Interstage Application Server 高信頼性システム運用ガイド
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付録B 旧バージョンでのクラスタ環境構築手順> B.4 クラスタサービス機能/Sun Cluster(Solaris OE)> B.4.6 クラスタシステムの環境設定

B.4.6.1 状態遷移用メソッドの修正

 Interstageでは状態遷移用メソッドを利用し、Interstageの起動/停止および切り替え処理を行います。Interstageでは以下のディレクトリ配下に状態遷移用メソッドのサンプルを提供します。

 (tdパッケージインストールディレクトリ)/etc/HA/SunCluster

 使用者は状態遷移用メソッドを環境に合わせて修正する必要があります。

 Interstageでは以下の状態遷移用メソッドのサンプルを提供いたします。

 HTMLページ編集サービスでは状態遷移メソッドを利用し、HTMLページ編集サービスの起動/停止および切り替え処理を行います。HTMLページ編集サービスでは以下のディレクトリ配下に状態遷移メソッドのサンプルを提供します。

  (HTMLページ編集サービスパッケージインストールパス)/samples/scripts/SunCluster

 InfoProvider proでは状態遷移メソッドを利用し、InfoProvider proの起動/停止および切り替え処理を行います。以下のディレクトリ配下に状態遷移メソッドのサンプルを提供します。

  (InfoProvider proパッケージインストールディレクトリ)/sample/boot/solaris2/SunCLUSTER

 EJBサービスでは状態遷移メソッドを利用し、EJBサービスの起動/停止および切り替え処理を行います。以下のディレクトリ配下に状態遷移メソッドのサンプルを提供します。

  (EJBサービスインストールディレクトリ)/sample/HA/SunCluster


 上述したサンプルは、EJBサービスのクラスタサービス機能に必要な状態遷移用メソッドのみです。(tdパッケージインストールディレクトリ)/etc/HA/SunCluster配下の状態遷移用メソッドと、(EJBサービスインストールディレクトリ)/sample/HA/SunCluster配下の状態遷移用メソッドの内容をマージして使用してください。

 使用者は以下の手順で状態遷移用メソッドの修正を行います。

 (1) 状態遷移用メソッドの複写
 (2) 状態遷移用メソッドの内容の修正

状態遷移用メソッドの複写

 Interstageより提供しているすべての状態遷移用メソッドのサンプルを使用者の任意のディレクトリ配下に複写してください。また、当該メソッド名がInterstage以外で使用するメソッド名と同名の場合、当該メソッド名を変更するか、Interstage以外で使用するメソッド名を変更してください。

INTERSTAGE_start_netを/var/is_ha配下に複写する場合

 # cp /opt/FSUNtd/etc/HA/SunCluster/INTERSTAGE_start_net /var/is_ha

状態遷移用メソッドの内容の修正

 複写した状態遷移用メソッドの内容の修正方法を以下に説明します。

[INTERSTAGE_start_net,INTERSTAGE_stop_net,INTERSTAGE_abort_netの修正]

 以下の修正を行ってください。
 なお、"SVC_ PROG_TAG"については、特に修正する必要はありません。

 “LHOST”に論理ホスト名を設定してください。

 LHOST="論理ホスト名"

 データベース連携サービスを使用する場合は、“OTS_FLG”を“ON”にしてください。

 OTS_FLG="ON"

 データベース連携サービスを使用する場合は、“OTSRSC_LIST_FILE”に“OTSRSC_list”ファイルを絶対パスで設定してください。

 OTSRSC_LIST_FILE="OTSRSC_listファイル名"

[OTSRSC_listの修正]

 データベース連携サービスを使用する場合、当ファイルを使用し使用するリソース管理プログラムの情報を設定します。そのため、以下の修正を行ってください。

●RESOURCE_PROG01の修正

 RESOURCE_PROG01にリソース管理プログラム名を設定してください。

 RESOURCE_PROG01="リソース管理プログラム"

●RESOURCE_DEF01の修正

 RESOURCE_DEF01にリソース定義ファイル名を設定してください。

  RESOURCE_DEF01="リソース定義ファイル"

 リソース管理プログラムが2つの場合は、上記と同様にRESOURCE_PROG02,RESOURCE_DEF02に情報を設定してください。
 リソース管理プログラムが3つ以上存在する場合は、同様にRESOURCE_PROG03,RESOURCE_DEF03,RESOURCE_PARM03というように情報を追加してください。

●ALL_RESOURCE_DEFの修正

 リソース管理プログラムが3つ以上存在する場合は、ALL_RERESOURCE_DEFに上記で設定したRESOURCE_DEF0nの情報を設定してください。

リソース管理プログラムが4つの場合

 ALL_RESOURCE_DEF='$RESOURCE_DEF01 $RESOURCE_DEF02 $RESOURCE_DEF03 \
 $RESOURCE_DEF04'

※)記述する場合はブランクで区切ってください。

●ALL_RESOURCE_PARMの修正

 リソース管理プログラムが3つ以上存在する場合は、ALL_RERESOURCE_PARMに上記で設定したRESOURCE_PARM0nの情報を設定してください。

リソース管理プログラムが4つの場合

 ALL_RESOURCE_PARM='$RESOURCE_PARM01 $RESOURCE_PARM02 \
 $RESOURCE_PARM03 $RESOURCE_PARM04'

 ※)記述する場合はブランクで区切ってください。

[OTSRSC_start_net,OTSRSC_stop_net,OTSRSC_abort_netの修正]

 データベース連携サービスを使用する場合は、以下に説明する修正を行ってください。
 なお、"SVC_ PROG_TAG"については、特に修正する必要はありません。

 "LHOST”に論理ホスト名を設定してください。

 LHOST="論理ホスト名"

 “OTSRSC_LIST_FILE”に“OTSRSC_list”ファイルを絶対パスで設定してください。

 OTSRSC_LIST_FILE="OTSRSC_listファイル名"

[WU_listの修正]

 運用ノードで起動するワークユニット名および切り替え時に引き継ぐワークユニット名を設定します。そのため、以下の修正を行ってください。
 “WU_NAME”に起動および引き継ぐワークユニット名を記述してください。

 WU1,WU2を起動および引き継ぎを行いたい場合

 WU_NAME="WU1 WU2"

 ※)記述するワークユニット名はブランクで区切ってください。

[WU_ start_net,WU_stop_net,WU_abort_netの修正]

 以下の修正を行ってください。
 なお、"SVC_ PROG_TAG"については、特に修正する必要はありません。

 “LHOST”に論理ホスト名を設定してください。

 LHOST="論理ホスト名"

 “WU_LIST_FILE”に“WU_lists”ファイルを絶対パスで設定してください。

 WU_LIST_FILE="WU_listファイル名"

[INTERSTAGE_fm_monitorの修正]

 Interstageではフォルトモニタ用のプログラム(INTERSTAGE_fm_monitor)を提供します。以下の修正を行ってください。
 なお、"SVC_ PROG_TAG"については、特に修正する必要はありません。

 “LHOST”に論理ホスト名を設定してください。

 LHOST="論理ホスト名"

 データベース連携サービスを使用する場合は、“OTS_FLG”を“ON”にしてください。

 OTS_FLG="ON"

[INTERSTAGE_fm_start,INTERSTAGE_fm_stopの修正]

 “LHOST”に論理ホスト名を設定してください。

 LHOST="論理ホスト名"

 “FAULT_PROG”にフォルトモニタ用のプログラムファイルを絶対パスで設定してください。

 FAULT_PORG="フォルトモニタ用プログラム絶対パス"

 “SVC_PROG_TAG”にプロセス監視機能に登録するネームタグを設定してください。

 SVC_PROG_TAG="ネームタグ"

[WG_start_net, WG_stop_net, WG_abort_netの修正]

 HTMLページ編集サービスの起動・停止メソッド"LHOST"に論理ホスト名を設定してください。

 LHOST=”論理ホスト名”

 HTMLページ編集サービスのインストールパスを変更した場合は"WG_HOME"を修正してください。

 WG_HOME=”インストールパス”

[WG_fm_monitorの修正]

 フォルトモニタ用のプログラム"LHOST"に論理ホスト名を設定してください。

 LHOST=”論理ホスト名”

[WG_fm_start, WG_fm_stopの修正]

 フォルトモニタの起動・停止メソッド"LHOST"に論理ホスト名を設定してください。

 LHOST=”論理ホスト名”

[IPP_start_net,IPP_stop_net,IPP_abort_netの修正]

 必要に応じて修正してください。

 "LHOST"に論理ホスト名を設定してください。

 LHOST=”論理ホスト名”

 "IPPENVFILE"に環境定義ファイルを絶対パスで設定してください。

 IPPENVFILE=”環境定義ファイルの絶対パス”

 "IPP_HOME"にインストールディレクトリを絶対パスで設定してください。

 IPP_HOME=”インストールディレクトリの絶対パス”

[IPP_fm_monitorの修正]

 InterstageでWWW連携する場合、必要に応じて本IPP_fm_monitorの内容をInterstageで用意している状態遷移用メソッドに追加し、Interstageの処理にあわせて修正する必要があります。
 InfoProvider proでは、telnetによるデータサービスポートに対するフォルトモニタ方法を使用しています。

 "LHOST"に論理ホスト名を設定してください。

 LHOST=”論理ホスト名”

 "IPP_PORTNO"に環境定義ファイルで指定したポートNOを設定してください。

 IPP_PORTNO=環境定義ファイルで指定したポートNO

[INTERSTAGEEJB_start_net,INTERSTAGEEJB_stop_net,INTERSTAGEEJB_abort_netの修正]

 以下の修正を行ってください。
 “LHOST"に論理ホスト名を設定してください。

 LHOST="論理ホスト名"

[EB_listの修正]

 運用ノードで起動するワークユニット名と、切り替え時に引き継ぐワークユニット名を設定します。そのため、以下の修正を行ってください。
 “WU_NAME"に起動および引き継ぐワークユニット名を記述してください。

 WU1,WU2を起動および引き継ぎを行いたい場合

 WU_NAME="WU1 WU2"

 ※)記述するワークユニット名はブランクで区切ってください。

[EB_start_net,EB_stop_net,EB_abort_netの修正]

 以下の修正を行ってください。
 “LHOST"に論理ホスト名を設定してください。

 LHOST="論理ホスト名"

 “EB_LIST_FILE"に“EB_list"ファイルを絶対パスで設定してください。

 EB_LIST_FILE="EB_listファイル名"

[INTERSTAGEEJB_fm_monitorの修正]

 フォルトモニタ用のプログラム(INTERSTAGEEJB_fm_monitor)を提供します。以下の修正を行ってください。

 “LHOST"に論理ホスト名を設定してください。

 LHOST="論理ホスト名"

[INTERSTAGEEJB_fm_start,INTERSTAGEEJB_fm_stopの修正]

 以下の修正を行ってください。

 “LHOST"に論理ホスト名を設定してください。

 LHOST="論理ホスト名"

“FAULT_PROG"にフォルトモニタ用のプログラムファイルを絶対パスで設定してください。

 FAULT_PORG="フォルトモニタ用プログラム絶対パス"

“SVC_PROG_TAG"にプロセス監視機能に登録するネームタグを設定してください。

 SVC_PROG_TAG="ネームタグ"


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