した場合は、指定されたLUの接続種別配下の動的獲得LUとデバイスの対応付けおよびLUの状態をすべて表示します。
type
LU名の接続種別を1文字(v:FNA-BASE二次局)で指定します。
luname
LU名を指定します。
  • -u
      現在接続されているLU数を表示します。

備考) オプション指定が無い場合は、-wオプションと同様の表示形態となります。

 

また、以下にコマンド実行後の出力形式を示します。

1) dspnmcgw -wコマンドの場合

linetype
 linename
   wsname:devname(devtype) - luname(type)   状態
           devname(devtype) - luname(type)   状態
                      ・
                      ・
 linename
   wsname:devname(devtype) - luname(type)   状態
           devname(devtype) - luname(type)   状態
                      ・
                      ・
linetype
 linename
   wsname:devname(***)     - any   (***)    状態
           devname(***)     - any   (***)    状態
                      ・
                      ・
linetype
 linename
   wsname:****** (devtype) - luname(type)   状態
           ****** (devtype) - luname(type)   状態
                      ・
                      ・
┐
│
│
│
│
│固定定義の場合
│
│
│
│
┘
┐
│linetypeがLNDFCでany
│を使用し、状態が使用中
│以外の場合
│
┘
┐
│linetypeがTCP/IPでany
│を使用し、状態が使用中
│以外の場合
│
┘

  • linetype
      タイプ別情報を表示します。
  • linename
      ラインタイプがLNDFCの場合にライン名を表示します。
  • wsname
      ワークステーション名を表示します。
  • devname
      デバイス名を表示します。
  • devtype
      デバイスタイプを表示します(dsp:ディスプレイ、prt:プリンタ)。
  • luname
      LU名を表示します。
  • type
      LUの接続種別名(VCP:FNA-BASE二次局)を表示します。
  • grpname
      グループ名を表示します。
  • 状態
      状態(used:使用中、usable:使用可能、unusable:使用不可)を表示します。

 

2) dspnmcgw -lコマンドの場合

luname(type):
 linetype  linename  wsname  devname(devtype) 状態
 linetype  linename  wsname  devname(devtype) 状態
                      ・
                      ・
luname(type):
 linetype            any     ****** (devtype) 状態
                      ・
                      ・
┐
│
│固定定義の場合
│
┘
┐linetypeがTCP/IPま
│たはLNDFCでanyを使
│用し、状態が使用中
┘以外の場合

  • luname
      LU名を表示します。
  • type
      LUの接続種別名(VCP:FNA-BASE二次局)を表示します。
  • linetype
      タイプ別情報を表示します。
  • linename
      ラインタイプがLNDFCの場合にライン名を表示します。
  • wsname
      ワークステーション名を表示します。
  • devname
      デバイス名を表示します。
  • devtype
      デバイスタイプを表示します(dsp:ディスプレイ、prt:プリンタ)。
  • grpname
      グループ名を表示します。
  • 状態
      状態(used:使用中、usable:使用可能、unusable:使用不可)を表示します。

 

3) dspnmcgw -uコマンドの場合

 LUCNT/LUNUM:通信中のLU数/定義LU数

4.2.2.2 dspnmcgwコマンドの使用例

以下にdspnmcgwコマンドの使用例を示します。

− dspnmcgw -wでLNDFCの1ワークステーション(ws01)の状態を表示する場合

# dspnmcgw -w l ws01 ← 入力するコマンド
LNDFC
 line01
   ws01 : dev01 (dsp) - lu001 (VCP) used.
           dev02 (prt) - lu002 (VCP) usable.
           dev03 (dsp) - lu003 (VCP) unusable.
┐←出力されるメッセージ
│
│
│
┘

 

− dspnmcgw -wでTCP/IPの“any”配下のワークステーションの状態を表示する場合

# dspnmcgw -w t any ← 入力するコマンド
TCP/IP
    ws01   :#1     (dsp) - lu001(VCP) used.
           :#2     (prt) - lu002(VCP) used.
             (注)
TCP/IP
    any    :****** (dsp) - lu003(VCP) usable.
┐←出力されるメッセージ
│
│
│
│
┘

    注) any の場合、devname が無いため、wsname.# 数字によってデバイスの識別をしています。

 

− dspnmcgw -lでLNDFCの1ホストLUの状態を表示する場合

# dspnmcgw -l v lu001 ← 入力するコマンド
lu001(vcp):
  LNDFC    line01  ws01  dev01 (dsp)   used.
                   ws01  dev03 (dsp)   usable.
                   ws02  dev01 (dsp)   usable.
┐←出力されるメッセージ
│
│
┘

 

− dspnmcgw -lでTCP/IPの“any”配下のホストLUの状態を表示する場合

# dspnmcgw -l v lu010 ← 入力するコマンド
lu010 (VCP):
  TCP/IP   ws01    #1   (dsp)   used.
  TCP/IP   any   *****  (dsp)   usable.
┐←出力されるメッセージ
│
┘

 

− dspnmcgw -uで接続されているLU数を表示する場合

# dspnmcgw -u ← 入力するコマンド
LUCNT/LUNUM: 通信中のLU数/定義LU数 ←出力されるメッセージ

 

dspnmcgwコマンドの使用上の注意事項を以下に示します。

  • FNA-BASEが停止中やモデムの電源が入っていない等の状態でdspnmcgwコマンドを使用しても、LUの状態が“usable”と表示される場合があります。
  • ワークステーション側のLANケーブルが切断された状態でdspnmcgwコマンドを使用しても、ワークステーションの状態が“used”または“usable”と表示される場合があります。
  • エミュレータを起動中、ワークステーションの電源が切断された状態でdspnmcgwコマンドを使用しても、ワークステーションの状態は“used”または“usable”と表示される場合があります。
  • dspnmcgwコマンドでWS名に“any”を指定する場合、他のWS名と同時に指定しないでください。指定した場合他のWS名の状態のみ表示されます。

      良い例:○  dspnmcgw -w l any
      悪い例:×  dspnmcgw -w l any ws01 ws02


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