Systemwalker OperationMGR リファレンスマニュアル - Microsoft(R) Windows NT(R)/Windows(R) 2000/Windows Server(TM) 2003 -
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上へ第2章 ジョブスケジューラコマンド
上へ2.2 一般ユーザ向けコマンド
上へ2.2.1 jobschsetnetコマンド

2.2.1.2 ジョブ制御文

ジョブの登録情報を設定する制御文です。なお、ジョブ制御文を指定する時は、ジョブネット制御文を必ず直前に指定してください。

■記述形式

◆ジョブ実行制御属性のジョブ制御文(GLOVIA-CジョブまたはGLOVIA-Cビジネスオブジェクト以外の場合)

image

注1)  jobnameオペランドは、JOBキーワードのすぐ後に指定してください。
注2)  jobnumberオペランドは、jobnameオペランドのすぐ後に指定してください。
注3) pre_job_endcodeオペランドを指定する場合、pre_jobオペランドに先行ジョブ番
      号が1つだけ指定されている必要があります。
注4) pre_job_endcodeオペランドは、jobattrオペランドと同時に指定することはでき
      ません。
注5)  再起動ポイントはジョブネットを構成するジョブの中で1つのジョブだけに設定で
    きます。
注6)  “GLJO”,“GLBO”,“INTS”以外の値を指定してください。
注7)  resource_attrオペランドは、resourceオペランドのすぐ後に指定してください。
注8)  アイコン種別で子ジョブネット“JNET”を指定する場合には、指定できません。
注9)  envvalueオペランドは、envnameオペランドのすぐ後に指定してください。
注10)  stserrfileオペランドとは同時に指定できません。
(*):  必ず指定してください。

◆ジョブ実行制御属性のジョブ制御文(GLOVIA-CジョブまたはGLOVIA-Cビジネスオブジェクトの場合)

image

注1)  processnameオペランドは、JOBキーワードのすぐ後に指定してください。
注2)  execnameオペランドは、processnameオペランドのすぐ後に指定してください。
注3)  GLOVIA-Cビジネスオブジェクトの場合は、必ず指定してください。
注4)  jobnumberオペランドは、execnameオペランドまたはobjectparmオペランドのすぐ
     後に指定してください。
注5) pre_job_endcodeオペランドを指定する場合、pre_jobオペランドに先行ジョブ番
      号が1つだけ指定されている必要があります。
注6) pre_job_endcodeオペランドは、jobattrオペランドと同時に指定することはでき
      ません。
注7)  再起動ポイントはジョブネットを構成するジョブの中で1つのジョブだけに設定でき
     ます。
注8)  GLOVIA-Cジョブの場合は“GLJO”を、GLOVIA-Cビジネスオブジェクトの場合は“GLBO
    ”を必ず指定してください。
注9)  resource_attrオペランドは、resourceオペランドのすぐ後に指定してください。
(*):  必ず指定してください。

◆Interstage属性のジョブ制御文

image

注1)  workunitnameオペランドは、JOBキーワードのすぐ後に指定してください。
注2)  jobnumberオペランドは、workunitnameオペランドのすぐ後に指定してください。
注3)  必ず“INTS”を指定してください。Interstage属性のジョブネットに“INTS”以外
      を指定した場合またはInterstage属性以外のジョブネットに“INTS”を指定した場合、
      jobschsetnetコマンドが異常終了します。
注4)  resource_attrオペランドは、resourceオペランドのすぐ後に指定してください。
(*):  必ず指定してください。

■制御文の説明

◆(1) JOB

ジョブ制御文の開始を表すキーワードです。

◆(2) ジョブ

ジョブとして起動するバッチプログラム名、コマンド名、またはプログラム名を64バイト以内で指定します。仮名半角およびユーザ定義文字を含むことはできません。

アイコン種別で子ジョブネット“JNET”を指定する場合、子ジョブネットのジョブネット名を指定します。

◆(3) ジョブ番号

ジョブに対応する番号を1〜255の数字から割り当てます。ジョブの実行順序に従い、重複しないように番号を割り当てます。先行ジョブから後続ジョブへ昇順になるように番号を割り当てます。

◆(4) ジョブ実行制御でのジョブ名

個々のジョブを区別するためのジョブ名を64バイト以内で指定します。/?*;,\”<>|:()空白、仮名半角およびユーザ定義文字を含むことはできません。ジョブ実行制御で使用するジョブ名としても利用されます。

◆(5) コメント

ジョブへのコメントを64バイト以内で指定します。仮名半角およびユーザ定義文字を含むことはできません。

◆(6) ディレクトリ

ジョブ実行制御のqsubコマンドを実行するディレクトリを64バイト以内で指定します。空白、仮名半角、ユーザ定義文字を含むことはできません。

◆(7) 先行ジョブ番号

先行ジョブのジョブ番号を指定します。先行ジョブ番号を複数指定する場合は、コンマ“,”で区切り、昇順に並べてください。なお、先行ジョブに指定したジョブは、事前に定義されている必要があります。本指定を省略した場合は、先頭ショブとなります。

◆(8) 先行ジョブの終了コードによる起動条件

先行ジョブの終了コードにより、後続ジョブの起動条件を切り分けたい場合に指定します。比較条件の場合と範囲条件の場合とで記述形式が異なります。

なお、先行ジョブが正常終了する条件と矛盾した実行条件を指定した場合はエラーとなります。指定する条件以上の値が先行ジョブの正常終了上限値に設定されているか、または先行ジョブに“終了コードに関わらず正常”が指定されていることを確認してください。

比較条件の場合

記述形式を以下に示します。

pre_job_endcode 判定用演算子,先行ジョブの終了コードと比較する値

判定用演算子は、以下の6種類です。なお、先行ジョブの終了コードと比較する値には0から255までの整数値を設定します。

EQ(EQual):
“先行ジョブの終了コードと比較する値”と等しい
NE(Not Equal):
“先行ジョブの終了コードと比較する値”と等しくない
GT(Greater Than):
“先行ジョブの終了コードと比較する値”より大きい
GE(Greater than Equal to):
“先行ジョブの終了コードと比較する値”以上
LT(Less Than):
“先行ジョブの終了コードと比較する値”より小さい
LE(Less than Equal to):
“先行ジョブの終了コードと比較する値”以下

範囲条件の場合

記述形式を以下に示します。

pre_job_endcode 判定用演算子1,比較値1,判定用演算子2,比較値2

“比較値1”および“比較値2”には、0から255までの整数値を指定し、“比較値1”には“比較値2”より小さい数値を指定します。

“判定用演算子1”には、以下のいずれかを指定します。

GT(Greater Than):
“先行ジョブの終了コードと比較する値”より大きい
GE(Greater than Equal to):
“先行ジョブの終了コードと比較する値”以上

“判定用演算子2”には、以下のいずれかを指定します。

LT(Less Than):
“先行ジョブの終了コードと比較する値”より小さい
LE(Less than Equal to):
“先行ジョブの終了コードと比較する値”以下

◆(9) 終了コードに関わらず正常

ジョブの終了コードを無視する場合、“ON”を指定します。“ON”を指定すると、終了コードに関係なくジョブは正常終了となり、後続のジョブを実行します。

◆(10) 出力を保存しない

ジョブの標準出力/エラー出力を参照しない場合に“ON”を指定します。“ON”を指定すると、ジョブの標準出力/エラー出力は保存されません。

◆(11) 再起動ポイント

ジョブネットの再起動時このジョブから起動する場合に“ON”を指定します。再起動ポイントは、ジョブネットを構成するジョブの中で1つのジョブにだけ設定できます。なお、リカバリジョブには再起動ポイントを指定することはできません。

◆(12) 正常終了コード上限値

ジョブが正常に終了したか、異常終了したかを判断する値を指定します。

ジョブの終了コードが、0以上、正常終了コード上限値以下の場合、ジョブは正常に終了したと見なされます。ジョブの終了コードが、正常終了コード上限値で指定した値よりも大きい場合、ジョブは異常終了したと見なされます。

指定できる範囲は0から255までです。省略した場合は、0になります。

[ジョブネット起動パラメタの定義]ウィンドウで疑似正常状態を有効にしている場合、ジョブの状態は、終了コード0のジョブが“正常終了”状態、終了コードが1以上正常終了コード上限値以下のジョブは“疑似正常”として、区別して表示されることに注意してください。

◆(13) 実行予測時間

ジョブの実行予測時間を指定します。指定できる範囲は、1〜35791394(分)です。本オペランドを省略した場合、実行予測時間は設定されません。

◆(14) アイコン種別

登録するアイコン種別をパラメタで指定します。アイコン種別とパラメタの対応表、および記述例を以下に示します。本パラメタを省略した場合、コマンド実行“CMND”が登録されます。Interstage属性の場合、省略はできません。また、GLOVIA-CジョブおよびGLOVIA-Cビジネスオブジェクトの場合も、省略はできません。

アイコン種別

パラメタ

コマンド実行
メッセージ発行
サービス開始
サービス停止
ファイル待ち
バックアップ連携
R/3
サーバアプリケーション起動
サーバファイル転送
サーバファイル操作
サーバファイル圧縮/伸長
リモートアクセス制御
クライアントアプリケーション起動
クライアントファイル転送
クライアントファイル操作
クライアントファイル圧縮/伸長
クライアント電源投入
クライアント電源切断
Interstage
GLOVIA-C ジョブ
GLOVIA-C ビジネスオブジェクト
子ジョブネット

CMND
MESG
SSTR
SEND
FWAT
BKUP
SPR3
EXAS
FCPS
FCLS
FPRS
RASC
EXAC
FCPC
FCLC
FPRC
PONC
POFC
INTS
GLJO
GLBO
JNET

記述例

jobicon CMND

◆(15) ジョブ属性

リカバリジョブの指定です。先行ジョブ番号を必ず指定する必要があります。また、リカバリジョブの先行ジョブを再実行するかどうかを指定します。

RECOVERYONLY

このジョブをリカバリジョブにします。このリカバリジョブが正常終了しても先行ジョブは再実行しません。

RECOVERYRERUN

このジョブをリカバリジョブにします。このリカバリジョブが正常終了したら先行ジョブを再実行します。

◆(16) 依頼ホスト名

ジョブの投入先ホスト名を64バイト以内で指定します。省略した場合は、ジョブネットで指定されているデフォルトホストに対しジョブが投入されます。

実行サーバがシステムダウンなどで使用できない時に第2候補のサーバへ実行依頼する場合は、“第1候補のホスト名,第2候補のホスト名”の形式で指定します。第2候補のホスト名として、自ホスト(接続先ホスト)を指定することはできません。記述形式を以下に示します。

req_host 第1候補のホスト名,第2候補のホスト名

image

第1候補および第2候補の実行サーバ指定時の注意事項

第1候補および第2候補の実行サーバを指定する場合の注意事項を以下に示します。

◆(17) 実行コマンドの転送

ジョブとして起動する実行ファイルを依頼ホストに転送する場合、“ON”を指定します。省略した場合は、依頼ホスト上に存在する実行ファイルを起動します。

◆(18) キュー名

ジョブの投入先キュー名を英数字15バイト以内で指定します。省略した場合は、デフォルトキューにジョブが投入されます。

◆(19) リソース名

利用する資源(リソース)名を64バイト以内で指定します。省略した場合は、資源の割り当ては行いません。

◆(20) リソース割り当て

指定した資源(リソース)の割り当て方法(SH:共用,EX:排他)を指定します。省略した場合は、SHが指定されたことになります。

◆(21) 実行コマンド名/オブジェクト名

GLOVIA-Cジョブの実行コマンド名またはGLOVIA-Cビジネスオブジェクトのオブジェクト名を指定します。64バイト以内で指定します。

◆(22) 処理名

GLOVIA-CジョブまたはGLOVIA-Cビジネスオブジェクトに定義されている処理名を指定します。64バイト以内で指定します。

◆(23) 実行ファイルのパラメタ

GLOVIA-CジョブまたはGLOVIA-Cビジネスオブジェクトの実行ファイルのパラメタを指定します。64バイト以内で指定します。

◆(24) ワークユニット名

Interstageに依頼するジョブ(ワークユニット名)を指定します。36バイト以内で指定します。

◆(25) システム名

システム名を8バイト以内で指定します。

◆(26) パラメタ

コマンドの引数として渡す文字列(パラメタ)を256バイト以内で指定します。

◆(27) 実行ユーザ名

ジョブを実行するユーザ名を64バイト以内で指定します。

◆(28) 標準出力ファイル名

ジョブの標準出力の出力先ファイル名を256バイト以内のフルパスで指定します。

◆(29) 標準エラー出力ファイル名

ジョブの標準エラー出力の出力先ファイル名を256バイト以内のフルパスで指定します。

◆(30) 標準エラー出力を標準出力ファイルに出力

ジョブの標準エラー出力を標準出力ファイルに出力する場合に“ON”を指定します。

◆(31) 打ち切り時間

ジョブ実行経過時間の制限値(分)を1から1666666の範囲で指定します。

実行予測時間より小さい値を指定することはできません。

◆(32) 実行優先度

ジョブの実行優先度を0(最高)から4(最低)の範囲で指定します。省略した場合、優先度は0となります。

◆(33) 環境変数名

ジョブの実行時の環境変数を指定する場合の環境変数名を64バイト以内で指定します。英数字とアンダーバーのみ指定可能です。

環境変数は32個まで指定可能です。

◆(34) 環境変数値

直前のenvnameオペランドで指定した環境変数名に対する環境変数値を256バイト以内で指定します。

環境変数の指定例

envname TEMP_PATH 
envvalue d:\temp 
envname DATA_PATH
envvalue d:\gyoumu1\data

■ジョブ制御文指定例

下図のようなジョブ構成を持つジョブネットを定義する場合の制御を図の下に示します。

image

NET
jobnetname KANRI
jobnetcomment 業務管理
starttime 0850
execpattern 毎月20日
holidaycalendar SYSTEM_CALENDAR     ←カレンダとして「SYSTEM_CALENDAR」を
holidayshift BEF              利用します
job 5
;
JOB
jobname GYOUMU1.bat
jobnumber 1
;
JOB
jobname GYOUMU2.bat               ← GYOUM2のジョブの定義
jobnumber 2                       ← GYOUM2のジョブ番号
pre_job 1                         ← GYOUM2の先行ジョブのジョブ番号
;                                   (先行ジョブ番号1のジョブは既に、
JOB                                                GYOUM1として定義してある。)
jobname GYOUMU3.bat
jobnumber 3
pre_job 2
;
JOB
jobname GYOUMU4.bat
jobnumber 4
pre_job 1
;
JOB
jobname GYOUMU5.bat
jobnumber 5
pre_job 4
;

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