Systemwalker Centric Manager 導入手引書 - Microsoft(R) Windows NT(R)/ Microsoft(R) Windows(R) 2000/ Microsoft(R) Windows Server(TM) 2003 -
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第1章 導入設計> 1.2 使用機能ごとの詳細構成を決定する

1.2.3 性能の監視方法を設計する

性能監視では、以下の情報を監視できます。

性能監視機

性能を監視するための機能には、以下の2つがあります。

ネットワーク性能監視機能とは、管理システム全体の性能状況を大まかに把握するための機能です。サーバ性能監視機能とは、ネットワークシステムを構成するそれぞれのノードに注目した詳細監視機能です。監視の目的にあわせて両機能を使い分けることができます。

ネットワーク性能監視機能とサーバ性能監視機能の違いを以下に示します。

項目

ネットワーク性能監視機能

サーバ性能監視機能

監視方式

運用管理サーバまたは部門管理サーバからのポーリング監視

被監視ノード上での自律監視

監視情報

トラフィック情報

サーバ性能の基本情報

  • CPU使用率
  • ページフォルト数
  • ディスクビジー率

サーバ性能情報

監視方法

固定のしきい値による監視(サービスレベル監視)

過去の統計情報との比較による監視(ベースライン監視)

固定のしきい値による監視

しきい値

管理システム全体に一つ

被監視ノード単位

情報蓄積

ポーリング結果を保存し、保存結果は統計レポートとして出力可能

なし

◆ネットワーク性能監視機

ネットワーク性能監視機能では、運用管理サーバまたは部門管理サーバから各ノードに対してポーリングを行い性能の監視を行っています。それぞれのサーバは、自分が管理対象とするサブネットに所属するノードを監視します。

ネットワーク性能監視機能を使用する場合、以下のことを考慮して部門管理サーバの設置箇所と各部門管理サーバが管理対象とするサブネットを設計します。

ネットワーク性能監視で監視できるインタフェース数は、1台の運用管理サーバ/部門管理サーバで最大約300インタフェース(性能情報採取ポーリング間隔が2分の場合)となっています。よって、監視できるインタフェース数を超える場合は、次の対処を行ってください。

ベースライン監

ネットワーク性能監視機能の監視方法の一つであるベースライン基準値監視について説明します。ベースライン基準値監視では、「通常値との違い」を以下の統計処理により算出しています。

  1. z検定(2標本による平均の差の検定)

    性能監視での検定は、二つの標本の平均の差を基準にしたz検定の手法を用いています。この二つの標本の定義は以下のとおりです。

    標本1 : 現在値(最近のある期間内のデータ)
    標本2 : 過去の統計情報
  2. 有意水準

    ベースライン基準値監視では、「現在のトラフィック量は通常のトラフィック量と異なる」という仮説を立て、この仮説が成り立つかどうか判定を行っています。この判定のことを検定といいます(z検定)。

    有意水準とは、上記判定(検定)作業で、誤った判断を下す危険率のことをいいます。性能監視では、5%を採用しています。

◆サーバ性能監視機

サーバ性能監視機能は、上図のような管理サーバからのポーリングによる監視ではなく、被管理サーバ(運用管理サーバ、部門管理サーバ、業務サーバ)にポリシーを配付することによって、各被管理サーバが自律的に監視を行います。

監視対象ノー

性能の監視対象のノードは以下のとおりです。

ただし、ネットワーク性能監視機能では、トラフィック情報の監視対象ノードとして、上記ノードの他に以下に示すようなSNMPエージェントを実装したノードを監視対象にできます。


SNMPエージェン

MIB-IIをサポートしたSNMPエージェントが動作しているノードであれば、プラットフォームやSystemwalker Centric Managerのインストールの有無に関係なくトラフィック情報の監視対象にできます。

監視項

性能監視が監視対象とする性能情報の監視項目を以下に示します。

ネットワーク性能

ネットワーク性能監視機能では、トラフィック情報とサーバ性能の基本情報を監視します。ネットワーク性能の監視項目は以下のとおりです。

サーバ性能情報

サーバ性能監視機能では、サーバ性能情報を監視します。サーバ性能の監視項目は以下のとおりです。


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