NMCサーバ 2.2
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3.3 簡易環境設定(nmcsvtool)

 ここでは、簡易環境設定ツールについて説明します。

3.3.1 簡易環境設定ツール概要

 簡易環境設定ツール(nmcsvtool)の起動方法および画面遷移について説明します。

3.3.1.1 起動方法

 簡易環境設定ツール(nmcsvtool)は管理者権限のユーザにて、Xウィンドウ上のアプリケーションとして起動されます。
 また、簡易環境設定ツール(nmcsvtool)は、Xウィンドウの端末エミュレータ上で以下のコマンドを入力することにより起動されます。
  # /opt/FSUNnet/bin/nmcsvtool

注)  NMCサーバ環境設定(環境設定ツール/簡易環境設定ツール)を複数起動した場合、動作に不具合が発生することがあります。もし、複数起動してしまった場合は、すべてのNMCサーバ環境設定(環境設定ツール/簡易環境設定ツール)をキャンセル終了して再度起動し直してください。

3.3.1.2 画面遷移

“図3.35”にNMCサーバ簡易環境設定の画面遷移を示します。

図3.35 NMCサーバ簡易環境設定の画面遷移

図3.35 NMCサーバ簡易環境設定の画面遷移

注1)プレフィックス変更の場合。
注2)ライン変更の定義で、各タイプ種別の設定を行った画面が順に表示されます。ただし、LNDFCはライン数に1〜9を、TCP/IPは“はい”を設定した場合に表示されます。
注3)動的LU有りの場合。

3.3.2 ライン構成の定義画面での設定

ライン構成の定義では、以下の設定を行います。
下記の設定を完了した後、『適用』ボタンを押下します。
“図3.36”にライン構成の定義画面を示します。

図3.36 ライン構成の定義画面

図3.36 ライン構成の定義画面

−LNDFC(ライン数)
 LNDFCラインを使用する場合は、ライン数を設定します。定義できるライン数は、最大9ラインです。 LNDFCラインを使用しない場合は、“0”を設定します。なお、“0”を設定した場合は、必ずTCP/IPを“はい”に設定してください。
 また、以下の場合にはメッセージが出力されます。
 数字以外の文字が指定された場合、エラーメッセージが出力されますので、“0〜9”の数字で再設定してください。
−TCP/IP
 TCP/IPラインを使用する場合は“はい”を、使用しない場合は“いいえ”を選択します。
 デフォルト値として、“いいえ”が選択されています。
 TCP/IPラインは1ラインだけの設定になります。
−ワークステーション種別
 構成するワークステーション種別を、プルダウンメニューの“fmr”、“fmv”、“fmg”、“ds90”、“f9450”、“pc98”、“j3100”、“ps55”、“sfamily”、および“any”の中からいずれか1つを選択します。
 デフォルト値として、“any”が選択されています。
 簡易環境設定では、ワークステーション種別は全ワークステーション同一となります。
−WS→DSデータ長
 ワークステーションからNMCサーバに送信されるデータのサイズを指定します。
 データサイズは、“256”、“1032”、“4104”(バイト)の中からいずれか1つを選択します。
デフォルト値として、“256”が選択されています。
 注)環境設定ツール(nmcsvconf)では、端末間データ長と表現されます。
   また、コンソールメッセージでは、rmodsizeと表現されます。

−デバイス接続形態
 ワークステーションのデバイス接続形態を、プルダウンメニューの“MLT”、“DUT”、“BCD”の中からいずれか1つを選択します。
 デフォルト値として、“DUT”が選択されています。
 簡易環境設定では、デバイス接続形態は全ワークステーション同一となります。
−プレフィックス変更
 WSおよびLU名の固定の頭部をプレフィックスと呼びます。
 プレフィックス変更は、簡易環境設定のデフォルトで定義されているWS名およびLU名のプレフィックスを変更する場合に指定します。
 プレフィックス名を変更する場合は“はい”、変更しない場合は“いいえ”を選択します。
 デフォルト値として“いいえ”が選択されています。

3.3.3 プレフィックス変更画面での設定

プレフィックス変更画面では、以下の設定を行います。
下記の設定を完了した後、『適用』ボタンを押下します。
“図3.37”にプレフィックス変更画面を示します。

図3.37 プレフィックス変更画面

図3.37 プレフィックス変更画面

−WS名(LNDFC)
 LNDFCライン配下で定義するWS名のプレフィックスを変更する場合、英字で始まる英数字を4文字以内で設定します。
 デフォルト値として“wsl”が表示されています。
 また、以下の場合には、メッセージが出力されます。
 不当な文字(空白、バックスラッシュ、#、全角数字等)が設定された場合、エラーメッセージが出力されますので、正当な英数字のみで再度設定してください。
−WS名(TCP/IP)
 TCP/IPライン配下で定義するWS名のプレフィックスを変更する場合、英字で始まる英数字を4文字以内で設定します。
 デフォルト値として“wst”が表示されています。
 また、以下の場合には、メッセージが出力されます。
 不当な文字(空白、バックスラッシュ、#、全角数字等)が設定された場合、エラーメッセージが出力されますので、正当な英数字のみで再度設定してください。
−静的LU名(dsp)
 ディスプレイの静的LU名のプレフィックスを変更する場合、英字で始まる英数字を4文字以内で設定します。
 デフォルト値として“lusd”が表示されています。
 また、以下の場合には、メッセージが出力されます。
 不当な文字(空白、バックスラッシュ、#、全角数字等)が設定された場合、エラーメッセージが出力されますので、正当な英数字のみで再度設定してください。
−静的LU名(prt)
 プリンタの静的LU名のプレフィックスを変更する場合、英字で始まる英数字を4文字以内で設定します。
 デフォルト値として“lusp”が表示されています。
 また、以下の場合には、メッセージが出力されます。
 不当な文字(空白、バックスラッシュ、#、全角数字等)が設定された場合、エラーメッセージが出力されますので、正当な英数字のみで再度設定してください。
−動的LU名(dsp)
 ディスプレイの動的LU名のプレフィックスを変更する場合、英字で始まる英数字を4文字以内で設定します。
 デフォルト値として“ludd”が表示されています。
 また、以下の場合には、メッセージが出力されます。
 不当な文字(空白、バックスラッシュ、#、全角数字等)が設定された場合、エラーメッセージが出力されますので、正当な英数字のみで再度設定してください。
−動的LU名(prt)
 プリンタの動的LU名のプレフィックスを変更する場合、英字で始まる英数字を4文字以内で設定します。
 デフォルト値として“ludp”が表示されています。
 また、以下の場合には、メッセージが出力されます。
 不当な文字(空白、バックスラッシュ、#、全角数字等)が設定された場合、エラーメッセージが出力されますので、正当な英数字のみで再度設定してください。
正常に設定が完了したら、『適用』ボタンを押下します。

3.3.4 LNDFC−WS情報の定義画面

LNDFC−WS情報の定義画面では、以下の設定を行います。
下記の設定を完了した後、『適用』ボタンを押下します。
“図3.38”にLNDFC−WS情報の定義画面を示します。

図3.38 LNDFC−WS情報の定義画面

図3.38 LNDFC−WS情報の定義画面

−ライン名
 ライン名は、LNDFCコンフィグレーションファイル(/etc/opt/FSUNnet/lndfc/lndfc.config)に定義してある名前を設定します。
 名前が不明な場合は、『選択』ボタンを選ぶことでポップアップメニューの選択リストの中から選ぶことができます。また、LNDFCコンフィグレーションファイルに無い名前を設定することも可能ですが、簡易環境設定後、LNDFCコンフィグレーションファイルにその名前を設定する必要があります。
 また、以下の場合にはメッセージが出力されます。
 設定済のライン名を指定した場合、エラーメッセージが出力されますので、未設定のライン名を設定してください。
 LNDFCコンフィグレーションファイル(/etc/opt/FSUNnet/lndfc/lndfc.config)に定義されていないライン名を指定した場合、警告メッセージが出力されますが、処理は継続できます。
 簡易環境設定終了後、LNDFCコンフィグレーションファイルを変更してください。
−静的WS数
 LUとの対応付けを固定でおこなうワークステーションの台数を設定します。
 対象となるワークステーションが無い場合は、“0”を設定してください。
 また、以下の場合にはメッセージが出力されます。
 数字以外の文字が設定された場合、エラーメッセージが表示されますので、数字で再度設定してください。
 許容台数を越える数値が設定された場合、エラーメッセージが表示されますので、数字で再度設定してください。
 ※ 許容台数については、“3.3.7 注意事項”を参照してください。
−動的WS数
 LUとの対応付けを動的に行うワークステーションの台数を設定します。
 対象となるワークステーションが無い場合は、“0”を設定してください。
 また、以下の場合にはメッセージが出力されます。
 数字以外の文字が設定された場合、エラーメッセージが表示されますので、数字で再度設定してください。
 許容台数を越える数値が設定された場合、エラーメッセージが表示されますので、数字で再度設定してください。
 ※ 許容台数については、“3.3.7 注意事項”を参照してください。
正常に処理が終了したら、『適用』ボタンを押下します。

3.3.5 TCP/IP−WS情報の定義画面

LNDFC−WS情報の定義画面では、以下の設定を行います。
下記の設定を完了した後、『適用』ボタンを押下します。
“図3.39”にTCP/IP−WS情報の定義画面を示します。

図3.39 TCP/IP−WS情報の定義画面

図3.39 TCP/IP−WS情報の定義画面

−静的WS数
 LUとの対応付けを固定でおこなうワークステーションの台数を設定します。
 対象となるワークステーションが無い場合は、“0”を設定してください。
 また、以下の場合にはメッセージが出力されます。
 数字以外の文字が設定された場合、エラーメッセージが表示されますので、数字で再度設定してください。
 許容台数を越える数値が設定された場合、エラーメッセージが表示されますので、数字で再度設定してください。
 ※ 許容台数については、“3.3.7 注意事項”を参照してください。
−動的WS
 動的なワークステーションを設定する場合は“はい”を、設定しない場合は“いいえ”を設定します。
 デフォルト値として“いいえ”が表示されています。
 正常に処理が終了したら、『適用』ボタンを押下します。

3.3.6 動的LU情報の定義画面

動的LU情報の定義画面では、以下の設定を行います。
下記の設定を完了した後、『適用』ボタンを押下します。
“図3.40”に動的LU情報の定義画面を示します。

図3.40 動的LU情報の定義画面

図3.40 動的LU情報の定義画面

−dsp LU数
 ディスプレイのデバイスと接続する動的LUの数を設定します。対象となるLUが無い場合は、“0”を設定してください。
 また、以下の場合にはメッセージが出力されます。
 数字以外の文字が設定された場合、エラーメッセージが表示されますので、数字で再度設定してください。
 許容台数を越える数値が設定された場合、エラーメッセージが表示されますので、数字で再度設定してください。
 動的dsp LUが必要(LNDFC、動的有り、MLTまたはDUTまたはBCD)なのに設定されていない場合は、エラーメッセージが出ますので、1以上のLU数を設定してください。
 ※ 許容台数については、“3.3.7 注意事項”を参照してください。

−prt LU数
 プリンタのデバイスと接続する動的LUの数を設定します。対象となるLUが無い場合は、“0”を設定してください。
 また、以下の場合にはメッセージが出力されます。
 数字以外の文字が設定された場合、エラーメッセージが表示されますので、数字で再度設定してください。
 許容台数を越える数値が設定された場合、エラーメッセージが表示されますので、数字で再度設定してください。
 動的prt LUが必要(LNDFC、動的有り、MLTまたはDUTまたはBCD)なのに設定されていない場合は、エラーメッセージが出ますので、1以上のLU数を設定してください。
 ※ 許容台数については、“3.3.7 注意事項”を参照してください。
 正常に処理が終了したら、『適用』ボタンを押下します。

3.3.7 注意事項

登録可能なWS数を“表3.2”に示します。
表3.2 登録可能なWS数
ラインタイプ
接続形態(入力フィールド)
MLT
DUT
BCD
LNDFC静的WS数
a
e
i
動的WS数
b
f
j
TCP/IP静的WS数
c
g
k
動的WS数
d
h
l
注) TCP/IPの動的WSは、1デバイスと考えます。
−MLTの場合
(a+b+c)×5+d ≦ 255
−DUTの場合
(e+f+g)×2+h ≦ 255
−BCDの場合
(i+j+k)×1+l ≦ 255

3.3.8 簡易環境設定ツール定義例

“図3.41”に示すネットワーク構成の例を、簡易環境設定ツールで定義するための設定例を説明します。
“図3.42”に設定例を、“図3.43”にCU-DEV一次局環境定義ファイルを、“図3.44”に中継機能定義ファイルを示します。

図3.41 ネットワーク構成例

図3.41 ネットワーク構成例

 

図3.42 設定例

図3.42 設定例

 

line linename=lndfc001 type=LNDFC
ws wsname=wsl001 resptim=60 rmodsize=256
dev devname=dev001
dev devname=dev002
ws wsname=wsl002 resptim=60 rmodsize=256
dev devname=dev001
dev devname=dev002
line linename=lndfc002 type=LNDFC
ws wsname=wsl003 resptim=60 rmodsize=256
dev devname=dev001
dev devname=dev002
ws wsname=wsl004 resptim=60 rmodsize=256
dev devname=dev001
dev devname=dev002
ws wsname=wsl005 resptim=60 rmodsize=256
dev devname=dev001
dev devname=dev002
line linename=tcpip001 type=TCPIP
ws wsname=wst001 resptim=60 rmodsize=256
dev devname=dev001
dev devname=dev002
ws wsname=any resptim=60 rmodsize=256

図3.43 CU-DEV一次局環境定義ファイル

nmccntl lumax=32
line linetype=LNDFC
ws wsname=wsl001 wskind=any
ludev luname=lusd001 devname=dev001 devtype=dsp
ludev luname=lusp001 devname=dev002 devtype=prt
ws wsname=wsl002 wskind=any
ludev luname=lusd002 devname=dev001 devtype=dsp
ludev luname=lusp002 devname=dev002 devtype=prt
ws wsname=wsl003 wskind=any
ludev luname=lusd003 devname=dev001 devtype=dsp
ludev luname=lusp003 devname=dev002 devtype=prt
ws wsname=wsl004 wskind=any
ludev luname=lusd003 devname=dev001 devtype=dsp
ludev luname=lusp003 devname=dev002 devtype=prt
ws wsname=any wskind=any
ludev luname=ludd001 devname=dev001 devtype=dsp
ludev luname=ludp001 devname=dev002 devtype=prt
line linetype=TCPIP
ws wsname=wst001 wskind=any
ludev luname=lusd005 devname=dev001 devtype=dsp
ludev luname=lusp005 devname=dev002 devtype=prt
ws wsname=any wskind=any
ludev luname=ludd001 devname=dev001 devtype=dsp
ludev luname=ludp001 devname=dev002 devtype=prt

図3.44 中継機能環境定義ファイル


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