Interstage Application Server 高信頼性システム運用ガイド |
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付録B 旧バージョンでのクラスタ環境構築手順 | > B.3 クラスタサービス機能/SafeCLUSTER(Solaris OE) | > B.3.2 ホットスタンバイ機能(相互待機) | > B.3.2.5 クラスタシステムの環境設定 |
Interstageでは状態遷移プロシジャを利用し、切り替え処理を行います。Interstageでは以下のディレクトリ配下に状態遷移プロシジャのサンプルを提供します。
(tdパッケージインストールディレクトリ)/etc/HA/SynfinityCLUSTER_MUTUAL
使用者は状態遷移プロシジャを環境に合わせて修正する必要があります。
Interstageでは以下の状態遷移プロシジャのサンプルを提供いたします。
また、サーバシステム起動時に実行されるrcプロシジャファイルを提供いたします。
S99starttd |
HTMLページ編集サービスは、常駐プロセスが存在しないため、状態遷移プロシジャは不要です。
Servletサービスは、状態遷移プロシジャを利用してServletサービスの常駐プロセスの監視を行います。以下のディレクトリ配下に状態遷移プロシジャのサンプルを提供します。
(Servletサービスインストールディレクトリ)/sample/boot/solaris2/SynfinityCLUSTER_MUTUAL
InfoProvider proは、状態遷移プロシジャを利用してInfoProvider proの起動/停止および切り替え処理を行います。以下のディレクトリ配下に状態遷移プロシジャのサンプルを提供します。
(InfoProvider proインストールディレクトリ)/sample/boot/solaris2/SynfinityCLUSTER_MUTUAL
EJBサービスでは状態遷移プロシジャを利用し、EJBサービスの起動/停止および切り替え処理を行います。以下のディレクトリ配下に状態遷移プロシジャのサンプルを提供します。
(EJBサービスインストールディレクトリ)/sample/HA/SynfinityCLUSTER_MUTUAL
使用者はノード1およびノード2より、以下の手順で状態遷移プロシジャおよびrcプロシジャファイルの修正および設定を行います。
1) rcプロシジャの複写および設定
2) 状態遷移プロシジャの複写
3) 状態遷移プロシジャの内容の修正
コンポーネントトランザクションサービスの起動はサーバシステム起動時にrcプロシジャより行います。
Interstageが提供しているrcプロシジャ(S99starttd)を任意のディレクトリ配下に複写してください。
S99starttdを/var/is-ha配下に複写する場合
cp /opt/FSUNtd/etc/HA/SynfinityCLUSTER_ MUTUAL/S99starttd /var/is-ha/ |
上記ファイルをサーバシステム起動時およびサーバシステム停止時に実行されるように、以下のディレクトリ配下に設定します。
/etc/rc2.d/
/etc/rc0.d/
S99starttdを/etc/rc2.dに設定(システム起動時に実行されるように設定)
ln -s /var/is-ha/S99starttd /etc/rc2.d/S99starttd |
※)S99starttdはS99startodよりも後に実行される必要があります。
S99starttdを/etc/rc0.dに設定(システム停止時に実行されるように設定)
ln -s /var/is-ha/S99starttd /etc/rc0.d/K00stopatd |
※)コンポーネントサービスの停止については、K00stopodよりも前に実行される必要があるため、K00stopatdに変名します。
HTMLページ編集サービスの起動は、サーバシステム起動時にrcプロシジャより行います。また、HTMLページ編集サービスのrcプロシジャは、インストール時に複写されるため、複写および設定は不要です。
Servletサービスの起動は、サーバシステム起動時にrcプロシジャより行います。
Servletサービスが提供しているrcプロシジャ(S99jservlet)を任意のディレクトリ配下に複写してください。
S99jservletを/var/is-ha配下に複写する場合
cp /opt/FJSVjs2/sample/boot/solaris2/S99jservlet /var/is-ha/ |
上記ファイルをサーバシステム起動時およびサーバシステム停止時に実行されるように、以下のディレクトリ配下に設定します。
/etc/rc3.d/
/etc/rc0.d/
S99jservletを/etc/rc3.dに設定(システム起動時に実行されるように設定)
ln -s /var/is-ha/S99jservlet /etc/rc3.d/S24jservlet |
※)S24jservletはS99startodよりも後に実行される必要があります。
S99jservletを/etc/rc0.dに設定(システム停止時に実行されるように設定)
ln -s /var/is-ha/S99jservlet /etc/rc0.d/K00jservlet |
※)Servletサービスの停止については、K00stopodよりも前に実行される必要があります。
InfoProvider proのrcプロシジャによる起動および停止は行わないでください。サーバシステムにInfoProvider proのシェルが登録されている場合は、InfoProvider proのシェルを呼び出されないようにしてください。
Interstageより提供しているすべての状態遷移プロシジャのサンプルを使用者の任意のディレクトリ配下に以下の命名で複写してください。この時、合計31文字以内にしてください。また、相互待機であるため、サービス名は2つ設定してください。
サービス名1.状態遷移プロシジャ名 |
ただし、以下のファイルはサービス1上でのみで動作するため、複写はサービス1に対してのみ行ってください。
NS_INTERSTAGE(ネーミングサービス用)
LBO_INTERSTAGE(ロードバランス用)
IR_INTERSTAGE(インタフェースリポジトリ(標準インタフェース)用)
IRE_INTERSTAGE(インタフェースリポジトリ(valueインタフェース)用)
INSP_INTERSTAGE(サービス監視コマンド用)
サービス1のサービス名がSRV1で/var/is-ha配下に複写する場合
cp /opt/FSUNtd/etc/HA/SynfinityCLUSTER_MUTUAL/ NS_INTERSTAGE /var/is-ha/SRV1. NS_INTERSTAGE |
必ず、複写を行って使用してください。サンプルをそのまま使用しないでください。
以下のファイルはサービス2上でのみ動作するため、複写はサービス2に対してのみ行ってください。
INSPOD_INTERSTAGE(サービス監視コマンド用)
サービス2のサービス名がSRV2で/var/is-ha配下に複写する場合
cp /opt/FSUNtd/etc/HA/SynfinityCLUSTER_MUTUAL/ INSPOD_INTERSTAGE /var/is-ha/SRV2. INSPOD_INTERSTAGE |
必ず、複写を行って使用してください。サンプルをそのまま使用しないでください。
以下のファイルは両サービスで動作するため、複写はそれぞれのサービスに対して行ってください。
ODAPL_INTERSTAGE
WU_INTERSTAGE
TDWATCH_INTERSTAGE
JSWATCH_INTERSTAGE
IPP_ INTERSTAGE
EB_INTERSTAGE
サービス1のサービス名がSRV1、サービス2のサービス名がSRV2で/var/is-ha配下に複写する場合
cp /opt/FSUNtd/etc/HA/SynfinityCLUSTER_MUTUAL/ ODAPL_INTERSTAGE /var/is-ha/SRV1. ODAPL_INTERSTAGE |
必ず、複写を行って使用してください。サンプルをそのまま使用しないでください。
上記で複写した状態遷移プロシジャの内容の修正方法を以下に説明します。
ネーミングサービス・ロードバランス・インタフェースリポジトリ(標準インタフェース)・インタフェースリポジトリ(valueインタフェース)のいずれかを使用しない場合、当該状態遷移プロシジャを修正する必要があります。
状態遷移プロシジャ内の“CHECK_SERVICE"に設定されているうち使用しないサービスを削除してください。
CHECK_SERVICE="od ns lbo ir ire"
CHECK_SERVICEに設定されている文字列の意味は以下となります。
− ネーミングサービス : ns、
− ロードバランス : lbo
− インタフェースリポジトリ(標準インタフェース) : ir
− インタフェースリポジトリ(valueインタフェース) : ire
インタフェースリポジトリ(valueインタフェース)を使用しない場合
CHECK_SERVICE="od ns lbo ir" |
文字列はブランクで区切ってください。
CORBAサービスのサーバアプリケーションを使用する場合、当該状態遷移プロシジャを修正する必要があります。
当該状態遷移プロシジャに、サービス1、サービス2で使用するCORBAサービスのサーバアプリケーションの起動コマンド・停止コマンドを設定する必要があります。それぞれのサービスに対する当該状態遷移プロシジャを修正してください。
START_COMMAND1〜START_COMMANDnにサーバアプリケーションの起動コマンド(実行ファイル)を設定してください。なお、実行ファイルはフルパスで書く必要があります。また、設定した変数START_COMMANDをALL_START_COMMANDにすべて設定してください。
起動コマンドが"/home/od/odapl1"、"/home/od/odapl2"に存在する場合
START_COMMAND1="/home/od/odapl1" |
STOP_COMMAND1〜STOP_COMMANDnにサーバアプリケーションの停止コマンド(実行ファイル)を設定してください。なお、実行ファイルはフルパスで書く必要があります。また、設定した変数STOP_COMMANDをALL_STOP_COMMANDにすべて設定してください。
CORBAサービスのサーバアプリケーションを停止する場合
STOP_COMMAND1="/opt/FSUNod/bin/odcntlque -s IDL:odapl1/odapl1:1.0" |
通常、CORBAサービスのサーバアプリケーションはodcntlqueコマンドを使用して停止することができます。odcntlqueコマンドで停止できないアプリケーション(CORBAサービスのサーバアプリケーション以外の機能を持ったアプリケーションなど)の場合は、ユーザはアプリケーションを止めるコマンドを作る必要があります。
当該状態遷移プロシジャにより、それぞれのサービスで起動するワークユニットおよび切り替え時に引き継ぐワークユニットを設定します。そのため、それぞれのサービスに対する状態遷移プロシジャ内のWU_NAMEにそれぞれのサービスで起動するワークユニット名を以下のように記述してください。
WU1,WU2を起動したい場合
WU_NAME="WU1 WU2" |
記述するワークユニット名はブランクで区切ってください。
サービス名.WU_INTERSTAGEはスーパユーザ権限で実行されるため、ワークユニット(APM)はスーパユーザ権限になります。ワークユニット(APM)を一般ユーザで起動したい場合は、使用者が状態遷移プロシジャのサンプルを修正し対処してください。
Servletサービスのインストールディレクトリを変更した場合は、状態遷移プロシジャの以下の内容を変更します。
JS_HOME= Servletサービスのインストールディレクトリ |
InfoProvider proのインストールディレクトリを変更した場合は、状態遷移プロシジャの以下の内容を変更します。
IPP_HOME= InfoProvider proのインストールディレクトリ |
当該状態遷移プロシジャにより、それぞれのサービスで起動する共用ディスク上の環境定義ファイル名を設定します。
サービス1に対する状態遷移プロシジャ内のIPPENVFILEにサービス1で起動するInfoProvider proの環境定義ファイル名を以下のように記述してください。
HTTPD_S1.confを起動したい場合
IPPENVFILE="$SWITCH/conf/HTTPD_S1.conf" |
$SWITCH:共用ディスク上のディレクトリ
環境定義ファイル名を複数記述する場合はブランクで区切ってください。
サービス2に対する状態遷移プロシジャ内のIPPENVFILEにサービス2で起動するInfoProvider proの環境定義ファイル名を以下のように記述してください。
HTTPD_S2.confを起動したい場合
IPPENVFILE="$SWITCH/conf/HTTPD_S2.conf" |
$SWITCH:共用ディスク上のディレクトリ
環境定義ファイル名を複数記述する場合はブランクで区切ってください。
EJBアプリケーションをワークユニットで運用する場合、当該状態遷移プロシジャを修正する必要があります。
当該状態遷移プロシジャにより、それぞれのサービスで起動するワークユニットおよび切り替え時に引き継ぐワークユニットを設定します。そのため、それぞれのサービスに対する状態遷移プロシジャ内のWU_NAMEにそれぞれのサービスで起動するワークユニット名を以下のように記述してください。
WU1,WU2を起動したい場合
WU_NAME="WU1 WU2" |
記述するワークユニット名はブランクで区切ってください。
サービス名.EB_INTERSTAGEはスーパユーザ権限で実行されるため、ワークユニットはスーパユーザ権限になります。ワークユニットを一般ユーザで起動したい場合は、使用者が状態遷移プロシジャのサンプルを修正し対処してください。
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