Systemwalker Centric Manager バージョンアップガイド - Solaris(TM) Operating Environment -
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上へ第1章 対象製品と条件
上へ1.4 バージョンアップ時の注意

1.4.2 運用管理サーバのバージョンアップ時の注意

運用管理サーバをバージョンアップする場合、以下の点に注意してください。

■バージョンアップ作業中のデーモン起動につい

移行先コンピュータでは、運用管理サーバの環境作成の開始から移行データの復元作業(swtransコマンド)が完了するまでの間、Systemwalkerのデーモン起動やシステムの再起動を行わないようにしてください。

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起動してしまった場合、Systemwalker Centric Managerの環境を削除し、再度、運用環境の復元作業をやり直す必要があります。

運用環境を削除するには、“Systemwalker Centric Manager 導入手引書”の“運用管理サーバの運用環境を削除する”を参照し、その後に本マニュアルの“運用環境の復元”を参照して運用環境の復元作業をやり直してください。

■バージョンアップ中にエラーが発生した場合の対処につい

swmoveコマンドが途中でエラーになった場合、手操作でディレクトリ内のファイルやサブディレクトリを削除しないでください。退避先ディレクトリを変更せず、そのまま移行コマンドを再実行してください。退避先に指定したディレクトリ配下のデータは、移行が完了するまで削除しないでください。

容量不足などで、退避先ディレクトリを変更する場合は、変更前の退避先ディレクトリ中の全ファイルとディレクトリを、変更後のディレクトリに移動してください。移動後にswmoveコマンドの再実行を行ってください。

■バージョンアップで移行されないデータについ

MpWalker/DM、SystemWalker/CentricMGR 4.1以前の製品からバージョンアップする場合、以下の定義およびファイルは移行されません。

■リカバリフローを使用する場合につい

リカバリフローを使用する場合、必ずデータベースをSymfoWARE EE 4.0以降にする必要があります。

SystemWalker/CentricMGR 5.0以降からインストールしたプログラムではなく、製品版のSymfowareを使用している場合は、製品版のSymfoWARE EE 4.0以降を購入してください。製品版SymfoWARE EE 4.0以降を導入する場合には、Symfowareを使用しているアプリケーションがSymfoWARE EE 4.0以降で動作することを確認してから導入してください。SystemWalker/CentricMGR 5.0以降からインストールしたプログラムの場合は、Symfowareを削除しておけば、本製品のインストール時に、自動的にSymfoWARE EE 5.0の機能がインストールされます。

SystemWalker/CentricMGR 5.0以降でインストールしたSymfowareの場合、パッケージ名とパッケージバージョンは次のとおりです。

[SystemWalker/CentricMGR 5.0の場合]

[SystemWalker/CentricMGR 5.1の場合]

[SystemWalker/CentricMGR 5.2の場合]

[SystemWalker/CentricMGR 10.0、Systemwalker CentricMGR 10.1の場合]

[Systemwalker Centric Manager 11.0の場合]

■Systemwalker for Oracleを使用している場合につい

SystemWalker/CentricMGR 5.0以降の運用管理サーバでSystemwalker for Oracleの関係管理環境を作成している場合、Systemwalker Centric Managerのバージョンアップ作業の前後に以下の作業が必要です。

各作業の詳細はSystemwalker for Oracleのオンラインマニュアルを参照してください。

NetWalker/Baseのデータが移行されない場合につい

NetWalker/Baseの旧バージョンが退避されたことを確認してください。以下の退避先ディレクトリが作成されていない場合、旧環境は退避されていません。

NetWalker/Baseは、Export操作によりNW2V5.configファイルが作成されていない場合、swmoveコマンドの対象にならず旧環境が退避されません。

NetWalker/Baseの退避に失敗した場合は、以下の手順で移行します。

  1. NetWalker/Baseの設定を確認し、“旧バージョンの移行準備”を行わなかった場合は、旧バージョンの移行準備を行います。
  2. NetWalker/Baseだけを移行のために退避します。
  3. NetWalker/Baseが移行されなかった時に指定したディレクトリとは別の退避先ディレクトリを指定して、swmoveコマンドを実行します。

  4. Systemwalker Centric Manager 11.0の運用管理サーバをインストールします。
  5. NetWalker/Baseだけの移行時に指定した退避先ディレクトリを指定してswtransコマンドを実行します。
  6. NetWalker/Baseが移行されなかった時に指定したディレクトリを退避先ディレクトリに指定してswtransコマンドを実行します。

■ネットワーク監視機能を使用している場合の注意につい

“ノード状態の表示”のポーリング間隔最大値

NetWalker/Baseは最大31日23時間59分59秒(=2764799秒)の設定が可能ですが、SystemWalker/CentricMGR 5.0以降は、18時間12分(=65520秒)です。移行時にSystemWalker/CentricMGR 5.0以降で指定できる値の最大値を超えている場合は、65520秒が設定されます。

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ノード状態の表示はNetWalker/Baseのマップポーリングと同等機能です。

“ノード状態の監視”の設定単位

NetWalker/Baseでは、ルータのインタフェース単位に設定が可能ですが、SystemWalker/CentricMGR 5.0以降では代表インタフェースにしか機能しません。移行時、代表インタフェース以外の設定は無視されます。

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ノード状態の監視はNetWalker/Baseのノードポーリングと同等機能です。

“ノード状態の表示”および“ノード状態の監視”のポーリング間隔の見え方

NetWalker/Baseは秒単位で設定可能ですが、SystemWalker/CentricMGR 5.0以降は分単位でだけの設定が可能です。そのため、たとえば200秒で移行した場合、SystemWalker/CentricMGR 5.0以降の画面では3分に見えますが、実際の動作は200秒になります。また、その後設定を4分に変更すると240秒、2分に変更すると120秒になります。

HUB配下のノードの関係付け

NetWalker/Baseでは、LAN管理アドバイザ/HUBと同時に動作させることによりマップ上のHUBアイコン配下にノードが接続されましたが、SystemWalker/CentricMGR 5.0以降では同様の描画は行えません。

マップポーリング間隔と“ノード状態の表示”のポーリング間隔

NetWalker/Baseのマップポーリング間隔は、マップごとに設定されていますが、マップは必ずしもセグメントには対応していません。また、マップ階層構造の移行ができないため、ポーリング間隔はノードに設定して移行します。

移行後にポーリング間隔を変更したい場合、ノードごとに行う必要があります。作業を軽減するためには、移行前にNetWalker/Baseのマップポーリング間隔を変更しておく必要があります。

また、移行後に複数のノードの設定を変更する場合は、ノード管理ツリーを作成することにより、複数ノードに対する一括変更が実現可能です。

旧版のメータリング機能を運用していた場合につい

◆旧版のメータリングクライアントが 11.0サーバへ接続した場合

Systemwalker Centric Manager 11.0のサーバに Systemwalker CentricMGR 10.1以前のメータリングクライアントを接続すると、サーバとの接続エラーが発生します。また、メータリングデータの転送が行われないため、クライアント環境にメータリングデータが蓄積される状態になってしまいます。

サーバとの接続エラー

イベントログに以下のメッセージが出力されます。

「Service:通信処理において指定したサーバが未起動のため、接続できません。Policy」
「Service:通信処理において指定したサーバが未起動のため、接続できません。Data」

上記接続エラーが表示される場合には、以下の手順でメータリングサービスを「手動」に変更することで対処してください。

  1. コントロールパネルのサービスから以下のサービスのプロパティを開きます。
  2. “Systemwalker MpMTClient”
  3. プロパティ画面で「スタートアップの種類」を「手動」に変更します。
  4. コンピュータを再起動します。

メータリングデータ

以下の手順で、メータリングデータを削除してください。

  1. 以下の方法で常駐モジュールを停止します。
  2. WindowsNT/2000/XP/2003の場合、以下のサービスを停止します。

    “Systemwalker MpMTClient”

    Windows 98/Meの場合、MS-DOSプロンプトから以下のコマンドを実行します。

    Systemwalkerインストールディレクトリ\MpWalker.DM\mpmtmg\client\bin\mtsetev /s
  3. 以下のファイルをノートパット等のテキストエディタで開きます。
  4. Systemwalkerインストールディレクトリ\MpWalker.DM \mpmtmg\client\etc\mtpolcl
  5. ファイルの内容を編集し、上書き保存を行います。
  6. MeteringセクションのCollectSoftwareMetering キーを「N」に変更します。

    [Metering]
    CollectSoftwareMetering=Y
  7. 既に蓄積されたメータリングデータが存在した場合、以下のディレクトリ配下のファイルをすべて削除します。
  8. <Systemwalkerインストールディレクトリ>\MPWALKER.DM\mpmtmg\client\var\meter\data
  9. コンピュータを再起動します。

◆旧版の部門管理サーバ、業務サーバで、メータリング・サーバの運用を行っていた場合

部門管理サーバや業務サーバでは、クライアントから転送されたメータリングデータを上位サーバに転送しようとしますので、以下の手順で、メータリングデータを削除してください。

  1. メータリング・サーバのサービスを停止する。
  2. デーモンの自動起動を行わない場合は、/etc/opt/FJSVftlc/daemon/custom/rc3.ini のデーモン起動・停止制御ファイルにある以下の行を無効にします。

    DAEMON34="/opt/FJSVsmtmg/etc/init.d/FJSVsmtmg start"

    デーモン起動・停止制御ファイルについては、旧版の“Systemwalker CentricMGR リファレンスマニュアル” を参照してください。

  3. メータリング・データを削除する。
  4. 以下のコマンドを使用して、すべてのメータリングデータを削除してください。

    mtdltid(メータリングデータ削除コマンド)

    mtdltidコマンドの詳細については、旧版の“Systemwalker CentricMGR リファレンスマニュアル”参照してください。

■システム監視APIのMp_GetMsgMap()、Mp_ReadMsgLog()を使用している場

Mp_GetMsgMap()、Mp_ReadMsgLog()で出力される“ostype”(OS種別)はSystemwalker Centric Manager 11.0とそれより旧版とでは以下が異なります。

メッセージのOS種別

V11.0L10版

V11.0L10より前の版

WindowsNT

OP_WINDOWSNT
OP_WINNTSERVER
OP_WINNTWS
のいづれかが出力されます。

OP_WINDOWSNT

HP-UX

OP_HPUX10

OP_HPUX9

Mp_GetMsgMap()、Mp_ReadMsgLog()を使用し“ostype”を参照しているアプリケーションがある場合は、参照値を上記のように変更してください。なお、この変更は運用管理サーバだけです。


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