Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル - UNIX共通 -
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上へ第1章 コマンドリファレンス
上へ1.2 コマンド

[EE/GEE]
1.2.142 opasfmon(共有ディスクファイル監視コマンド)

本コマンドは、クラスタシステムの共有ディスク上のログファイル監視を行う場合に使用するコマンドで、以下の機能を提供します。

■機能説明

クラスタシステムの共有ディスク上にあるログファイルは、クラスタの状態により異なる複数ノードから監視されるため、それぞれのノードでログファイル監視の定義を行ったうえで、その監視はそれらのうち特定の単一ノードで実行されます。本コマンドは、共有ディスクファイル監視を行うために、導入時および運用時に実行します。

監視モードの指定

導入時に使用します。

クラスタシステムの共有ディスクには導入するクラスタシステムにより、常に片ノードからしか参照できないものと両ノードから同時に参照可能になるものとがあり、どちらのタイプかにより監視方法が異なります。

自動モードは、監視対象ファイルが参照可能であれば常に監視を行う方式で、共有ディスクが常にどちらかの単一ノードからしか参照できない場合に使用します。自動モードの場合、運用中に共有ディスクファイル監視コマンドによる監視開始/停止指示は必要ありません。

コマンドモードは、共有ディスクファイル監視コマンドの監視開始/停止指示にしたがって監視を行う方式で、共有ディスクが両ノードから同時に参照可能な場合に使用します。コマンドモードの場合、共有ディスクファイル監視コマンドを状態遷移プロシジャに登録することにより、フェールオーバ、フェールバックを契機に監視開始/停止指示を行う必要があります。

導入時に本コマンドによる監視モードの指定を行わなかった場合は、自動モードで監視を実行します。

監視の開始/停止指示

監視モードがコマンドモードの場合、運用時に使用します。

監視を実行するノードを切り替えるために、いままで監視を行っていたノードに監視の停止指示を出したり、これから監視を始めるノードに監視の開始指示を出すことができます。

例えば、クラスタシステムのフェールオーバ、フェ−ルバックにより、ログファイルを生成するアプリケーションの動作ノードが変更される場合には、状態遷移プロシジャなど、フェールオーバ、フェールバック時に自動的に実行されるプログラムとして本コマンドを登録します。これにより、アプリケーションの停止とともに監視の停止を、アプリケーションの起動とともに監視の開始を指示して、アプリケーションの切り替えに合わせてログファイル監視の実行も切り替えることが可能となります。

監視状態の一覧表示

監視対象のログファイルが、現在自ノードで監視されているかを一覧で表示することができます。

■記述形式

opasfmon

-m {cmd|auto}

opasfmon

-s monitor-file

opasfmon

-e monitor-file

opasfmon

-l

■オプション

監視モードの指定

-m{cmd|auto}:
監視モードを指定します。“cmd”(コマンドモード)または “auto”(自動モード)のどちらかを指定します。

監視の開始/停止指示

-s monitor-file:
monitor-fileに指定した監視対象のログファイル監視を開始します。monitor-fileにはopashrfmonファイルに定義したものと同じ監視対象ファイル名をフルパスで指定します。
-e monitor-file:
monitor-fileに指定した監視対象のログファイル監視を停止します。monitor-fileにはopashrfmonファイルに定義したものと同じ監視対象ファイル名をフルパスで指定します。

監視状態の一覧表示

-l:
定義されている監視対象のログファイルが、現在自ノードで監視されているかを一覧で表示します。

■復帰値

0:
正常終了
0以外:
異常終了

■参照

共有ディスクファイル監視定義ファイル
表:イベント監視用コマンド

■コマンド格納場所

Solaris OE
HP-UX
AIX
Linux

/opt/systemwalker/bin

■実行に必要な権限/実行環境

■注意事項

■使用例1

共有ディスクファイル監視を行うにあたり、監視対象ファイルはクラスタの両ノードから同時に参照可能な共有ディスク上にあるため、監視モードをコマンドモードに設定します。

opasfmon -m cmd

■使用例2

監視モードがコマンドモードの場合で、共有ディスク上のログファイル“/share1/log/app.log”を生成するアプリケーションが、フェールオーバにより待機系ノードに切り替わるため、運用系ノードでログファイル監視を停止します。運用系ノード(監視をやめるノード)で実行します。

opasfmon -e /share1/log/app.log

■使用例3

監視モードがコマンドモードの場合で、共有ディスク上のログファイル“/share1/log/app.log”を生成するアプリケーションが、フェールオーバにより待機系ノードで動作し始めたため、待機系ノードでログファイル監視を開始します。待機系ノード(これから監視を始めるノード)で実行します。

opasfmon -s /share1/log/app.log

■使用例4

opashrfmonファイルに定義した監視対象のログファイルが、現在どのノードで監視されているかを一覧表示します。

opasfmon -l

■実行結果/出力形式

-lオプションを指定した場合、標準出力に監視状態が出力されます。

MODE=Auto
/share1/log/app1.log    OFF
/share2/log/app2.log    ON
/share3/log/app3.log    OFF node2.abc.co.jp

1行目は現在の監視モードを示します。

MODE=Auto監視モードは自動モードです。

MODE=Command監視モードはコマンドモードです。

2行目以降の各項目について、以下に説明します。

第1カラム:
共有ディスクファイル監視定義ファイルに定義された、監視対象のログファイル名です。
第2カラム:
コマンドを実行したノードで監視が実行されている場合は“ON”、コマンドを実行したノードでは監視が実行されていない場合は“OFF”です。
なお、共有ディスクファイル監視定義ファイルに定義後、一度も監視が実行されていない(監視作業ファイルが作成されていない)場合も"OFF"で表示されます。
第3カラム:
監視モードがコマンドモードの場合だけ表示されます。
第2カラムが“OFF”の場合で、共有ディスクが参照できる場合は、現在監視を実行しているノードのホスト名を表示します。共有ディスクが参照できない場合は何も表示されません。

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